コールセンター業務を効率化するCRM5選|システムの役立つ機能やメリットも紹介
コールセンターとは、顧客の対応を専門的におこなう部署や事業所のことを指し、新規顧客の獲得や顧客からの問い合わせ対応などさまざまな役割を担っています。
そんなコールセンター部門の業務を、より効率化するためにはCRMの活用が有効です。コールセンターとCRMの関係を正しく理解し、自社のビジネスを拡大していきましょう。
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CRMとは

CRMとは、Customer Relationship Managementを略したものであり、顧客管理システムのことを指します。
CRMを活用することにより、顧客の基本的な情報に加え、購入履歴や接触履歴なども一元的に管理できるようになります。また、蓄積したデータを活用して顧客の分析をおこなうことで、顧客に対して適切なタイミングで適切なプロモーションやサポートができるようになります。
CRMの主な種類
CRMには、大きく分けて2つの種類があります。
インターネット上でアカウントを設定することで利用できるクラウド型と、自社でサーバーや環境を整えてシステムをインストールして利用するインストール型です。両者の違いについて、きちんと理解しておきましょう。
クラウド型のCRM
システム形態がクラウド型の場合、インターネット上にアカウントを設定し、アクセスすることで利用することができます。
インターネット環境があれば利用することができるため、外出先であってもスマホなどのデバイスを通じて、顧客情報の登録をおこなうことができます。また、サーバーを自社で構築する必要がないため、導入の初期費用を抑えてスピーディーに導入することができます。
インストール型のCRM
インストール型は、PCにCRMをインストールして利用します。設定によっては外部のインターネットを経由せずに利用することができるため、自社のセキュリティ運用に合わせて利用することができます。一方で、利用がシステムをインストールしたデバイスに限定されるため注意が必要です。
CRMをコールセンターで活用するメリット

CRMをコールセンターで利用すると、どういったメリットを享受することができるのでしょうか。
ここでは、4つのメリットを紹介します。
コールセンター業務が効率化する
CRMを導入することで、コールセンター業務の効率化に期待できます。
CRMで顧客情報を一元管理できるようになると、登録した電話番号や名前を検索することで詳しい顧客情報を瞬時に把握することができるようになります。さらに、CTIシステムと連携することで、着信時に自動でそれらの情報を表示させる機能も利用できます。
これらの機能を利用すれば、電話応答がよりスムーズにおこなうことができるでしょう。
また、ほかにも、システムによってはオペレーターを自動振り分けしてくれる機能もあるため、人的リソースを効率的に運用することもできるようになります。
顧客対応の質が向上する
CRMには購入した商品、過去の問い合わせ履歴、クレーム履歴などが記録されています。そのため、オペレーターはそれらの情報を確認しながら、顧客に合ったコミュニケーションがとれるようになり、顧客対応の質の向上に期待ができるでしょう。
商品改善やほかのマーケティング手法に活用できる
顧客からの問い合わせや意見は、自社のサービスを改善していくうえで貴重な情報です。
各オペレーターが受けた問い合わせのデータをCRMに記録し、内容を分析することでサービスのどういった部分に改善の余地があるのか明らかにしやすくなるでしょう。
また、顧客の年齢や性別などのデータを分析することにより、自社サービスへの購買意欲が強い顧客層と購買意欲が弱い顧客層を把握することができます。そうすることで、自社が優先してアプローチをおこなうべき顧客層が明らかになり、より効率的なマーケティングがおこなえるようになります。
コールセンター業務を効率化してくれるCRMの機能

