グループウェアの導入で絶対に失敗したくない企業向け|サービス3選つき
業務効率向上のためグループウェアを導入したいと考えているものの、「無駄な予算を使うことはできない」「導入の失敗をしたくない」という悩みから慎重になっている企業も多いのではないでしょうか。
今回は、導入の失敗例の確認や正しい導入手順、おすすめのグループウェア3選などを紹介していきます。企業やチーム内での情報共有を円滑にするためにグループウェアをぜひ活用してみましょう。
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グループウェアの導入は失敗しやすい?

せっかくグループウェアを導入するのであれば、失敗はしたくないものです・・・。ここでは、社内に浸透しなかったケースを3つ紹介していきます。こういった残念な結果にならないよう、しっかり理解し、対策をおこなえるようにしましょう。
失敗①:個々のスキルを考えていなかった
社員のITスキルは人によってさまざまです。
プロフェッショナルな社員もいれば、ソフトウェアやデバイスの操作がどうしても苦手という社員もいます。
グループウェアを導入した際、後者のような社員はついていけない可能性があります。
なかには、グループウェアよりも従来のアナログな作業のほうが業務をしやすいという方もいるかもしれません。
失敗②:急進的に導入をすすめてしまった
導入スピードが早すぎてついていけないパターンもあります。
どれだけ良いグループウェアであっても導入を急進的に進めてしまうと、システムを利用する操作説明が追いつかなかったり、操作になれるのに時間がかかったりして使いこなせない社員が現れることもあります。そうなると、かえって従来おこなっていた業務が滞ってしまうということもあります。
失敗③:グループウェアの運用規則が曖昧
グループウェアを導入する際、運営に関するルールをある程度決めておかないと、それぞれの社員が独自のルールでグループウェアを使いはじめてしまいます。
たとえば、スケジュールの記入方法や進捗報告の表現などが個人単位で異なると、トラブル発生時などの対処が混乱する恐れがあります。
グループウェアを導入するうえでのメリット

グループウェアの導入で失敗しがちなパターンはしっかり把握できたでしょうか。次に、グループウェアを導入するとどういったメリットがあるのか確認しましょう。
情報共有がスムーズにおこなえる
グループウェアを導入することで情報共有がスムーズになるため、企業内やチーム内でのやりとりが効率化し、生産性が向上します。
特に、クラウド型であれば、アカウント登録をするだけで、すぐにグループウェアを利用することができます。
また、インターネット環境があればログインすることができるため、社内外を問わずスムーズに情報共有をすることができます。
事務業務の削減につながる
グループウェアの利用は、事務業務の削減にもつながります。
グループウェアでは、設備の予約や経費申請、受電の際のメモなどといった事務業務を電子化し、一部自動化してくれます。
そのため、本来おこなうべき仕事に集中することができ、生産性の向上に役立ちます。
グループウェアを導入するうえでのデメリット

グループウェアを導入することにはいくつかのメリットがある一方、残念ながらデメリットもあります。
デメリットを確認せずに導入してしまうと、うまく活用できずに後悔してしまうかもしれません。
そのため、デメリットについても事前にしっかりと確認しておくと良いでしょう。
ITコストが増えてしまう
グループウェアを導入する際には、どうしてもITコストが発生してしまいます。
特にオンプレミス型の場合、サーバーに関する初期費用が多くかかります。
クラウド型の場合はオンプレミス型ほど費用がかかりませんが、無料というわけではありません。
例えば、アカウント数や利用期間によってそれに応じたコストが発生する場合があります。
また、無料プランが用意されているグループウェアもありますが、機能の追加や利用人数の追加によって何らかの費用を支払わなければならない場合もあるので注意しましょう。
使いにくいグループウェアを選ぶと逆に工数が増える
グループウェアは国内外を問わずさまざまな種類が販売されています。
しかし、機能やサポートを確認せずに選んでしまうと自社にとって使いにくいソフトにあたってしまう場合があります。
このようなシステムを選んでしまうと、これまで以上に工数が増えてしまう場合もあり、企業全体の生産力が落ちてしまう恐れがあります。
グループウェアを導入する際には、しっかりと機能性やコストをチェックしておきましょう。
グループウェアの3つの導入形態

