SWOT分析とは?読み方がわからない人にも具体例付きで簡単に解説してみた

SWOT分析は、企業の経営やマーケティング活動において、自社の現状把握をしたり、経営戦略を立てたりするためのフレームワークです。
企業で活用されることが多いですが、自己分析としても活用できるため、学生でも就職活動のなかで耳にした、活用したという人もいるかもしれません。
SWOT分析をしっかり理解できれば、企業や個人の成長のために有効的に活用することができます。
今回はSWOT分析についてまとめました。

更新日:2019.11.25

【かんたん図解】SWOT分析とは

SWOT分析
トルテオ編集部

SWOT分析は、業種や業界を問わず、幅広い分野の企業で活用できるとともに、個人の自己分析にも役立てることができます。

SWOTとは、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)と脅威(Threat)の4つの頭文字を取ったもので、「スウォット」と読みます。
SWOT分析では、「強み」「弱み」「機会」「脅威」4項目を洗い出して分析します。

内部環境と外部環境

「強み」と「弱み」は「内部環境」といい、企業や個人によるそれぞれの努力によってコントロールすることができるものを指します。
一方で、「機会」と「脅威」は「外部環境」といい、景気や社会動向など、外部からの影響が挙げられ、企業や個人の努力ではコントロールすることはできないものを指します。

SWOT分析をおこなう目的

SWOT分析をおこなう目的
©sutadimage – shutterstock

SWOT分析は、主に企業の経営やマーケティング活動において、最適な目標設定や方針を決定するために活用されます。また、個人においても自身の現状を理解し、分析することで改善策を打ったり、今後の行動指針、目標を決めたりするために活用することができます。

現状の改善や自身の成長のために個人で目標を立てることがありますが、現状を客観的に理解しないまま目標設定をしてしまうとうまくいかないことが多くあります。意味のある目標を設定するために、現状を客観的に分析できるSWOT分析が役立ちます。

SWOT分析の流れ

SWOT分析の流れ
©Rawpixel.com – shutterstock

それでは、SWOT分析はどのような流れでおこなえば良いのでしょうか。ここでは、SWOT分析の全体的な流れを解説します。

SWOT分析の流れ①:SWOT分析をおこなう目的を意識する

SWOT分析をおこなううえで、まず初めに定めなければいけないことは「SWOT分析をおこなう目的」です。目的を明確に定めておかないと、最終的にSWOT分析の結果を有効に活用することができなくなってしまいます。

SWOT分析の目的を定めるときは、どんな目標を達成したいのかを明確にすると良いでしょう。達成したい目標を明確に定めることで目標と現状の差がわかり、SWOT分析で収集するべき情報が定まります。

SWOT分析の流れ②:情報を集める

SWOT分析をするためにはまずは自社や個人の「強み」「弱み」「機会」「脅威」に関する情報をそれぞれ集める必要があります。

企業やサービスの場合

  • 強み:自社の得意とすることや、他社よりも優れていたり武器となったりする特徴
  • 弱み:自社の苦手なことや、他社よりも劣っていること、克服できないような特徴
  • 機会:自社にとってチャンスとなるような環境変化や社会動向、そして自社の今後の可能性
  • 脅威:自社の強みに影響を及ぼすしたり弊害となったりするような環境変化や社会動向、競合他社

個人の場合

  • 強み:自身の得意とすることや、他人よりも優れていたり武器となったりする特徴
  • 弱み:自身の苦手なことや、他人よりも劣っていること、克服できないような特徴
  • 機会:自身にとってチャンスとなるような環境変化や社会動向、そして自身の今後の可能性
  • 脅威:自身の強みに影響を及すしたり弊害となったりするような環境変化や社会動向、ライバルの動き

