購買管理とは?業務フローを6段階に分けて解説!

購買管理は企業の支出に関わるため、経営全体に大きな影響を与える業務です。一方で、伝票や支払い書を発行するなど、煩雑で難しい業務でもあります。
今回は、購買管理の流れと、それぞれの工程で注意すべき点を紹介していきます。また、煩雑な購買管理を効率化する、購買管理システムについても解説しています。
購買管理業務の流れや目的を正しく理解し、業務の効率化を図りたい方は参考にしてみてください。

更新日:2020.3.31

購買管理とは

購買管理とは
©Petinov Sergey Mihilovich – shutterstock

購買管理とは、商品を作るために必要な資材を外部から購入する際に、必要な量を必要なタイミング、適正な価格で調達する活動のことを指します。

主にメーカーでは、商品の生産計画に合わせて資材の調達・購買計画を策定し、資材の調達にあたります。条件に合った資材を調達するための仕入れ先(サプライヤー)の選定、仕入れ価格の交渉、品質管理、自社に届くまでの物流管理、仕入れた資材の在庫管理などの業務が含まれます。
これらの購買管理業務をより緻密におこなうことで、これまで以上に品質の良いものを適切な価格で調達することができるようになります。

また、小売や商社などの商品を仕入れて販売するという業態でも購買管理を担当する人がいます。その場合、多くはバイヤーや仕入れ担当と呼ばれます。
さらに、社内の備品購入を専門にする部署を購買部として設けている会社もあります。

購買管理の必要性

購買管理の必要性
©Syda Productions – shutterstock

企業の利益を向上させるという点で、購買管理はとても重要な役割を担っています。
一般的に利益は、商品の販売価格と商品を製造・仕入にかかる費用(原価)の差額で算出されます。
利益率を向上させるためには、この原価をいかに抑えるかがポイントとなります。そのため、購買管理では価格交渉などにより、良いものを安く仕入れるということが求められます。

また、購買管理では、適切な調達購買計画の実行と納期管理も重要なポイントとなります。調達が過剰になると余分に在庫を持つことになり、利益を圧迫してしまいます。逆に調達が滞ると、商品の生産や販売に影響を及ぼしてしまいます。
そのため、商品の生産計画・販売計画に合わせた、適切な量を安定的に仕入れることが求められるのです。

購買管理の5原則

購買管理には、適切な適切におこなっていくための5原則があります。
購買業務をおこなう際には必ずこの5原則を押さえておきましょう。
以下ではそれぞれの原則について説明していきます。

適切な取引先を選定する

まずは、信頼できる取引先を選定します。
特に、取引先からの資材や部品が安定的に供給されなければ、自社の生産や販売も滞ってしまいます。
そういった損失の発生を防ぐためにも、取引先が安定した供給をおこなう能力を有しているか調査・分析し、適切な取引先を選ぶようにしましょう。

適正な品質を確保する

納品される資材や部品の品質が十分かどうかも確認し、品質が高いものを選びましょう。
せっかく資材や部品を調達しても納品物が粗悪であると、品質の良い商品を作ることができません。
自社の商品の品質を保つことができなくなれば、顧客からのクレームや売上の低下にもつながるため、適正な品質の確保は非常に重要です。
取引先からの納品物の品質が不十分であれば是正の指示などを出し、品質管理をおこないましょう。

適正な数量を決定し、確保する

資材や部品が足りないと必要な量の生産がおこなえません。
反対に、多く調達し過ぎてしまうと余剰在庫を抱えることになり、管理の手間やコストが掛かってしまいます。
そのため、適正な数量の発注し、確保していくようにしましょう。

適正な納期を設定し、遵守させる

計画的に生産をおこなっていくためには、必要な資材や部品が必要な時に揃っている必要があります。
そのため、まずは自社が商品を生産をするうえで適正な納期を設定します。
そして、取引先が納期通りの納品がおこなえるかどうか確認するようにしましょう。
また、急な生産が必要になった際に、納期の対応できるかどうかも確認しておくと、柔軟な生産がおこなえるようになります。

