カスタマーサクセスとは?仕事内容やメリット、必要なスキルを紹介|おすすめの本あり

顧客の課題解決に向けて支援をおこなうカスタマーサクセス。
自社の業務に、このカスタマーサクセスを取り入れたいと考えている人も多いのではないでしょうか?
近年では、このカスタマーサクセスの需要は高まってきていて、活用する企業が増えています。
ここでは、カスタマーサクセスの仕事内容やメリット、必要なスキルから、カスタマーサクセスがわかるおすすめの本までを紹介します。

カスタマーサクセスとは?

カスタマーサクセスとは
©Jirsak – shutterstock

カスタマーサクセスとは、顧客の業績アップや成功に向けて、顧客の課題解決を能動的におこなうことです。顧客にとっての成功を理解したうえで、必要なアクションプランを提示します。

近年では、このカスタマーサクセスに注目が集まっています。
注目を集める背景には、サブスクリプション型のビジネスモデルの普及が考えられます。
サブスクリプションとは、顧客に一定期間サービスを利用できる権利を与え、継続的に定額の料金課金するビジネスモデルのことです。モノを買い取るのではなくて、定期購読やモノを借りて利用したいという顧客のニーズに応じて、サブスクリプションモデルの商品やサービスは広まっていきました。
その結果、商品やサービスの解約率や継続率が重視されるようになり、カスタマーサクセスが注目されるようになりました。

 

カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いとは?

カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いとは?
©Matej Kastelic – shutterstock

カスタマーサクセスとカスタマーサポートを比較してみると、目的や顧客に対する姿勢などに違いがあります。
カスタマーサクセスは、顧客の成功や事業成長を導くことが目的で、サービス提供側からアクションを起こします。
一方でカスタマーサポートは、顧客からの問い合わせやクレームがあってから、アクションを起こします。

このように、サービス提供側が能動的に顧客をサポートするのがカスタマーサクセス、顧客からの問い合わせやクレームに対して受動的にサポートするのがカスタマーサポートとなります。

職種 カスタマーサクセス カスタマーサポート

目的

顧客の成功体験や事業成長

クレームや処理や不満解決

姿勢

能動的

受動的

成果指標

顧客生涯価値(LTV)・解約率

対応件数・顧客への返信時間

責任範囲

営業・サポート・開発などの他部署と関わる

部署内で完結

カスタマーサクセスの仕事内容

カスタマーサクセスの仕事内容
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カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いは理解できましたか?
ここでは、カスタマーサクセスで実際におこなわれる仕事を紹介します。

カスタマーサクセスの仕事内容①:利用促進をする

法人顧客に対するカスタマーサクセスでは、定期的なアフターフォローをおこない、常に顧客のニーズの変化を把握します。
そうすることで、顧客の新たな課題を見つけることができ、その課題に応じた新たな提案を通じて、利用促進をします。

一方で、個人の顧客に対するカスタマーサクセスでは、顧客の行動履歴から顧客ごとの商品やサービスに対する利用頻度に合わせた最適なアプローチをします。
利用頻度が低い顧客に対しては、ほかのプランやオプションの提案をして、利用を促進させます。

カスタマーサクセスの仕事内容②:導入支援をする

カスタマーサクセスでは、商品やサービスを購入した顧客に対して、早く利用開始できるように、導入における障害を低減させる支援をおこないます。
例えば、システムの事前設定作業やオペレーションの説明などをおこない、顧客がシステムを使いこなせるようにさせるべくサポートをします。
このとき、顧客が最大限の成果を出せるように考えて、フォローしていきます。

カスタマーサクセスの仕事内容②:業務プロセス改善の支援をおこなう

提供する商品やサービスによっては、カスタマーサクセスが顧客の業務プロセス改善の支援をおこなうこともあります。
この際、顧客の現在の業務プロセスやオペレーションから、課題を抽出して、無駄な業務を省いたり、必要な業務を付け加えたりします。
その後、誰もが同じようにできる効率の良い業務プロセスの再設計をおこないます。

カスタマーサクセスの仕事内容③:顧客満足度を向上させる

カスタマーサクセスでは、顧客が商品やサービスに対して、満足している状態や価値を感じている状態を生み出す必要があります。そうすることで、商品やサービスの継続利用はもちろん、アップセルやクロスセルにもつながります。

アップセルとは、顧客単価を向上させるための営業活動のことです。例えば既存顧客に対して、オプションの提案やより高額なプランへの買い替えを促します。
一方、クロスセルとは、既存顧客に対して、ほかの製品もセットで購入を勧めることです。
例えば「この製品を購入する方はこちらの製品も購入しています」といった提案をします。

アップセルやクロスセルにつなげていくためにも、顧客満足度を向上させることを重視していきましょう。

カスタマーサクセスのメリット

カスタマーサクセスのメリット
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続いては、カスタマーサクセスのメリットを紹介します。
カスタマーサクセスをおこなうことで、このようなメリットを得ることができます。

カスタマーサクセスのメリット①:解約率を下げることができる

カスタマーサクセスをおこなうことで、提供している商品やサービスの解約率を下げることができます。
サブスクリプションモデルの商品やサービスであれば、解約を防止することで売上が下がるのを抑えることができるため、解約率を下げることは重要となります。
そのためには、カスタマーサクセスを通じて、顧客の不安や不満を防止することが大切です。そうすることで、途中で解約する顧客を減らすことができるでしょう。

