経費精算システムConcur Expense(コンカーエクスペンス)とは|料金や特徴、評判など
経費精算は、経費の申請から承認まで多くの手間がかかりますが、企業が必ずおこなわなければならない業務の一つです。近年は様々な業務のデジタル化が進み、もちろん経費精算業務も例外ではありません。本記事では、経費精算システム世界トップシェアの「Concur Expense」の特徴や費用、使い方について解説します。評判や口コミについても紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
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Concur(コンカー)とは?

SAP Concur(コンカー)とは、1993年にアメリカで創業したコンカー社が運営する、世界最大級の出張・経費管理のクラウドサービスです。
SAP Concurは世界トップシェアのサービスで、全世界150カ国・46,000社以上、Fortune 500企業の7割以上に採用されています。日本国内でも1,125社の企業グループに採用されており、同業界における国内売上もNo.1のサービスです。
今回紹介する「Concur Expense」は、SAP Concurシリーズの代表的な製品の1つです。出張費・経費・接待費などをまとめて管理することが可能なクラウドシステムで、経費精算や経費管理をスムーズにおこなうことができます。
機能や評判に関しても以降の段落で解説していくため、参考にしてみてください。
Concur Expenseの特徴

まずは、Concur Expenseの特徴を確認していきましょう。Concur Expenseは世界トップシェアならではの豊富な導入実績や、外部サービス連携の柔軟性、充実な分析機能など、ユーザーから選ばれる特徴が揃っています。
Concur Expenseの特徴を十分に理解して、導入を検討しましょう。
豊富な導入実績
Concur Expenseは、世界中で使われている経費精算システムなため、導入実績が豊富です。ファーストリテイリング社やNTTコミュニケーションズ社、トヨタ自動車社など数多くの大企業が利用しています。他にも、セールスフォース・ドットコム社やDeNA社、サイバーエージェント社といったIT企業もConcur Expenseを導入しているため、信頼の強いサービスということができるでしょう。
公式Webサイトでは、各社の導入事例を確認することができます。例えば、NTTコミュニケーションズ社は働き方改革を推進する目的でConcur Expenseを導入しました。出張旅費業務における申請・精算業務の大幅な効率化を実現し、社員の負担を減らすことに成功したことで、ユーザー満足度を200%向上させています。
また、ファーストリテイリング社は、全世界・全ブランドでの経費処理の統制を、Concur Expenseを導入してわずか6カ月で実現しています。
中小企業向けのプランもありますが、グローバル展開をしている大企業には特におすすめといえるでしょう。
外部サービス連携の柔軟性
Concur Expenseは、外部サービスとの連携も充実しています。
ビジネスシーンでは、電車やタクシーなどで外出や出張をするケースも多いことでしょう。Concur Expenseは、タクシーの配車アプリや勤怠管理システムなど、こうしたシーンで利用するさまざまなサービスと連動可能です。サービスの連携は社員による経費申請の手間を大幅に削減することにつながります。
例えば、Mobility Technologies社の運営する「JapanTaxi」を利用すれば、利用日時や料金を自動でConcur Expenseに反映させることができます。また、「駅すぱあと」を提供するヴァル研究所の「RODEM」を利用すれば、自動で経路検索をして経費を算出します。もちろん、交通系ICカードとの連携も可能です。
上記サービス以外にも、Concur Expenseは20種類以上もの外部サービスとの連携が可能で、自社で既に活用しているサービスともシナジーを発揮しやすいといえます。ERP、人事・経理システムなどの基幹システム・業務システムとの連携が主流です。
充実の分析機能
Concur Expenseは経費精算をスムーズにおこなうだけでなく、経費にまつわる情報を可視化し、経費データを把握することが可能です。
そのデータを元にさまざまな分析をし、経営や事業の改善に活かすことができるレポート機能も存在します「Intelligence分析レポート」機能では、150の標準レポートとカスタムレポートを活用することができ、これまでの経費精算業務をもう一段高度にすることにつながります。
また、プロジェクトや部署単位での経費を管理することも可能です。そのため、プロジェクト全体のコスト把握も容易となり、プロジェクト別投資対効果の分析などにもつながっていきます。
経費申請の段階から、最終的に発生する経費を予測する機能もあるため、プロジェクト推進に際してキャッシュフローの管理もより容易になるでしょう。
Concur Expenseの費用|料金プランを紹介

