CTIとは?仕組みを理解してコールセンター業務を効率化しよう

インバウンドやアウトバウンドのコールセンターで利用されるCTI。一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
CTIを導入することで、コールセンターでの業務を効率化したり、お客様対応でのミスやトラブルを削減したりすることができます。
今回は、CTIとはどのようなシステムなのか、どのような仕組みで動いているのかなどを解説していきます。

更新日:2021.8.27

CTIとは

コールセンター
©Minerva Studio – shutterstock

CTIとは「Computer Telephony Integration」を略したもので、電話とコンピューターの統合システムのことを指します。

CTIシステムを利用すると、お客様の情報がシステム上に登録されている場合、通話中はお客様の情報が自動的にPC画面に表示されます。それにより、顧客対応におけるミスやトラブルを防いだり、業務を効率化したりすることができます。

CTIの仕組み

クラウドCTIの仕組み
トルテオ編集部

コールセンターのインバウンド業務を例に、PBX(構内交換機)を使った場合、VPN・インターネットを使った場合でのCTIの仕組みを紹介していきます。

PBX(構内交換機)を使った場合

CTIシステムはお客様からの着信を受けたら、PBXを通じてオペレーターの電話機に音声データを届けます。
お客様情報がCRMシステムに登録されている場合、オペレーターの電話機が鳴ると同時に、コンピューターにお客様情報が表示されます。

PBX(構内交換機):Private Branch eXchangeの略で、電話交換機の一種。外線電話と内線電話の接続をコントロールするもの。

VPN・インターネットを使った場合

CTIシステムはお客様からの着信を受けたら、VPNやインターネット経由で電話機に音声データ、コンピューターにお客様情報を届けます。
お客様情報がCRMシステムに登録されている場合、オペレーターの電話が鳴ると同時に、コンピューターにお客様情報が表示されます。

VPN:Virtual Private Networkの略で、インターネット上に仮想のプライベートネットワークをつくる仕組みのこと。仮想プライベートネットワークともいわれる。
企業内で使われる場合、暗号化や認証を施し、特定の端末や拠点間でセキュアな通信を実現できる。

CTIシステムの種類

CTIの仕組みでは、クラウド型CTIを紹介しましたが、CTIシステムには、クラウド型とオンプレミス型の2つの種類があります。
それぞれのCTIシステムの違いを把握していきましょう。

CTIシステムの種類①:クラウド型

クラウド
©Blackboard – shutterstock

クラウド型は、CTIシステムを提供している会社が保有しているサーバーをインターネット経由で利用できるタイプのものです。
自社でサーバーを導入する必要がないため、導入・運用コストを削減することができます。
また、サービス登録後にすぐに利用することができるため、時間をかけずに気軽に導入することができます。
一方、オンプレミス型と比べてカスタマイズ性に欠けたり、ほかのシステムとの統合が難しかったりといった問題点もあります。

CTIシステムの種類②:オンプレミス型

オンプレミス
©ProStockStudio – shutterstock

オンプレミス型は、自社で保有するサーバーにCTIシステムを導入して利用するタイプのことです。自社のネットワークのなかで利用することができるため、高いセキュリティを保つことができます。
また、導入側で運用環境を構築することができるオンプレミス型は、自社のワークフローに合わせてカスタマイズすることができます。
その一方で、高額な導入コストがかかってしまうというデメリットがあります。
システムの構築にかかる費用が見合っているものなのか、確認したうえで導入を検討しましょう。

CTIの機能

CTI
©Bloomicon – shutterstock

これまで、CTIがどのような仕組みで、どのようなシステム形態があるのかを解説してきました。ここでは、CTIが持つ機能をコールセンターのタイプ別に紹介していきます。機能について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

コールセンター業務全般に使える機能

一概にCTIシステムの機能といっても、さまざまな機能があります。インバウンドでもアウトバウンドでも、以下の機能があるかどうかは確認しておくと良いでしょう。お客様とのコミュニケーションを円滑に進めるためにも、これらの機能を持っているシステムを導入しておくと良いでしょう。

  • 通話録音機能
  • 通話のリアルタイムモニタリング機能
  • ダッシュボード機能

インバウンド業務で使える機能

続いて、インバウンドのコールセンターで必要になる機能を紹介します。インバウンドのコールセンターではお客様のほうから連絡してくるため、受動的な対応を効率的におこなえる機能が求められます。

  • CRMとの連携機能
  • 自動音声応答機能
  • 着信振り分け機能
  • お客様情報のポップアップ機能

アウトバウンド業務で使える機能

最後に、アウトバウンドのコールセンターで必要になる機能を紹介します。アウトバウンドのコールセンターではこちらから連絡するため、発信に関連する業務を効率化する機能が求められます。

