経費精算がめんどくさい!考えられる8つの原因とその対処法

経費精算は、事業において欠かすことのできない経理業務です。正確さが求められる企業会計では、少額の精算であってもミスは許されません。それを理解してはいても「経費の申請やチェックのプロセスが多くてめんどくさい」と感じている従業員や経理担当者は多いのではないでしょうか。
本記事では、経費精算をめんどくさいと感じてしまう原因について解説していきます。
業務の効率化を図るための対策法についても記載しておりますので、経理業務にお悩みの担当者は参考にしてください。

経費精算をめんどくさいと感じている企業が多い!

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経費精算を煩雑に感じている申請者や経理は、決して少数派ではありません。実際に、クラビス社がおこなった「仕事の効率に関する調査」によれば、約52%の人が「もっとも面倒な社内業務は経費精算」だと考えていることがわかっています。

また「面倒なので後回しにしてしまう」という人が多く、6人に1人は勤務時間外に申請作業をしていることが判明しました。(※1)

加えて、pring社の「会社員の経費申請」についての調査では「申請が面倒」「少額で気まずい」などの理由で精算をおこなわず、自腹で経費を支払った経験がある人の割合が約64%にも上ることがわかっています。(※2)
このように、経費精算を手間に感じている人は非常に多く、その煩雑さから精算手続きをおこなわないケースも珍しくはないのです。

上記のデータから見ても、従来の精算プロセスには多くの問題点が残り、改善の余地があることがわかります。

※1:「【1000人アンケート】もっとも面倒な社内業務は「経費精算」 6人に1人が経費精算のために残業!」|STREAMD

※2:「経費の立替で社員の生活を圧迫?!経費ハラスメントの実態について調べてみました」|株式会社pring

経費精算がめんどくさい原因8選

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それでは、経費精算業務はどういった点が原因で面倒だと思われてしまうのでしょうか。経費精算がめんどくさくなってしまう理由を、申請者と管理者・経理の視点から8つ解説します。

【申請者】経費精算がめんどくさい原因

まずは、申請者が経費精算を面倒だと感じてしまう原因を3つ見ていきましょう。

1. 申請書の作成

経費を精算するときは、専用の申請書に記入して提出する必要があります。その際には経費の使い道や金額だけではなく、過去の予定を見返して訪問先や移動方法などを思い返し、正しい情報を記載することが求められます。

領収書やスケジュール帳を見返す作業は、忙しい従業員にとって面倒な業務です。「あとでやろう」と領収書を溜めているうちに、精算が必要な経費の件数が増えてしまい、さらに精算がめんどくさくなってしまうケースも少なくはありません。

2. 運賃の検索

備品や手土産などの購入費を精算する際は、金額と用途などを申請書に書くだけなので、そこまで手間ではありません。
しかし、精算が必要な経費の中に移動費が含まれると、申請の手間が一気に増えます。

ICカードを使って移動している場合は、わざわざ検索して電車賃やバス代を調べる必要がありますし、定期区間金額の控除も考慮しなくてはいけないためです。こういった検索や計算を面倒に感じ、交通費を自腹で負担してしまう従業員が多いのです。

3. 社内に戻って手続きをする必要性

経費精算は、社内で申請書を書いて経理に提出する必要があります。外回りが多い職種の場合、精算のためにわざわざ会社に戻ることを面倒だと感じてしまう傾向にあります。

その結果、予定がある日中に精算ができず、残業して申請書類の作成をする必要が出てきてしまうことも少なくはありません。この状態を放っておくと、従業員の労働時間に対する不満が増加してしまうリスクがあります。

【管理者・経理】経費精算がめんどくさい原因

次に、管理者や経理担当者が経費精算を面倒に感じてしまう原因を5つ解説します。

1. 外出が多くて承認する時間がない

部署によっては申請者だけではなく、管理者である上司も外出が多いケースがあります。この場合、精算の申請書が提出されてもなかなかチェックができず、外出から戻った夜などにまとめて承認手続きをおこなう必要が出てきてしまいます。

管理者が抱える業務は、承認業務だけではありません。経費精算にかかる業務に時間を取られ、ほかの社内業務がスムーズに進まなくなってしまうことは、管理者にとって大きな負担となってしまうでしょう。

2. 領収書のチェックや保管に手間がかかる

精算の申請書が上がってくると、記載内容と領収書の内容を照らし合わせて間違いがないかどうかをチェックする必要があります。また、チェックが終わった申請書や領収書は保管しておく必要があるため、保管にかかる手間やスペースの確保も面倒な業務として挙げられるでしょう。

管理者や経理は、毎月膨大な申請書の精算をおこなう必要があります。手書きの申請書を使っていると確認事項や保管の手間が増えるため、経費精算をめんどくさく感じてしまうのです。