グループウェアは社内コミュニケーションの活性化に効果があります。
ほかにもさまざまな効果がありますが、グループウェアのサービスや導入形態によって得られる効果は異なります。
グループウェアには、クラウド型、オープンソース型、オンプレミス型の3種類があります。まずは双方の特徴を把握したうえで、自社にあった導入形態を考えてみましょう。
クラウド型グループウェアの特徴
クラウド型は、インターネット上にあるサーバーを使ってグループウェアを利用するタイプです。
基本的にインターネット環境が整っていれば使うことができるため、設備費用がかからないうえに、保守点検業務がほぼ必要ありません。
また、スマートフォンやタブレットから利用することもでき、出張先で情報を共有することも可能です。
一方でシステムによっては、カスタマイズ性が乏しかったり、ほかのソフトウェアと統合できなかったりなどの課題もあります。
また、クラウド型はインターネットを介して使用する性質上、第三者からの不正アクセスやウイルス感染などには気をつけなければなりません。
オープンソース型グループウェアの特徴
オープンソース型は、インターネット上でソースコードが公開されているソフトウェアのことを指します。グループウェアにもオープンソース型といわれるシステム形態が存在します。
オープンソース型のグループウェアを利用することで挙げられるメリットとして低コストで利用できるといった点があります。多くのオープンソース型のソフトウェアは無償でソースコードが公開されているため、費用コストを抑えることが可能です。また、ソースコードを変更することもできるため、カスタマイズ性にも優れています。
しかしながら、導入時にはある程度の専門知識も必要になるため、自社内でそういった知識を持つ人員がいるか確認しておく必要があります。
オンプレミス型グループウェアの特徴
一方、オンプレミス型とは自社に設置したサーバーを介してグループウェアを利用するタイプを指します。
自社サーバーを使用するため、クラウド型に比べて情報漏洩の危険性が低く、セキュリティ性に優れています。
また、カスタマイズしやすいところもオンプレミス型の魅力的なポイントです。
しかし、サーバーの設置費用やライセンス代などの初期費用がかかってしまうことがあります。
また、スマートフォンやタブレットから利用する場合は事前の設定が必要です。
クラウド型の場合は初期費用を抑えたい企業や、グループウェアをPC以外のデバイスで利用することが多い企業におすすめです。
反対にオンプレミス型は、社内での情報をしっかりと守りたい企業やすでにサーバーを持っている企業の利用に適しています。
グループウェアを導入を進める手順とは?

ここでは、グループウェアの導入をする際の基本的な手順について説明します。
導入の失敗を防ぐためにもしっかりと押さえておきましょう。
①わかりやすい提案書を作成する
これからグループウェアを導入したいと考えているのであれば、提案書を作成することから始めると良いでしょう。
提案書を作成する際には以下の2点を意識すると、わかりやすい提案書を作成することができます。
まずは現在の問題点を見つけ出すことから
まずは、現在の問題点を洗い出すことからはじめます。
グループウェアを導入したいということは、現在の企業に何かしらの課題があるからでしょう。
その課題がどのようなものなのか明確にし、問題解決のためにはグループウェアの導入が最適である旨を提案書に盛り込むと良いでしょう。
わかりやすく簡潔にまとめるのがポイント
報告書をまとめる際には、わかりやすく簡潔に書くことが大切です。
グループウェアやクラウドなど、専門用語ばかりの報告書はITに詳しくない方からすれば難しく感じられ、グループウェアの導入の必要性がいまいち伝わらないという結果に至る場合があります。
ITに詳しくない社員にもグループウェアの良さを理解してもらうためには、誰にでもわかりやすい提案書の作成を心掛けましょう。
②自社にあったグループウェアを選ぶ
提案書が可決されグループウェアの導入が決定したら、次はどのグループウェアを導入するか決めましょう。
グループウェアは提供されるサービスやプランによって、利用できるユーザー数や機能が異なります。また、導入形態やセキュリティ体制、サポート体制もサービスごとに異なり、導入後の運用に影響します。
費用が安いサービスや多機能なサービスは魅力的です。しかし、必要な機能が備わっていなかったり、機能が多すぎてるためにかえって使いにくくなったりすることもあります。
自社がグループウェアを導入することで解決したい課題や導入の目的を明らかにして、必要な機能や導入形態、必要なサポートを明確にし、自社にあったサービスを選びましょう。
③グループウェアの運用に関するルールを作成する
グループウェアの運用に関するルールを作りましょう。
新入社員の登録や設備情報の管理方法などの初期設定のほか、スケジュールの記入方法や進捗管理などのルールをあらかじめ決めておくことで運用後も効率良く扱えるようになり、トラブル対応も迅速に進めることができます。
守るべき項目が多かったり、難しかったりすると、社内にルールが浸透しづらいため、誰にでもわかりやすくシンプルな内容にすると良いでしょう。
④導入する前には必ず社員へ説明する
グループウェアの導入に関する説明をおこないましょう。説明をせずに導入してしまうと、社員全員が戸惑ってしまいます。
事前に、使い方や導入する意図、運用のルールなどを伝えておくことで、導入当日でもスムーズに業務がおこなえます。
⑤社内でのサポート体制を整える
社員全員がグループウェアを使いこなせるようになるまでには、どうしても時間がかかってしまいます。
そんなときのために、サポート体制を整えておきましょう。
例えば、グループウェアに関する問い合わせ窓口を作ったり、各部門にそれぞれ1名ずつグループウェアに関する知識を持つ社員を用意したりなどの方法があります。
おすすめのグループウェア3選
最後におすすめのグループウェアを3つ紹介していきます。システム形態がばらばらのため、価格や機能で比較してみてください。
おすすめのクラウド型グループウェア:G Suite

