経費精算での勘定科目の種類・仕訳方法をわかりやすく解説

会社を経営していく上で欠かせないのが、経費精算です。事業に使ったお金を把握して正しい収益を申告するためにも、経費を仕訳して帳簿で管理する必要があります。
とはいえ、経費といっても勘定科目は多岐にわたり、どの勘定科目を使うべきかについて理解しにくいと感じている人もいるでしょう。
そこで今回は、正しく経費精算をするために必要な勘定科目と仕訳の基本知識をわかりやすく解説します。

更新日:2021.8.27

経費精算で使う勘定科目の種類

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勘定科目とは、売上や経費を記帳する際にお金を区分するカテゴリーのようなものです。企業は正確な売上の申告や納税をするためにも、正しい勘定科目で仕訳をして企業の財務状況を把握することが求められています。

勘定科目には多くの種類がありますが、使われることの多い勘定科目はそう多くはありません。まずは、経費精算で使われることが多い基本の勘定科目について解説していきます。

1.旅費・交通費

旅費・交通費の勘定科目は、業務で必要になった移動費や宿泊費を精算するときに使います。電車代やタクシー代、ホテルの宿泊代や出張中の食事代などが含まれます。

従業員に支払う出張手当を旅費・交通費に含めて精算することも可能です。

2.接待交際費

接待交際費は、取引先企業に対して接待をするときにかかった費用を精算する勘定科目です。取引先との食事代や贈答代、ゴルフコンペやパーティーなどへの参加費用がここに含まれます。

ただし、接待交際費は一定金額までしか損金に算入できません。場合によっては、ほかの勘定科目を使ったほうが節税できることもあります。(※1)

※1:接待飲食費に関するFAQ|国税庁

3.会議費

会議費は、社内や取引先と打ち合わせをするときにかかる費用を精算する勘定科目です。打ち合わせの会場費や会場で配るお茶やお菓子、ランチミーティングの費用などが含まれます。

国税庁によると、1人あたり5,000円以下の飲食費も会議費として計上できるとされています。接待交際費ではなく会議費として計上したほうが節税できることもあるため、飲食費は税法上でより有利になる方へ仕訳することが大切です。(※2)

※2:接待飲食費に関するFAQ|国税庁

4.消耗品費

消耗品費は、業務で使う文房具や備品を購入したときに使われる勘定科目です。ボールペンや名刺、10万円未満のパソコンや事務机などが含まれます。

5.福利厚生費

福利厚生費は従業員の慰安や衛生、医療などのために支払う経費に対する勘定科目です。

福利厚生費は、雇用保険や介護保険などの法で定められた「法定福利費」と、忘年会・新年会費や慰安旅行などの費用を企業が負担する「法定外福利費」に分類され、経費精算では後者の法定外福利費を仕訳していきます。

6.新聞図書費

新聞図書費は、業務上で必要な新聞や書籍にかかる費用を精算するときに使う勘定科目です。ほかにも、教材用のDVDや情報収集のための有料サイト会員料金も新聞図書費として計上できます。

7.雑費

事業に必要で上記までの勘定科目にあてはならない少額かつ発生頻度の低い経費は、勘定科目「雑費」として計上していきます。クリーニング代や引っ越し代、キャンセル料などが例として挙げられるでしょう。

金額が大きくて頻繁に発生する経費の場合は、別で勘定科目を設定して仕訳をする必要があります。

8.その他、企業が支払う経費

ここまでは、従業員の経費精算で使われることが多い勘定科目を見てきましたが、そのほかにも企業が支払う経費は多数存在しています。企業が支払う経費の一例としては、以下のようなものがあります。

  • 地代家賃…事務所や倉庫などにかかる賃料など
  • 水道光熱費…事務所でかかる水道代やガス代、電気代など
  • 租税公課…事業税や固定資産税、収入印紙代など
  • 給料賃金…従業員に支払う給与や退職金、制服代など
  • 通信費…インターネット代や電話代、切手代など
  • 広告宣伝費…事業の告知広告にかかる費用

ほかにも企業の事業形態によって、必要となる勘定科目は変動します。全ての勘定科目を理解する必要はありませんが、ここで紹介した日常業務で必要となる勘定科目についてはしっかりと内容を把握しておきましょう。

経費精算で正しい勘定科目を設定するポイント

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帳簿付けで何より大切なのは、正しく勘定科目を設定して記帳をしていくことです。正しい仕訳をするために、はじめに勘定科目の設定や整理をしておこうと考える企業も多いかもしれません。