SWOT分析の流れ③:SWOT分析のテンプレートに当てはめて書き出す

次に、②で集めた情報をSWOT分析のテンプレートに当てはめていきます。
この時に、①で考えた目的に当てはまる情報を重点的に書いていくと良いでしょう。
例えば、今すぐ解消できるようなことや、目的と明らかに外れているような情報ではなく、できるだけ関連性のある情報を重視して書き出します。モレなく、ダブりなく記入しましょう。

SWOT分析の流れ④:具体的な立案に落とし込む

最後に、施策立案です。
これまでにまとめた情報を元に分析をして具体的な経営戦略、マーケティング戦略に落とし込んでいく必要があります。
施策立案の段階では、外部環境である「機会」と「脅威」について考察し、それを内部環境である「強み」と「弱み」に落とし込みます。

具体的な施策に落とし込むときは、「クロスSWOT分析」を用いて分析します。

【かんたん図解】「強み」「弱み」「機会」「脅威」を導き出すフレームワーク

それでは、SWOT分析に必要はどのようにして収集すればよいのでしょうか。ここでは、「強み」「弱み」「機会」「脅威」を導き出すうえで役立つフレームワークを紹介します。

内部環境分析に役立つフレームワーク:バリューチェーン分析

主活動と支援活動
トルテオ編集部

バリューチェーン分析とは、自社が持っている「価値(バリュー)」がどの部門で生み出されているのかを分析するためのフレームワークです。

自社のビジネスを回す過程のどこで価値生み出されているのかを把握することで、自社の「強み」を発掘しすることができます。ここで発掘した強みを基に経営戦略の策定につなげていくこともできます。
具体的なバリューチェーン分析の方法はこちらをご覧ください。

関連記事:バリューチェーン分析とは?やり方を4つステップで解説、オイシックス他の事例あり

外部環境分析に役立つフレームワーク①:PEST分析

pest
トルテオ編集部

PEST分析とは、外部環境が自社にどのような影響を与えるかを理解するためのフレームワークです。PESTは、政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)の略で「ペスト」と読みます。

PEST分析では、政治・経済・社会・技術の4つの側面からマクロ環境を分析し、その環境が自社のビジネスにとって機会となるのか、脅威となるのかを振り分けていきます。このフレームワークを用いることで、外部環境をマクロ視点で分析することができます。
具体的なPEST分析の方法はこちらをご覧ください。

関連記事:PEST分析とは?実際の活用事例から、ビジネスに活かすコツをマスターしよう

外部環境分析に役立つフレームワーク②:5フォース分析

外部環境分析に役立つフレームワーク②:5フォース分析
トルテオ編集部

5フォース分析とは、企業を取り巻く外部環境を分析するフレームワークのことです。
企業を取り巻く外部環境を分析することで、企業が置かれている状況と周りに存在する「脅威(フォース)」を把握することができます。

5フォース分析では、SWOT分析の脅威に当たる部分を洗い出すことができます。脅威を洗い出すことで、新規事業へ参入することのリスクや既存事業の撤退など、経営にかかわる損切りの判断をすることができます。
具体的な5フォースの方法はこちらをご覧ください。

関連記事:5フォース分析の目的ややり方、活用事例を解説!競争戦略に使えるフレームワークの紹介!

クロスSWOT分析とは

クロスSWOT分析
トルテオ編集部

クロスSWOT分析とは、外部環境の特徴と内部環境の特徴を掛け合わせて分析し、戦略を立てる方法です。ここで立てた戦略は「積極的戦略」「差別化戦略」「改善戦略」「防御・撤退戦略」の4つに分けられます。ここでは、それぞれの戦略について簡単に解説します。

積極的戦略(強みと機会)

ここでは、内部の強みを活かしつつ、外部の機会を最大限に活用する積極的戦略を考えます。内部の強みと外部の機会を活用することで、競合に対してより優位に立てるような積極的戦略を立てることができます。

差別化戦略(強みと脅威)

ここでは、内部の強みを活かしつつ、外部の脅威を克服し対抗するための差別化戦略を考えます。内部の強みによって外部の脅威を克服するために、ライバルとの差別化を図る戦略を立てる必要があります。