3. 忙しい月末月初に精算が集中する

従業員は業務に追われているため、ついつい経費の精算を後回しにしてしまいます。その結果、多くの企業で月末や月初などのタイミングに精算が集中してしまう傾向にあるのです。

従業員の申請書が一気に提出されると、管理者の負担は大きくなります。加えて、経理にとって月末月初は非常に多忙な時期です。

ただでさえ忙しい時期にチェックが多い業務が加わるため、経費精算を面倒に感じてしまうのです。

4. 差し戻し手続きに気を遣う

経費精算業務では不正やミスを防ぐために、経費の使用用途や目的をしっかりとチェックしておく必要があります。内容によっては出された申請書に対して正当性を聞いたり、ミスがあれば修正依頼を出したりすることもあるでしょう。

もちろん、会社の利益を守るためにお金の流れを把握することは正しい行為です。しかし、こういったチェックや修正指示は、従業員にとっては気持ちのいいものではありません。

どんなに対応に気をつけていても、申請者にとっては「疑われているのかもしれない」「細かいことをうるさいな」とストレスになってしまう可能性があります。

従業員との軋轢が生じないように気を使わなくてはいけないところも、経費精算をめんどくさくしてしまっている一因になっています。

5. 記帳や仕訳をする必要がある

精算が無事に完了したら、今度は精算した金額や内容を帳簿に記載する必要があります。使用用途を確認し、勘定科目を判断して帳簿への記載や会計ソフトに入力する作業は、非常に面倒で経理の大きな負担になりやすい業務です。

この際、不正な経費を計上したり間違えて記帳してしまったりすると、経理が責任を問われることになってしまいます。トラブルが起きないように慎重に手続きをする必要があるため、経費精算はめんどくさく感じてしまうのです。

経費精算を楽にするための手段

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ここまでの内容を踏まえて、経費精算を楽にする手段としては以下の2つが挙げられます。

  • 支払いのキャッシュレス化
  • 経費精算システムの導入

それぞれについて、詳しく解説していきます。

1.支払いのキャッシュレス化

経費精算の手間を減らすためには、支払いのキャッシュレス化がおすすめです。キャッシュレス化することで現金管理の手間が減りますし、使用した経費は全て明細として残るようになります。

これにより、申請ミスや計算ミスを減らすことができるのです。

経費をキャッシュレス化する方法としては、おもに以下の2つが挙げられます。

外出時は会社用の交通系ICカードを使用する

社内にICカードリーダーを設置しておけば、交通費が自動で読み込まれます。目的地や出発地、経路や金額を手作業で書く必要がなくなるため、手間と時間が削減できます。

法人用クレジットカードを使用する

経費の多い従業員や部署には、法人用クレジットカードを持たせることで精算の手間を減らすことが可能です。法人カードで決済すると、いつどこでいくら使用したかがすべてデータとして残ります。申請や管理が楽になり、業務の効率化が図れるでしょう。

ほかにも口座振替の活用や、経費を従業員に立て替えてもらい、月に1度給与とともに振り込む方法がキャッシュレス化の手段としてあげられます。

2.経費精算システムを導入する

手書き申請書の作成や管理者による承認印の必要性など、この記事で解説した経費精算のめんどくささの大半は「手作業」に起因しています。したがって、精算をシステム化して自動かつ手軽におこなえるようにすれば、経費精算のストレスを減らすことが可能です。

近年は経費精算システムの機能も充実しており、上記で紹介したICカードやクレジットカードとの連動機能があるものも増えてきました。

経費のキャッシュレス化とともに経費精算システムを導入すれば、業務の負担を削減できるでしょう。

経費精算システムを導入する7つのメリット

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経費精算システムは、経費精算業務のめんどくささを解消するために有効な手段です。しかし、実際に使ったことがない人にとっては、システムの導入にどんなメリットがあるかがわかりにくいかもしれません。

そこでここからは、経費精算システムを導入するメリットと、解消できる問題点について解説していきます。

1.スマホから簡単に手続き

外出が多く、社内に戻って精算手続きをする時間がないという場合は、経費精算システムを導入することで問題点を解消できます。クラウド型のシステムであれば、外出先の移動時間や待ち時間に申請や承認ができるため、わざわざ会社に戻る必要はありません。

時間の有効活用が可能になり労働時間外の業務負担を削減できるため、従業員のストレスを大幅に減らせるでしょう。

2.ICカード対応なら定期区間金額の控除や運賃を自動計算可能

ICカード対応の経費精算システムを使えば、移動区間の記録や料金計算、定期区間金額の控除が自動的におこなわれます。そのため、交通費の申請時に面倒な計算をする必要がなくなるでしょう。