  • SFAとの連携機能
  • 発信リストの管理機能
  • 自動発信機能
  • 再架電機能

CTIシステムを導入するメリット

コールセンター
©Bojan Milinkov – shutterstock

これまで、CTIシステムの仕組みや種類、機能について解説してきました。ここでは、CTIを利用することでどのようなメリットを得られるのか、解説します。

管理者からのサポートできるようになる

管理者は、管理画面からオペレーターの対応をリアルタイムでモニタリングすることができます。
オペレーターは必ずしも電話対応の経験が豊富なわけではなく、お客様からの多様な問い合わせに対して上手く対応できないこともあります。
管理者がオペレーターの通話内容をモニタリングできていなければサポートすることが難しいですが、CTIを利用してモニタリングすることで、オペレーターが困っているとき、すぐにサポートすることができるようになります。

また、モニタリングすることでオペレーターの課題を把握し、オペレーターに対して的確なフィードバックを返す助けにもなります。

オペレーターの対応履歴を確認することができる

CTIシステムでは、管理画面でオペレーターの着信・発信回数や通話時間などの稼働状況を把握することができます。
これらのデータをもとにオペレーターごとの課題や問題点を洗い出していきます。目標と実態にギャップが生まれてしまっている原因がコール数なのか、トークの流れなのかといった課題を可視化することで、オペレーターに対して適切なフィードバックをおこなうことができるようになります。

応対品質や作業効率が向上する

CTIを導入すると、すでに接触しているお客様の場合、PC画面にお客様の情報が表示されます。それにより、お客様とのこれまでの連絡内容を把握したうえで応対できるようになるため、品質の向上が期待できます。
また、お客様の情報を自分で探さなくてよくなるため、作業効率の向上も期待できます。

CTIシステム導入時の注意点

実際にCTIシステムの導入を検討するときは、スムーズな運用のためにより自社に最適なシステムを選ぶことが大切です。そこでここからは、CTIシステム導入時の注意点について解説します。CTIシステム選びで失敗しないために、ぜひチェックしてください。

1. 既存のデータベースと連携できるものを選ぶ

大前提として、そもそも顧客情報などを管理している既存のデータベースと連携できないCTIシステムであれば、導入する意味がありません。CTIシステムを選ぶ際は、「今企業で導入している既存のデータベースと連携可能かどうか」を必ず確認しておきましょう。

なかには、顧客のデータを管理できる機能が搭載されたCTIシステムもありますが、既存システムとの連携ができなければ、データのインポート作業が追加で必要になってしまいます。
余計なコストや時間をかけることがないように、CTIシステム導入の際は既存システムと連携できるものを選ぶようにしましょう。

2. 企業の課題を解決できるシステムを選ぶ

CTIシステムを導入するときはまず企業の課題を洗い出し、その課題を解決できる機能が搭載されたシステム選ぶようにしてください。

CTIシステムは以下の2種類に分類され、それぞれで適した業務内容が異なります。

・インバウンド型
電話受付業務に適したCTIシステム。着信情報を表示する「ポップアップ機能」や、通話履歴などをモニタリングできる「管理機能」が充実している。

・アウトバウンド型
電話発信業務に適したCTIシステム。架電リストに自動発信する「オートコール」や、発信前に顧客情報を確認できる「プレビューコール」などの機能が充実している。

たとえば、主に問い合わせや受注を請け負う窓口の場合、アウトバウンド型を導入してしまえば課題の解決は期待できません。この場合は、受電に特化したインバウンド型の導入が最適です。

ほかにも、CTIシステムにはそれぞれの企業が独自に搭載している機能が豊富に存在します。導入後に機能面で不満を抱くことがないように、あらかじめ課題に合ったCTIシステムを検討しておきましょう。

3. アフターフォロー体制が整ったシステムを選ぶ

近年は手軽に導入できるCTIシステムも増えてきたので、CTIシステムを導入するハードルは非常に低くなりました。しかしその一方で、導入後の運用に苦戦する企業も少なくないため注意が必要です。

とくに中小企業の場合は、システムやITについての知識を持つスタッフが在籍していないケースもあります。万が一、CTIシステムが不具合を起こしてしまえば、すぐに対応できずに業務がストップしてしまう危険性があるでしょう。

スムーズに運用するためには、トラブルがあったときもすぐにサポートしてくれるアフターフォロー体制が整ったCTIシステムを選ぶことが大切です。初期設定や操作方法の説明の有無はもちろん、エラーが発生したときもすぐに対応してくれるかどうかについても、しっかりと確認しておきましょう。