適正な価格で購入する

資材や部品を安く仕入れることができれば、生産コストを抑えることができます。
複数の取引先と価格交渉するなどして、適正な価格で購入するようにしましょう。

【6ステップ】購買管理の業務フロー

購買管理の6つの業務フロー
©Phovoir – shutterstock

それでは、購買管理の実際の流れを紹介します。購買管理の流れは、管理する立場によって少し異なります。今回は、メーカーの購買管理の流れを紹介します。

購買計画

購買管理業務は、購買計画の策定から始まります。
通常、事業計画として、いつまでにどれくらいの売上をつくるのか、という事業計画が立てられます。それに沿って、商品を何個販売する必要があるかという販売計画、そのためには何個製造する必要があるのかという生産計画に落とし込まれます。
購買計画は、この生産計画に合わせて策定されます。
生産計画を達成するために、必要な素材や部品は何種類でそれぞれ何個必要なのか、また調達にかけられる費用などを見積もります。

サプライヤーの選定

購買計画を立てた後は、サプライヤーの調査・選定します。
それぞれの材料や部品ごとにサプライヤーを選定したり、一括で依頼できるサプライヤーに絞ったりして、見積もりをとります。価格交渉だけでなく、数量、納品場所、不良品の返品規定などの条件もこのタイミングで確認をしておく必要があります。

発注

発注とは、サプライヤーに対し、必要な商品を注文することです。
商品を発注する際、サプライヤーと取引条件を再確認し、納期や検収基準、支払い方法、支払い期日などを詳細に明記した書面を交わします。取引先とトラブルに発展してしまった際は、ここで明記した内容にしたがって対応を進めることになります。

入荷・検収

ここでは、発注して届いた商品の受け入れ、商品の品質や数の確認、支払い処理をおこないます。
この工程は、発注の段階で交わした契約書類に準じて実施します。届いた商品に不備があったり数が足りなかったりした場合、サプライヤーに連絡して代わりの商品に替えてもらうように要請します。

保管

入荷して検収を済ませた原材料や商品は在庫として倉庫に保管しておきます。
商品によっては温度や湿度を調整する必要もあるため、商品の保管にも多くの費用がかかる場合があります。
商品の保管期間が一定以上に長くならないように発注する量を管理したり、多くの在庫を抱え過ぎないようにしたりすることも購買管理の重要な業務です。

出荷・納品

保管している在庫は、必要に応じて出荷・納品をしていきます。
メーカーの場合、保管している原材料の在庫を加工して商品を生産するために、生産ラインに出荷します。また、小売や卸も仕入れた商品を納入先の要請に応じて在庫を出荷します。
この工程でも「入荷・検収」の流れと同様に納品し、出荷した商品と納入先の間にズレがないか、確認する必要があります。

棚卸し

棚卸しは、仕入れた商品の在庫がいくつ残っているのか、商品の品質に問題がないかなどを細かくチェックする工程です。
棚卸しの工程で商品の在庫が必要以上にあったり、逆に少な過ぎたりした場合、購買計画全体を見直す必要があります。
また、棚卸しは、購買計画を策定するためにも定期的におこなう必要があり、在庫を正確に把握することが求められます。

購買管理をおこなう方法

購買管理システム
©Rawpixel.com – shutterstock

ここまで、購買業務の手順を説明してきました。
ここからは、購買管理をおこなう具体的な管理の方法について紹介していきます。
自社にあった方法で管理をしていくと良いでしょう。

Excelによる管理

Excelを利用して購買管理をおこなう方法があります。
Excelは標準的なソフトとしてPCにインストールされている会社も多く、手軽に利用できます。

具体的には、Excelに必要な項目やカレンダーを作成し、納品物の在庫状況や価格、納期などといったデータを入力して管理します。
ただし、Excelでの管理は、データを手入力する必要があったり、データの共有がスムーズにおこなえなかったりといった課題があります。