経費精算で正しい勘定科目を設定するときは、必ずわかりやすい仕訳ルールを設定しておくことが大切です。

たとえば、業務で使用するソフトウェアを購入したときは、ソフトウェア費用とも消耗品費とも考えられます。こういった経費を計上するときに社内にルールがないと、同じ経費でも人によって異なった勘定科目の仕訳になってしまいます。

正しく金銭の動きを把握するためにも、経費ごとに使用する勘定科目をあらかじめ設定しておきましょう。また、業界用語や略称を勘定科目に設定してしまうと、わかりにくくなってしまい勘定科目の選択ミスにつながります。

勘定科目は、誰が見てもわかるものにしておきましょう。

経費精算で勘定科目を設定する際の2つの注意点

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最後に、経費精算で勘定科目を設定するときの注意点について2つ紹介していきます。

1.勘定科目は誰もがイメージしやすいもので設定する

この記事ではよく使われる勘定科目について見てきましたが、じつは勘定科目には明確な決まりはありません。同じ取引内容でも企業によっては勘定科目が異なりますし、自分で新しく勘定科目を決めて使うことも可能です。

記帳の際はどんな勘定科目を使っても構いませんが、自分だけがわかりやすいように設定することは避けるべきです。なぜなら、これまでも説明してきた通り、勘定科目は企業経営のおける取引内容を明示するためのものだからです。企業経営には、ときに税務署や金融機関などによって経営状況を開示をする機会もあります。その際にわかりやすいよう、誰もが用途のイメージできる科目を設定しておくことが重要です。

税務調査や金融機関によるチェックの際、不要な不信感を抱かれてしまわないようにしましょう。

2.途中で勘定科目を変更しない

勘定科目を途中で変えないのも、帳簿付けの際に気をつけたいポイントです。たとえば、はじめはWebサイトのドメイン代を「通信費」と設定していたのに、途中から「広告宣伝費」に変更してしまえば、勘定科目ごとの正確な金額を分析・比較できなくなってしまいます。

企業会計をする際、処理の原則及び手続きを毎期継続して適用することを「継続性の原則」といいます。

一度採用した会計方針は、合理的な理由がない限り変更することは認められていません。そのことを理解の上、勘定科目を設定していくようにしましょう。

勘定科目を正しく設定するなら、経費精算システムがおすすめ

経費の勘定科目設定や仕訳をミスなくおこなうには、経費計算システムを導入して仕訳の自動化を図ることがおすすめです。経費精算システムを用いた精算であれば、従業員が申請時に内訳を選択するだけで自動的に勘定科目ごとに仕訳をすることができます。

あらかじめ、内訳の項目と対応する仕訳を設定しておきます。従業員が内訳を選択するとそれに応じた勘定科目や税区分が反映されます。経理担当者は内訳と金額を確認するだけでチェックを完了できます。勘定科目の選択ミスを防止したり、確認作業にかかっていた手間を大幅に削減したりすることができます。

さらに、経費精算システムのなかにはOCR(光学文字認識)機能によって領収書を読み取り、科目を自動で判別するものもあります。読み取りの精度には限界があるようですが、この機能を補助的に使うのも一つの手です。

反対に、経費精算システムと一緒に仕訳作業の代行サービスを提供している企業もあります。こちらは人の手によって判断するため、精度の高い仕訳が期待できます。従業員もレシートを投函するだけでよく、負担が軽減されます。
自社のニーズに応じて、これらのサービスを選択することが重要です。

また、給与計算や勤怠管理などのシステムと連携が可能なシステムも多いので、併せて導入しておけば経理・人事業務の大幅な軽減が実現できます。勘定科目の設定や仕訳の煩雑な業務にお悩みの経理担当者は、ぜひ経費精算システムの導入を検討してみてください。

自社に合った勘定科目の設定で正しく経費精算を

経費精算に使う勘定科目には多くの種類があるため、全てを理解しておくことは難しいものです。
しかし、この記事で解説したよく使う勘定科目を知っていれば日常的な経費精算で困ることはなくなるので、最低限把握しておくようにしましょう。

勘定科目の設定や運用をする際は、ルールや表記方法を一貫させる必要があります。もしも勘定科目の管理が煩雑だと感じている場合は、経費精算システムを活用して業務の効率化を図っていきましょう。

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