- 普段の業務に必要な機能が揃ったグループウェアで、グーグル社から提供されている
- 14日間の無料トライアルが設けられている
- サポート体制は電話、メールと充実しており、24時間365日利用が可能
プラン名 | 初期費用 | 月額費用 | サポート体制 |
---|---|---|---|
Basic |
- |
680円/1ユーザー |
電話、メール、Web |
Business |
- |
1,360円/1ユーザー |
電話、メール、Web |
Enterprise |
- |
3,000円/1ユーザー |
電話、メール、Web |
プラン名 | チャット機能 | ワークフロー機能 | ファイル共有機能 | プロジェクト(ToDo)管理機能 | 掲示板機能 | スケジュール管理機能 |
---|---|---|---|---|---|---|
Basic |
○ |
- |
○ |
- |
- |
○ |
Business |
○ |
- |
○ |
- |
- |
○ |
Enterprise |
○ |
- |
○ |
- |
- |
○ |
おすすめのオープンソース型グループウェア:シラサギ

- 官公庁、病院、大学、企業など幅広いクライアントに活用されている中・大規模団体向けシステム
- グループウェアの基本機能をすべて無料で使えるうえ、他システムとの連携も容易にできる
- 定期的にサービスの基本操作や機能一覧などを説明する講演会がおこなわれている(有料)
プラン名 | 初期費用 | 月額費用 | サポート体制 |
---|---|---|---|
- |
0円 |
0円 |
メール※別途有料オプション |
プラン名 | チャット機能 | ワークフロー機能 | ファイル共有機能 | プロジェクト(ToDo)管理機能 | 掲示板機能 | スケジュール管理機能 |
---|---|---|---|---|---|---|
- |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
おすすめのオンプレミス型グループウェア:Chat&Messenger

- 大企業や銀行、官公庁、公共機関、大学、病院などでさまざまな団体で導入実績が多数あるグループウェア
- 受信したチャットメッセージから、簡単にスケジュールやToDoに登録ができる
- オンプレミス版でもモバイル端末に対応している
プラン名 | 初期費用 | 月額費用 | サポート体制 |
---|---|---|---|
無料 |
0円 |
0円 |
チャット |
プレミアム |
問い合わせ |
160円~/1ユーザー |
チャット |
ビジネスプレミアム |
問い合わせ |
10,000円/1ユーザー |
チャット |
オンプレミス |
問い合わせ |
150円~/1ユーザー |
チャット |
クラウド |
問い合わせ |
300円~/1ユーザー |
チャット |
プラン名 | チャット機能 | ワークフロー機能 | ファイル共有機能 | プロジェクト(ToDo)管理機能 | 掲示板機能 | スケジュール管理機能 |
---|---|---|---|---|---|---|
無料 |
- |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
プレミアム |
- |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
ビジネスプレミアム |
- |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
オンプレミス |
- |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
クラウド |
- |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
グループウェアの導入効果で業務効率を向上させよう
グループウェアは、「ITコストがかかる」といったデメリットもありますが、コミュニケーションの活性化や事務業務の削減など社内業務の効率化に役立ちます。
導入を検討する際には、ぜひ今回紹介した導入手順を参考にしてみてください。