申請者の負担削減に繋がるだけではなく、管理者や経理がチェックする手間も減らせます。ミスや不正を防ぎ、正しい精算が可能となります。

3.入力事項の一元化で入力ミスを防げる

経費精算システムでは「必ず入力をして欲しい項目」を設定できます。入力事項を一元化することで、手書きの申請書に起こりがちな記入漏れを防げるのも大きなメリットでしょう。

間違いや記入漏れが減れば、それだけチェックの手間も削減可能です。

4.領収書の確認や保管が画像で可能

経費精算システムを導入すれば、領収書やレシートを申請時に画像として添付するだけで簡単に経費申請ができるようになります。経理は添付された領収書の画像データを保管しておけばいいので、領収書の整理や保管にかかる手間やスペースが削減できます。

5.随時経費精算ができるようになる

クラウド型経費精算システムであれば、いつでもどこでも気軽に精算が可能になります。そのため、月末月初に精算業務が集中してしまうことを防げるようになります。

申請者・管理者・経理がそれぞれ随時手続きをおこなえるようになるので、ミスを防いで効率的に精算ができるでしょう。

6.差し戻しや修正依頼がシステム上で可能

経費精算システムを使えば、経理が気を遣う差し戻しや修正依頼もシステム上でおこなえるようになります。問題があればコメントを入れて申請を差し戻せばいいので、従来のように気を遣って対処する必要がなくなるでしょう。

また、締切りが迫っている申請や承認にアラートを発する機能が搭載されたシステムも多くあります。申請漏れや承認漏れなどのトラブルを防げるため、経理が催促することによって気まずい思いをする必要はありません。

7.仕訳や記帳が自動化される

自動仕訳機能がついている経費精算システムを導入すれば、経理が多くの時間を費やしている記帳や仕訳の手間を削減することが可能です。

システムによっては会計システムと連携しているものもあるため、決算書を作成する際も非常に役立つでしょう。

面倒な経費精算の負担を減らせる経費精算システムの選び方

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面倒な業務を削減できる経費精算システム。現在多くの経費精算システムが存在しており、それぞれによって強みや特色が全く異なります。

自社に最適なサービスを選ぶためには、どんなことに気をつけたらよいのでしょうか。最後に、経費精算システムの選び方について紹介していきます。

1.自社の既存システムと連携できるものを選ぶ

すでに会計システムや勤怠管理システムを導入している場合は、自社のシステムと連携できる経費精算システムを選ぶことが大切です。

ただし連携可能と謳っていても、異なった会社からリリースされているソフト同士だと、思い通りにすべての機能を連携できないケースもあります。この場合、プログラムなどを組んで連携させる必要があるため、手間もコストも余計にかかってしまうことになるでしょう。

そこで利用したいのが、API連携です。APIとはソフトウェアの機能を共有することです。API連携によって、他社のサービスや多くの機能を利用できるようになります。

もしくは既存のシステムと同じ会社が出しているものを選んでおくと、スムーズに各ソフトを連携させられます。

2.自社の問題点に対応した機能を搭載しているものを選ぶ

当然ですが、経費精算システムを選ぶ際は、自社が抱える問題点に対応した機能を搭載しているかどうかについてチェックする必要があります。

  • 外出する従業員が多い場合
    出退勤時にICカードをタッチするだけで、日々の出退勤と交通費が精算できるシステム
  • 海外拠点がある場合
    多言語や為替レートの自動変換機能がついているシステム
  • 従業員の手間を削減したい場合
    領収書のスキャン機能やICカードの連動機能がついているシステム

上記のように、企業の抱える問題点や利用状況によって必要な機能は異なります。多機能なものはその分価格も高くなってしまうため、必要な機能と不要な機能をあらかじめ洗い出しておくようにしましょう。

3.スマホだけで手続きが完結するものを選ぶ

経費精算をより手軽にしたいのであれば、スマホだけで申請から承認まで完結させられるものを選ぶことをおすすめします。外回りが多い従業員や上司も空き時間に精算手続きが可能になり、タスクが溜まってしまうことを避けられます。

随時申請ができる体制が整っていれば、経理の負担も減ります。ぜひ、スマホで申請・承認が完結できるクラウド型経費精算システムをご検討ください。

経費精算の「めんどくさい」は経費精算システムの導入で解消される

経費精算業務を煩雑にしている要因としては、手作業や目視による申請・確認の必要性が挙げられます。どんなに気をつけていても、人が作業をする以上、完全にヒューマンエラーを防ぐことは難しいことです。

だからこそ、経費のキャッシュレス化や経費精算システムによる自動化を推進し、申請・承認手続きの簡略化やミス防止を目指すべきなのです。

経費精算システムには多くのサービスがあり、それぞれのサービスで特徴や機能は全く異なります。自社が抱える問題点や企業の特色に合わせ、最適な経費精算システムを選ぶようにしましょう。

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