続いて、Concur Expenseの料金プランを紹介します。
Concur Expenseは、中小企業向けの初期費用がかからず低価格で導入できる「スタンダード版」と、高度な経費管理が可能な「プロフェッショナル版」の提供があります。それぞれの料金プランや特徴は以下の通りです。
プラン | 中小企業向け Concur Expense Standard |
中堅・大企業向け Concur Expense Professional |
---|---|---|
初期費用 |
0円 |
問い合わせ |
月額費用 |
29,000円〜 |
問い合わせ |
サポート |
電話サポート |
電話サポートに加え、導入サポートあり |
機能 |
・経費・出張・交際費精算レポートの作成、承認 |
Standardの機能に加え、 |
Concur Expense Standardは、基本的な経費精算業務に関する機能が利用可能です。コストを抑えて導入することができるプランで、電話サポートやマニュアルの提供などもあるため、安心して導入できます。利用料金は、経費レポートを提出するユーザー数に応じた料金体系となります。
Concur Expense Professionalは、スタンダード版で利用可能な標準機能に加え、ワークフローや経費規程の設定など、詳細なカスタマイズをすることが可能です。また、高度な分析のための機能も利用することができます。そのため、経営戦略や経費マネジメントなどにも役立てることができるプランが、プロフェッショナル版です。料金体系は、経費精算レポート数による課金型となり、スタンダード版と異なるため注意が必要です。
Concur Expenseと他社サービスとの比較

経費精算システムは、Concur Expenseの他にもさまざまなサービスがあります。ここでは、機能面や料金体系について他社サービスと比較するため参考にしてください。
機能面
特に他社サービスと異なる機能は、グローバルスタンダードな点といえます。多言語・多通貨対応しており、海外での利用も想定している企業には非常に適しています。また、プロフェッショナル版は企業に合わせて様々な機能が拡張できるため、部署の多い大企業や利用人数が多い企業などは、自社に合わせて使いやすくカスタマイズ可能です。
その他にも、ICカードの読み取りやコーポレートカードの紐付け、レシートの読み取り機能など、ワンステップで経費入力を簡略化する機能が豊富にあります。アプリを使用してスマホで簡単に入力ができるなど、クラウドサービスの基本的な機能は全て揃っているといえるでしょう。
料金体系
Concur Expenseは、初期費用がかかりません。そのため、スタンダード版は初月から月額費用のみで利用することができるため、経費精算システム導入の際にかかる初期費用は少なく抑えることができます。スタンダード版は、月額29,000円に加えてユーザー数が増えるごとに料金も増えていきます。
プロフェッショナル版は企業により異なるため、問い合わせが必要です。プロフェッショナル版はユーザー数による課金ではなく、レポート数に応じて課金される料金体系となります。大企業への導入実績が多くノウハウがあるため、経費精算システムの導入を検討している大企業はConcur Expenseがおすすめです。
また、30日間無料のお試しプランがあるため、まずはお試しプランで機能や操作感を試してから、導入を検討するのもよいでしょう。
関連サービス
Concur Expenseは、数多くの外部サービスに連携可能なことも強みですが、出張管理のConcur Travel、請求書管理のConcur Invoiceなどの関連サービスも充実しています。他にも、出張や業務で利用した車の走行距離を自動で計測するConcur Driveや、経費データの詳細な可視化が可能なIntelligence分析レポートなどがあります。
通常の経費精算業務に加えて、関連業務もConcurシリーズで処理することができれば、社員や経理部門の負担を減らすことができるでしょう。
Concurから自社に必要なサービスを選び、Concur Expenseと合わせて利用することで、さらなる効率化を図ることができます。他社サービスにはない充実した関連サービスのシリーズは、世界トップシェアで数多くのユーザーを抱えるConcurならではの強みといえます。
Concur Expenseの使い方