カスタマーサクセスのメリット②:LTV(顧客生涯価値)の最大化につながる

上記で説明した通り、カスタマーサクセスをおこなうことは、製品を継続利用する顧客を増やし、解約率を引き下げることにつながります。
その結果、LTV(顧客生涯価値)を最大化させることにつながるのも、カスタマーサクセスのメリットの1つです。
LTVは顧客生涯価値のことで、1人の顧客が企業にもたらした金額の総額のことをいいます。そのため、長期間継続して商品やサービスを利用する顧客ほど、LTVが高いということになります。

このように長期的に売上を上げていくうえで、LTVの最大化は欠かすことができません。

カスタマーサクセスのメリット③:商品やサービスの改善につながる

カスタマーサクセスは顧客と接する機会が多いため、顧客のニーズの変化に気付く機会が多くなります。
そのため、顧客の意見や要望を吸い上げることにより、商品やサービスの改善に活かすことができます。また、顧客を通じて市場の変化を感じ取ることができれば、今後の販売戦略にも活かすことができます。

カスタマーサクセスで必要なスキル

カスタマーサクセスで必要なスキル
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次にカスタマーサクセスをおこなううえで、必要なスキルを紹介します。
カスタマーサクセスを実施しようと考えている人は、これらのスキルを押えておきましょう。

カスタマーサクセスで必要なスキル①:顧客との関係構築スキル

カスタマーサクセスで顧客の成功を支援するためには、顧客との良好な関係を構築する必要があります。
そのためには、顧客の立場を理解したうえでコミュニケーションを取ることが大切です。
そうすることで、顧客は本音で会話したり相談したりしやすくなります。その結果、顧客からの信頼を得ることにつながり、顧客との良好な関係を構築することができます。

カスタマーサクセスで必要なスキル②:情報分析スキル

カスタマーサクセスで顧客に対して適切なアドバイスやフォローをするためには、情報分析スキルが必要です。
カスタマーサクセスでは、顧客の行動履歴から顧客の課題解決に向けた最適なアプローチをします。
さらに、法人顧客の場合は、顧客がおこなっているビジネス構造や属する業界の動向などの情報を分析します。そこから、顧客の行動や今後のニーズを予測し、商品企画やサービス開発につなげていきます。

カスタマーサクセスで必要なスキル③:問題解決スキル

カスタマーサクセスでは、顧客の課題を解決するスキルも必要です。
顧客の要望をそのまま実現するのではなく、顧客にとっての成功を明確にしたうえで、成功の過程で立ちふさがる問題を解決します。このときに、顧客の意向を踏まえた最適な解決策を見つけ出します。
また、今後起こると考えられる課題を予測して、事前に対策することも大切です。

カスタマーサクセスで必要なスキル④:業務設計スキル

カスタマーサクセスでは、業務設計サポートをおこなうことがあります。
例えば、法人顧客の場合、業務の進め方や業務内容の変更などを提案して、顧客を成功に導くための業務プロセスを考えていきます。成功に向けて最短で実行ができ、想定されるイレギュラーに対応できる業務プロセスであることが重要です。
また、顧客の状況が変われば、それに応じた業務プロセスに組み換える必要があります。

カスタマーサクセスがわかるおすすめの本

最後にカスタマーサクセスがわかるおすすめの本を紹介します。
カスタマーサクセスをより詳しく知りたい人はぜひ参考にしてみてください。

カスタマーサクセスがわかるおすすめの本①:THE MODEL マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス

セールスフォース・ドットコム社が採用する営業プロセスマネジメントのメソッドが紹介されている本です。
1人の営業がすべての工程をカバーするのではなく、「マーケティング」「インサイドセールス」「営業」「カスタマーサクセス」に分けて、機能的な組織体制を目指していく必要性が説かれています。
この洗練された営業の分業体制により、セールスフォース・ドットコム社の成長が支えられています。
営業に対する新たな認識や共業体制の構築に向けたヒントが得られるかもしれません。

THE MODEL マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス
  • 著 者福田 康隆
  • 出版社翔泳社
  • 発売日2019/8/6

カスタマーサクセスがわかるおすすめの本②:カスタマーサクセス サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則

「カスタマーサクセスとは何か?」からはじまり、具体的にどう実践していくのかが書かれている本です。
解約率や更新率が重視されることが多いカスタマーサクセスですが、この本ではその本質は自社のファンを作ることにあると説かれています。
カスタマーサクセスを実際に実行していきたい人におすすめの本です。

カスタマーサクセス サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則
  • 著 者ニック・メータ、ダン・スタインマン、リンカーン・マーフィー
  • 出版社英治出版
  • 発売日2018/6/6

カスタマーサクセスがわかるおすすめの本③:サブスクリプション・マーケティング モノが売れない時代の顧客との関わり方

サブスクリプションモデルのビジネスに対応するためのマーケティングについてまとめられた本です。
カスタマーサクセスをおこなうときは、顧客が商品やサービスから最大限の価値を引き出してもらえるように支援する必要があることがが書かれています。
サブスクリプションモデルのビジネスを考えていて、カスタマーサクセスを通じて長期的に顧客と関係を築いていきたい人におすすめの本です。

サブスクリプション・マーケティング モノが売れない時代の顧客との関わり方
  • 著 者アン・H・ジャンザー
  • 出版社英治出版
  • 発売日2017/11/15

カスタマーサクセスで顧客の成功を支援しよう

カスタマーサクセスをおこなう目的は、自社の商品やサービスを通じて顧客の事業を成功させることです。
顧客の成功をカスタマーサクセスが実現するためには、顧客からの信頼獲得と商品やサービスの継続利用をしてもらう必要があります。
そうすることで、顧客は自分たちの課題を解決し続けられると同時に、企業は売上アップにつなげることができ、お互いにとってWin-Winの関係を築くことができます。

今回紹介したことを参考に、カスタマーサクセスをおこなってみてはいかがでしょうか?

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