【2021年版】クラウド給与計算システム6ソフトを徹底比較

コロナウイルスの影響や働き方改革の一環として、業務システムをクラウドに置き換える企業も多いでしょう。クラウド化が進んでいる業務システムの一つが、従業員の給与計算を自動化する給与計算システムです。この記事では、クラウド給与計算システムの特徴や導入メリット、おすすめのソフトを紹介します。

更新日:2021.8.26

クラウド給与計算システムとは?

クラウド給与計算システムとは、給与計算業務をクラウドで自動化できるITツールです。クラウド給与計算システムの導入によって、「データの一元化」と「ペーパーレス化」の2つを実現できます。

給与計算業務では、従業員のマイナンバーや勤怠データ、時間外手当のデータ、年末調整の申告データなど、さまざまなデータを管理しなければなりません。クラウド給与計算システムなら、これらのデータをシステムで一元管理し、経理担当者の工数を削減することができます。

また、給与計算の際は給与明細、年末調整書類、社会保険料の算定基礎届など、煩雑な書類作成業務が発生します。クラウド給与計算システムは給与明細の電子化や、行政手続きの電子申請に対応しているため、バックオフィスのペーパーレス化を進めることができます。

無料のクラウド給与計算システム3選

クラウド給与計算システムによっては、無料で利用できるものもあります。初めてクラウド給与計算システムを導入する企業や、お試しで使ってみたい企業は、無料のクラウド給与計算システムを利用しましょう。無料で使えるクラウド給与計算システムを3つ紹介します。

1. ジョブカンシリーズとの連携が魅力の「ジョブカン給与計算」

ジョブカン 給与計算
HPより

ジョブカン給与計算は、DONUTS社が提供するクラウド給与計算システムです。

導入実績12万社を超えるクラウド給与計算システムで、製造業や金融機関、飲食店、NPO法人、病院やクリニックなど、さまざまな業界で広く利用されています。

ジョブカン給与計算には、無料プランと有料プランの2つがあり、登録従業員数が5人までなら無料で利用できるのが特徴です。

また、ジョブカン給与計算は「ジョブカンシリーズ」の一つであり、同じシリーズの製品であればシームレスに連携できます。たとえば、ジョブカン勤怠管理やジョブカン人事HRなどから勤務データを取り込み、給与計算業務に活用できます。

料金

プラン 初期費用 月額料金 無料トライアル
無料プラン無料無料
有料プラン無料400円/1ユーザー30日間

機能

給与明細電子化機能 マイナンバー管理機能 スマホ対応

2. 5名まで永久無料で利用できる「フリーウェイ給与計算」

フリーウェイ給与計算
HPより

フリーウェイ給与計算は、フリーウェイジャパン社が提供するクラウド給与計算システムです。

フリーウェイ給与計算の最大の特徴は、登録する従業員が5人までなら利用期間を問わず、永久無料で使える点です。従業員数が5人を超える場合も、人数にかかわらず月額1,980円の固定料金で利用できます。そのため、従業員数が少ない中小企業やベンチャー企業をはじめとして、幅広い企業で活用できるクラウド給与計算システムです。

また、マイナンバー情報を管理できる「フリーウェイマイナンバー」や、タイムレコーダーから勤怠情報のデータを出力できる「フリーウェイタイムレコーダー」などのクラウドサービスともシームレスに連携でき、給与計算業務がさらに便利になります。

料金

プラン 初期費用 月額料金 無料トライアル
無料版無料無料問い合わせ
有料版無料1,980円問い合わせ

機能

給与明細電子化機能 マイナンバー管理機能 スマホ対応
×

3. 給与計算を「3分で」終わらせる「PayBook」

PayBook
HPより

PayBookは、ペイブック社が提供するクラウド給与計算システムです。

PayBookは、「給与計算を3分で終わらせよう」がキャッチコピーのクラウド給与計算システムで、直感的で使いやすいUIによって、不慣れな人でも素早く給与計算業務をこなすことができます。

ほかのクラウド給与計算システムと違い、フリープランの人数制限は10人までと比較的多く、ゆとりをもって利用することができます。

フリープランが使える期間に制限はありません。ただし、給与データの保存期間は3カ月となっています。スタンダードプランやプロプランにアップグレードすると、登録従業員数やデータ保持期間の制限が撤廃され、より快適に使うことができます。

料金

プラン 初期費用 月額料金 無料トライアル
フリー問い合わせ無料
スタンダード問い合わせ1,000円
プロ問い合わせ3,000円

機能

給与明細電子化機能 マイナンバー管理機能 スマホ対応
××

おすすめのクラウド給与計算システム3選

続いて、本格的に給与計算業務をクラウド化したい企業向けのシステムを3つ紹介します。登録する従業員数に応じた従量課金制など、有料の給与計算システムは、無料のクラウド給与計算システムにはない、豊富な機能があるのが強みです。