Concur Expenseは、経費を申請する社員・経費をチェックする経理部門・企業全体の経費状況を把握する経営者、それぞれの悩みを解決する経費精算システムです。
ここでは、Concur Expenseでの経費申請や承認の仕方、データの分析のやり方などを確認していきます。
経費申請(社員)
Concur Expenseは、クラウドサービスであるため、スマホアプリでどこからでも経費精算をすることが可能です。また、ICカードの利用履歴を自動で取り込む機能を活用すれば、交通費入力の手間を省くことができます。別途ICカードリーダーが必要ですが、利便性が高く、経費精算にかかる時間を大幅に短縮することができるでしょう。
また、レシート読み取り機能を使えば、自動で金額や日付を取り込むことができます。
経費の利用機会が多い社員であれば、コーポレートカードでの決済がおすすめです。Concur Expenseはコーポレートカードの登録もできるため、スムーズに経費登録を行えます。
経費承認(上長・経理部門)
経費の承認については、自動規定チェック機能があるため、不備が見つかった場合は申請者に返却されます。紙での申請の際は、担当が申請者に問い合わせて確認していた工程が自動化され、業務もスムーズにおこなうことができ省力化につながるでしょう。
ワークフローも自由に設定することが可能なので、自社に馴染みのある運用にすることができます。
データ分析(経営者・プロジェクトリーダー)
Concur Expenseは経費精算をサポートするだけでなく、その経費データを分析し、経営やプロジェクト推進に活かすことができます。
適切な経費データを蓄積・可視化して、経費の削減やプロジェクトの費用対効果などの分析につなげましょう。経費精算をスムーズにおこなうことに加えて、膨大なデータ分析により、煩雑だった経費精算業務全体の見える化をおこないます。
Concur Expenseの評判・口コミは?導入事例から紹介

最後に、Concur Expenseの評判・口コミについて、導入事例から紹介します。特に多くの企業が言及している点について紹介するため、導入を検討している方は参考にしてください。
参考:ケーススタディ | 導入事例 | お客様の声 – コンカー
経費規程やワークフローを見直し、大幅な効率化を実現
経費精算に関して、経営が変化していくにつれて社内ルールや経費規程が曖昧となっている企業も多いのではないでしょうか。Concur Expenseを導入することで、経費規程やワークフローなども見直すことができ、申請側も承認側も大幅な業務効率化を図ることが可能です。
経費精算における社内ルールを明確に設定し、申請内容の不備はBIツールで自動でチェックすることで、経理担当が月単位でおこなうチェック時間を3分の1に削減した企業もあります。他にも、コーポレートカードとのデータ連携、領収書の電子化により、ミスや不正を防止することにもつながります。不正や不備データの自動検知とアラートアイコン表示で、ガバナンス強化を実現します。
スマートフォンでの申請、交通系ICカードの連携で、工数削減を実現
Concur Expenseを使用することで、これまで紙で申請していた経費精算書を、スマートフォンを使い、いつでもどこでも申請することが可能となります。また、交通系ICカードの連携で自動的に交通費なども算出されるため、入力などの間接業務が減り、工数を大幅に削減することができます。
外出先でもConcurアプリを起動し、紙のレシートであればカメラで撮影し提出するだけで、その場で経費申請が完了します。スマートフォンでの操作は、シンプルなUIで使いやすくわかりやすいため、ユーザーである社員の満足度を200%向上させた企業もあります。
大企業への導入も、ハード設計が不要で先行導入企業事例があり安心
今まで、ユーザー数が多い大企業が利用する業務システムは、クラウド型ではなくオンプレミス型での導入も多く見られました。特に数千人以上の大規模な企業が利用するサービスは、使いやすいように自社に適したカスタマイズを詳細におこなう必要があり、そうした柔軟性の高いオンプレミス型が使用されるという傾向がありました。
Concur Expenseは、特に大企業への導入事例が多く、ノウハウも蓄積されているため、数千人規模の社員を抱える企業への導入も短時間でおこなう可能です。
導入事例の中には、従業員6,000名の企業で3名の担当者が導入・運用しているケースや、18ヶ国への導入をわずか数ヵ月で完了した企業などもあります。また、導入サポートについても、Concurのスタッフが投資対効果の最大化に向けてサポートしてくれるため、安心して導入を進めることができるでしょう。
Concur Expenseで、経費精算のDXを実現しよう
Concur Expenseは世界トップシェアの経費精算システムであり、日本でもグローバル展開する大企業から中小企業まで、数多くの企業が導入しています。導入企業が多いConcur Expenseは、導入事例も多く、プロフェショナルプランであれば自社に合わせてカスタマイズしながら導入することも可能です。連携可能な外部サービスも多く、ワンストップで出張・経費管理をおこなうことができる点も魅力です。
経費精算は煩雑ですが、経費精算システムを利用することでスムーズにおこなうことが可能です。
経費精算システムにはConcur Expense以外にもさまざまなサービスがあるため、以下のまとめ記事を参考に、自社に合ったサービスの導入に活かしてください。
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