改善戦略(弱みと機会)

ここでは、内部の弱みを克服しつつ、外部の機会を活かす戦略を考えます。
また、内部の弱みによって外部の機会を逃さないための段階的な改善戦略を立てる必要があります。

防御・撤退戦略(弱みと脅威)

内部の弱みと外部の脅威が重なったとき、危機を回避するための戦略を考えます。
また、最悪な事態を招かないための防御策を考えたり、あるいは撤退を考えることもあります。

クロスSWOT分析をおこなうことで、項目ごとに現状を把握することができ、どのような戦略を立てるべきか具体的に考えることができます。

SWOT分析の具体例

SWOT分析について説明しましたが、いざやってみようと思っても、いまいちイメージが湧かない人もいると思います。
そこで、個人、サービス、企業でのSWOT分析はどのようにおこなえば良いのか。
具体例をもとに実際SWOT分析の方法を紹介します。

SWOT分析の具体例:個人の場合

SWOT分析は、就職活動などで必要とされる自己分析の1つとしても活用することができます。
SWOT分析をおこなうことで、企業に合った自分の強みを知り、自分が伝えるべきことを明確にすることができます。そのため、SWOT分析を利用して最適なアピール方法を見つけ出すことができるでしょう。

金融業界への就職を希望する大学生AくんのSWOT分析

A君のクロスSWOT分析
トルテオ編集部

就職活動では業界ごとに機会と脅威が異なるので、それごとに取るべきアクションも異なるでしょう。また、業界だけでなく個別の企業ごとにもSWOT分析をおこなうことで、選考でどのような内容をアピールすればよいか、整理ができます。

SWOT分析の具体例:サービス・商品の場合

企業でサービスや商品を新たに出したり、既存のものを改善したりするときにもSWOT分析を活用できます。
SWOT分析をすることにより、強みや弱みを可視化し、外部の環境を把握することができます。そのため、それらを踏まえてどのように商品やサービスを展開していくか、どのような戦略を立てるかを具体的に考えることができます。

飲料メーカーが自社商品のお茶の販売拡大を検討する場合のSWOT分析

お茶のクロスSWOT分析
トルテオ編集部

販売拡大の戦略を考える際は、商品の強みと市場の機会ばかりに目を向けてはいけません。景気や消費者の動向によって、機会や脅威が変わっていくため、その変動を上手くキャッチアップする必要があります。
特に、例に挙げたお茶のような商品では、差別化が難しいといわれています。競合他社とどのように差別化を図るかという差別化戦略が重要となってくるでしょう。

企業のSWOT分析

商品やサービスを展開するのと同じように、企業でも自社の強みを活かしてどう勝ち残っていくか、どのような戦略を立てるべきかを考える必要があります。その場合にもSWOT分析は有効な方法といえるでしょう。

建設会社が自社における事業運営を考える場合のSWOT分析

建設会社のクロスSWOT分析
トルテオ編集部

業界や事業によっては法律や経済動向、人口動態などの影響を受けやすいものもあります。
例に挙げた、建設業界はその一例ともいえるでしょう。近年では都市部への人口集中や、2020年のオリンピックなど変動期を迎えています。
このように、SWOT分析は、企業の強みを活かし、ビジネスチャンスを逃さないような戦略を立てることにも役立ちます。

SWOT分析を個人や企業で活用しよう!

今回は簡単にSWOT分析について紹介しました。
SWOT分析では、情報を集めて客観的な視点で分析することが重要です。例えば、内部環境では、捉え方によっては強みにも弱みにもなります。外部環境においても同じといえるでしょう。
そのため、自社、個人が解決したいことはなにか、課題を明確にしたうえでおこなう必要があります。
SWOT分析をうまく活用し、企業や個人において最適な戦略を見つけれると良いですね。

公式Facebookページでもチェック最新記事をお届けします