1. 同じ料金でほかのサービスも利用できる「マネーフォワードクラウド給与」

マネーフォワードクラウド給与
HPより

マネーフォワード社が提供するマネーフォワードクラウド給与は、マネーフォワード社が提供するクラウド給与計算システムです。

基本料金でクラウド会計を含め、クラウド勤怠とクラウド会計、クラウドマイナンバー、クラウド人事管理など複数の製品を利用できるため、ワンストップでバックオフィス業務を効率化することができます。

なお、クラウド給与を6名以上で使用する場合は、1名あたり月額300円が発生します。

メールやチャット、AIチャットボットでの問い合わせのほか、専門のインストラクターによる導入支援も利用できるため、初めてクラウド給与計算システムを導入する企業におすすめのサービスです。

料金

プラン 初期費用 月額料金 無料トライアル
スモールビジネス無料2,980円(月額プラン:3,980円)
ビジネス無料4,980円(月額プラン:5,980円)1カ月間
IPO準備・中堅〜大企業向け(31人以上で利用する法人)問い合わせ問い合わせ問い合わせ

機能

給与明細電子化機能 マイナンバー管理機能 スマホ対応

2. 人事労務全般をワンストップで効率化できる「freee人事労務」

freee人事労務
HPより

freee人事労務はfreee社が提供するクラウド給与計算システムです。給与計算業務を含めた人事労務業務をワンストップで効率化し、作業時間を削減することができるサービスです。

freee人事労務を活用し、入退社管理、マイナンバー管理、勤怠管理、保険手続きといった人事労務業務の流れの一つとして給与計算業務をおこなうことで、従業員のデータをバックオフィス部門で一元管理することができます。

他社の勤怠管理システムを導入している場合も、CSVファイルによるデータ連携のほか、アプリケーションのAPI連携により、手作業なしに勤務データを取り込むことができます。

また、同社のfreee会計ともシームレスに連携できるため、作成した給与明細を自動で仕分け、経理業務を効率化することができます。

freee人事労務はセキュリティ対策も優れています。個人情報の取り扱いの国際認証であるTRUSTeを取得しているため、セキュアにシステムを運用可能です。

料金

プラン 初期費用 月額料金 無料トライアル
ミニマムプラン問い合わせ1,980円~(月額プラン:2,200円〜)問い合わせ
ベーシック問い合わせ3,980~(月額プラン:4,480円〜)問い合わせ
プロフェッショナル問い合わせ8,080円~(月額プラン:9,280円〜)問い合わせ
エンタープライズ問い合わせ問い合わせ問い合わせ

機能

給与明細電子化機能 マイナンバー管理機能 スマホ対応

3. 導入時にIT導入補助金を利用可能な「給与奉行クラウド」

給与奉行クラウド
HPより

「給与奉行クラウド」は鈴与シンワート社が提供するクラウド給与計算システムです。

給与奉行クラウドは、給与計算業務を省力化するさまざまな機能が備わっています。特徴的なのが、手作業での入力や人力での更新作業が必要なくなる点です。マスタデータを入力するだけで、給与や賞与の計算を自動化したり、社会保険や労働保険の届出書類を自動作成したりできるため、給与計算業務をより早くより正確におこなうことができます。

また、「専門家ライセンス」を契約することで、社会保険労務士や税理士に給与計算をチェックしてもらったり、直接代行してもらったりすることができます。

利用料金はシステム構成によって変動し、1ライセンスで1年間運用する場合、年96,000円から利用可能です。導入時の初期費用は50,000円です。給与奉行クラウドを含め、同社の奉行シリーズはすべてIT導入補助金の対象のため、イニシャルコストを抑えることができます。

料金

プラン 初期費用 月額料金 無料トライアル
給与奉行クラウド50,000円問い合わせ30日間

機能

給与明細電子化機能 マイナンバー管理機能 スマホ対応
×

クラウド給与計算システムを導入するメリット

クラウド給与計算システムを導入するメリットは、「新税率や制度改正に対応できる」「安価にセキュリティ対策を実施できる」「テレワークや在宅勤務にも対応できる」の3つです。それぞれのメリットを順にみていきます。

1. 新税率や制度改正に対応できる

経理担当者の悩みの種の一つが、税率の変更や制度の改正があった際、給与計算業務が大きく影響を受ける点です。

たとえば、2018年の税制改正大綱では、納税者の基礎控除の引き上げや、給与所得者の給与所得控除の引き下げがおこなわれました。所得税額の計算に影響が出るため、企業の経理部門は年末調整の際に対応が必要でした。クラウド給与計算システムの多くは、定期的なアップデートによって、新税率や制度改正に自動的に対応しています。そのため、今後どのような税制改正がおこなわれても、現場の負担を増やすことなく業務をおこなえます。

2. 安価にセキュリティ対策を実施できる

給与計算業務では、従業員の氏名や年齢、マイナンバー、家族構成など、さまざまな個人情報を取り扱います。こうした個人情報が外部に漏洩した場合、損害賠償の発生や社会的信用の低下といったリスクが生じるため、万全なセキュリティ対策が必要です。