ここでは、コールセンター業務を効率化してくれるCRMの機能を紹介していきます。自社に必要な機能が備わったCRMを選ぶことが重要なため、しっかり確認しておきましょう。
顧客管理機能
CRMの基本機能として、顧客管理機能があります。
管理できる顧客情報には、顧客の名前、住所、性別、年齢、メールアドレス、電話番号などがあります。これに加えて、過去に購入した商品、購入日、購入金額などの購買情報、コールセンターへの問い合わせ履歴などを一元管理することができます。
見込み顧客抽出機能
CRMでは、見込み顧客を抽出する機能が備わっているものもあります。
具体的には、CRMに登録したさまざまな顧客情報から、特定の条件を満たす顧客を抽出してリストアップすることができます。ここで抽出された顧客に対して優先的にアプローチすることで、成約率の向上に期待できます。
顧客分析機能
CRMには分析機能が備わっているものもあり、蓄積された顧客情報をさまざまな角度から分析することができます。
例えば、RFM分析やデータマイニング、テキストマイニングなどの分析がおこなえます。顧客情報を分析することで適切な商品開発やマーケティング施策の立案、営業戦略の策定に活用することができます。
CTI連携機能
CRMは、CTIシステムと連携することも可能です。
CTIとは、電話とPCを統合させることができるシステムで、コールセンター業務を効率化に役立ちます。CRMとCTIを連携させることで、オペレーターは、詳細な顧客情報をしっかり確認しながら顧客対応をおこなうことができるようになります。
コールセンター向けCRM
ここでは、コールセンター向けのCRMについて5つのサービスを紹介します。コールセンター業務に役立つ機能を多く備えているのでぜひ検討してみてください。
FastHelp5

FastHelp5は、直感的に使いやすいデザイン設計がほどこされたコンタクトセンターCRMです。
セルフカスタマイズ機能を利用することで、自社の業務状況に合わせた入力画面を作成することができます。さらに、回答支援機能では、FAQから適切な回答を探したり、回答のテンプレートや過去の類似の問い合わせを検索したりすることができます。ほかにも、アラート機能やレポート機能などがあり、あらゆる角度からでオペレーター業務をサポートしてくれます。
QuickCRMクラウド

QuickCRMクラウドは、コンタクトセンター向けのクラウド型CRMです。
顧客の業務内容に合わせて3つのプランが用意されており、無駄なくシステムを運用することができるでしょう。
また、電話系のクラウドサービスやオンプレミスで導入しているPBXとの接続実績もあるため、自社で既に導入しているシステムともスムーズに連携して使用することができます。
メール送信やSNS送信などのマルチチャネル機能や、メッセージボードやチャットなどのコンタクトセンター内のコミュニケーション機能はオプション機能として用意されているため、必要に応じて追加することができます。
Service Cloud

Service Cloudは、セールスフォース・ドットコム社が提供するサービスです。
セールスフォース・ドットコム社の提供するCRMは世界15万社から利用されており、トップシェアを誇っています。なかでもService Cloudは、カスタマーサービスに特化したシステムです。CTIの連携も充実しており、Salesforce内の電話番号にワンクリックで発信できる機能や、通話中に取ったメモを自動的に作成したオブジェクトと関連付ける機能など、オペレーターの業務の負荷軽減に役立ちます。30日間の無料トライアルも用意されており、本格的な導入の前にまずは試してみたいといった方にもおすすめです。
Zendesk Support

Zendesk Supportは、電話やメール、チャットなどで届いた顧客からのお問い合わせを1つの画面で管理することができるシステムです。お問い合わせのなかでも、未回答の質問や優先順位の高い質問を示してくれるため、効率よく顧客対応をおこなうことができます。
また、Zendeskアプリを利用することでタブレットやスマートフォンでも情報を確認することができき、場所に限定されずに利用することができます。さらに、管理画面は40以上の言語に対応しているため、海外に事業展開している企業でも利用することができます。
楽テル

楽テルは、充実した基本機能と柔軟なカスタマイズ機能が用意されたクラウド型CRMです。
着信と同時に顧客情報を表示させることができる着信ホップアップや、顧客ページから直接発信することができるクリックトゥコールで顧客とスムーズなコミュニケーションがとれます。
また、オペレーターが誤って入力した内容を自動で修正したり、アラートを出したりしてくれる機能も備わっているため、正しいデータを蓄積していくことができます。
CRMを活用してコールセンター業務を効率化しよう!
CRMサービスを活用することで、日々のコールセンター業務を効率化することができます。また、CRMで収集した顧客情報を自社サービスの改善や顧客対応の質の向上につなげることができます。
ぜひ上記で紹介した内容を参考に、自社に適したCRMサービスを選んでみてください。