アウトソーシング

購買業務そのものアウトソーシングする方法もあります。
委託先が取引先の選定や見積もり、価格調整をおこなってくれるため、購買業務の業務工数を大幅に削減することができます。
ただし、社内の情報を外部に提供する必要があったり、自社がおこないたい運用をしていくために打ち合わせをする工数が生じたりするため注意が必要です。

購買管理システムによる管理

ここでは、購買管理業務をシステム上でおこなうことができる購買管理システムについて紹介します。購買管理をシステム上でおこなうことで業務効率が向上したり、どこにどのくらいの支出があるのかを計測できたりします。

購買管理システムとは

購買管理システムとは、これまで説明した購買管理業務をシステム上でおこなうものです。
購買管理システムでおこなえる業務は以下の通りです。

  • 発注伝票の作成
  • 仕入伝票の作成
  • 支払い締め切り
  • 支払書発行
  • 支払い内容確認
  • 出金伝票作成
  • 振込依頼書作成

購買管理システムには、購買管理システム単体のものもあれば、経営効率全般の効率化を図るERPシステムの一部として提供されているものもあります。購買管理システムを導入する際は、自社に必要なのは購買管理に限ったシステムなのか、それともより包括的なシステムなのかをあらかじめ確認しておくと良いでしょう。

ERPについて気になった方は、こちらの記事をご覧ください。

購買管理システムを使うメリット

購買管理システムを導入することで、購買管理業務を大幅に効率化することができます。

システムを導入することで手書きで記入する手間を省けたり、印刷にかかるコストを削減することができます。
また、これまでの購買履歴をデータとして蓄積するため、過去の購買実績と現在の購買費用を簡単に比較することができます。そうすることで、購買管理の見直しを図れたり、仕入れ先との交渉をスムーズに進めたりすることができます。

購買管理システムの選び方

購買管理システムを選ぶ際には、まず、費用対効果の高いシステムになっているかを考えましょう。
自社の利用したい機能がきちんと備わっているか、反対に不必要な機能が備わっていることによって無駄なコストを支払うことにならないかをきちんと調査しておくと良いでしょう。

また、不必要な機能が多く備わっているとシステムの操作性が複雑になります。
そういった点も踏まえて、利用者にとって使いやすいかどうかも考慮すると良いでしょう。

効率よく購買管理をおこなうためのコツ

購買管理とは
©Petinov Sergey Mihilovich – shutterstock

最後に、購買管理を効率よくおこなっていくためのコツを紹介していきます。
うまく管理できるコツも参考にしながら運用の方法を決めていくと良いでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

購買データを一元化する

企業に複数の生産部門があったり、購買業務に関わる担当者が複数いるとデータが散在しがちです。
しかし、購買データを一元管理することで、過去の購買データから適切な購買計画を立てたり、価格の決定をおこなうことができるようなり、より効率的に購買業務をおこなうことができるようになります。
データを1カ所で管理し、共有しやすい仕組みを整えると良いでしょう。

購買管理規程をきちんと定める

社内の購買に関するルールが不明確だと、誰が何を購入しているか把握できず、不正が生じやすくなります。
また、購買フローが曖昧だと、どういった手順で購買すればよいかわからなくなって業務が滞る可能性があります。
社内の購買に関するフローやルールを明確することで、より効率よく適切な購買管理がおこなえるようになります。

購買管理で利益向上へ!

いかがでしたか。
購買管理は煩雑な作業のようにも思えますが、安定的な販売活動を実現し、会社の売上や利益率の向上につながる大切な業務です。
この機会に、これまでの購買管理のプロセスを見直してみてはいかがでしょうか。

\フォローして最新情報を受け取ろう/

カテゴリから記事を探す

記事を絞りこむ

サイト制作・運営

RPA・アウトソーシング

ービジネスに役立つ情報を発信中ー