しかし、不正アクセスやサイバー攻撃を防ぐには多額のセキュリティコストがかかり、とくに中小企業にとっては大きな負担です。クラウド給与計算システムなら、ベンダー側が強固なセキュリティを提供するため、手軽に情報漏洩対策を実施することができます。セキュリティコストを安価なサービス利用料に置き換えることができるため、バックオフィスのコスト削減にもつながります。

3. テレワークや在宅勤務にも対応できる

クラウドサービスの強みの一つが、インターネット環境さえあれば時間や場所を問わず利用できる点です。

近年、新型コロナウイルス対策のため、テレワークや在宅勤務を導入する企業が増加しています。東京都産業労働局の調べによると、2021年4月の都内企業(従業員30人以上)のテレワーク実施率は56.6%と、全体の過半数を超えています。(※2)

給与計算業務をはじめとしたバックオフィス部門をテレワーク化する場合、在宅でもセキュアに業務をおこなえる仕組みづくりが必要です。クラウド給与計算システムなら、自宅にいながら利用することも可能なため、テレワークや在宅勤務を推進する企業の心強い味方になります。

※2:テレワーク実施率調査結果をお知らせします!4月の調査結果|東京都

クラウド給与計算システムのデメリット

クラウド給与計算システムには多くのメリットがある一方で、導入時に注意すべき点もいくつかあります。そのため、導入する際にはメリットだけでなく、デメリットも確認して比較検討することが大切です。ここでは、クラウド給与計算システムのデメリットを2つ紹介します。

1. オンプレミスに比べてカスタマイズ性が劣る

給与計算システムには、クラウド型とオンプレミス型の2種類があります。

オンプレミス型の給与計算システムは、サーバーやネットワークなどを自社で構築する必要があるため、カスタマイズ性に優れるという特徴があります。したがって、自社独自の基幹業務システムを構築したい場合は、クラウド型の給与計算システムではニーズを満たせない可能性があります。

一方、既存のクラウドサービスとの連携であれば、アプリケーション同士のAPI連携機能によって、幅広く対応可能なクラウド給与計算システムも少なくありません。どの程度のカスタマイズ性が必要かによって、オンプレミスかクラウドかを選ぶことが大切です。

2. 製品によってコストが大きく変わる

クラウド給与計算システムは、毎月の利用料金が変わらない「定額制(月額制)」や、ユーザー数(ID数)によって料金が変動する「従量課金制」など、さまざまな料金体系があります。

自社に合わない料金体系の製品を選ぶと、コストが高くなる可能性があるため、事前の製品選びが大切です。たとえば、ユーザー数が多い場合、従量課金制ではコストが高くなりますが、定額制は料金が固定のため、コストを抑えられます。

一方、課金制の製品は豊富な機能を持つものも多く、コストと機能バランスを考えてクラウド給与計算システムを選ぶ必要があります。

クラウド給与計算システムの選定ポイント

クラウド給与計算システムの導入で失敗しないためには、事前に製品を比較し、自社に合っているかどうか検討することが大切です。クラウド給与計算システムの選定ポイントは2つあります。「導入支援などのサポート体制が充実しているか」「既存の業務システムと連携できるか」に着目しましょう。

1. 導入支援などのサポート体制が充実しているか

クラウド給与計算システムを導入するとき、いくつかの初期設定が必要です。たとえば、自社の就業規則や給与体系、各種手当の制度などに応じて、給与計算のルールを設定しなければなりません。

また、従業員の個人情報や、給与明細に記載する項目など、システムを使うためのマスタデータの入力や連携も必要です。給与計算システムの導入が初めての場合は、この初期設定の段階でつまづく可能性があります。導入にあたって不安がある場合は、導入支援などのサポート体制が充実したベンダーを選びましょう。わからないことがあってもすぐに質問し、トラブルを解決できるため、スムーズにシステムを導入できます。

2. 既存の業務システムと連携できるか

給与計算システムのほかにも、勤怠管理システムや会計管理システム、顧客管理システムといった業務システムを導入している場合、「既存の業務システムと連携できるか」に着目して製品を選びましょう。

既存の業務システムと互換性のない製品を導入すると、従業員の個人情報などのマスタデータの手入力が必要になったり、勤怠データのCSVの手動インポートやダウンロードが必要になったりと、余計な業務が発生する可能性があります。そのため、アプリケーションのAPI連携や、マスタデータや勤怠データなどのデータ連携など、既存の業務システムと互換性のある製品を選ぶと便利です。

クラウド給与計算システムでバックオフィスの業務効率化を実現できるかどうかは、最初の製品選びが重要です。

自社のニーズに合致したクラウド給与計算システムの導入を

クラウド給与計算システムの導入によって、「データの一元化」と「ペーパーレス化」の2つを実現できます。給与計算業務のクラウド化により、テレワークや在宅勤務への対応も可能なため、ますますクラウド給与計算システムの需要が高まっています。

クラウド給与計算システムには多くの強みがある一方で、「オンプレミスに比べてカスタマイズ性が劣る」「製品によってコストが大きく変わる」といった短所もあります。

クラウド給与計算システムの導入で失敗しないため、自社のニーズに合致した製品を選びましょう。

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