4. 負担にならない料金体系のものを選ぶ

多くのCTIシステムは席数に合わせて月額料金が設定されていますが、なかには拠点ごとに費用がかかる料金体系になっているものもあるため注意が必要です。
また、導入時の費用や機能ごとのオプション料金、アフターフォローの料金などが別で発生するケースもあります。

基本料金や1席あたりの費用が安くても、トータルで見たときの料金が高額になってしまうケースは決して珍しくはありません。必要な機能に合わせてCTIシステムを選ぶことはもちろん大切ですが、長期的に使い続けても負担にならない料金体系のものを選ぶことが大切です。

CTIシステム導入がおすすめなケースは?

CTIシステムを実際に導入するためには、一定のコストと手間を費やすことになります。CTIシステムが企業に多くのメリットをもたらしてくれることは紹介したとおりですが、コストなどと天秤にかけたときに「本当に導入すべきか」と悩んでしまう企業も多いでしょう。

そこでここからは、導入を迷っている企業に向けてCTIシステムの導入がおすすめなケースについて紹介します。

1. 規模の大きいコールセンターがある企業の場合

比較手的規模の大きいコールセンターが設置されている企業の場合は、CTIシステムの導入がおすすめです。コールセンター業務が効率化され、人件費の削減にもつながるでしょう。

受電のたびに顧客情報を照会していると対応に時間がかかり、コールセンターが混雑してしまいます。そんなときもCTIシステムを導入すれば、着信や発信の数が多いコールセンターの業務を一気に効率化してくれます。

現在、コールセンターにおける顧客管理体制に課題を感じている企業は、ぜひCTIシステムをご検討ください。

2. ECサイトの運用をしている企業の場合

ECサイトの運営をしている企業も、CTIシステムの導入を検討したほうがよいでしょう。近年の注文内容の確認や問合わせ方法はメールが主流になってきましたが、まだまだ電話で連絡してくる顧客は多いものです。ESサイトの運営に加えて受電時の確認業務をしていると、業務が圧迫されて非常に非効率的でしょう。

この場合もCTIシステムを導入していれば、電話番号から個人名や注文内容を表示できるようになります。確認業務が不要となり、スムーズな電話対応を手助けしてくれます。

3. 顧客の増加を目指す企業の場合

「まだ事業規模は大きくないが、これから顧客を増やしていきたい」という企業にも、CTIシステムの導入がおすすめです。CTIシステムによって対応の品質が上がれば顧客の満足度が上がり、新規顧客やリピート客の獲得に役立ってくれるためです。

また、自動応答機能(IVR)が搭載されているものであれば、予約の電話などにも自動で対応できるようになります。顧客の取りこぼしを防ぎ、売上のアップに貢献してくれるでしょう。

CTIシステム導入の手順

ステップ
©T.Dallas – shutterstock

CTIを導入するとなると、設備設計やシステム設計など、決めなければいけないことが多くあります。着手してからつまづかないよう、予め確認しておきましょう。
ここでは、導入の手順を4段階に分けて紹介していきます。

ステップ①:業務上の課題や問題点を洗い出す

まずはじめに業務で抱えている課題を洗い出し、導入の目的を明確にしていきましょう。
課題や問題点を明確にせずにシステムを選んでしまうと、必要のない設備や機能を導入してしまい、必要以上に費用がかさんでしまうことがあります。また、必要のない機能が多いと、オペレーターが使いこなせずに有効活用されないということも起こり得ます。
課題や問題点を洗い出して、CTIシステムで実現したいことを明確にしておきましょう。

ステップ②:システムを決める

システムを決めるときは、システムごとの機能や特徴を把握して、自社に合うシステムを決めていきます。
その際に、導入にかかる費用と導入後にかかるランニングコストもシステムを選定する基準として押さえておきましょう。
クラウド型とオンプレミス型でかかる費用はもちろん、システムごとによって料金は異なります。
これらの点を意識したうえで、システムを決めていきましょう。

ステップ③:業務環境に合わせた設備設計・システム設計

オペレーションフローに合わせた設備設計・システム設計をしていきましょう。
これからコールセンターを解説する場合、オペレーターが使うパソコンやヘッドセット、電話機などの必要な機器とネットワーク環境を整える必要があります。
必要な設備を整えたうえで、現場の管理者とコミュニケーションを取りながら画面のカスタマイズやCRM連携の設定をおこなっていきます。

ステップ④:オペレーターへの研修

導入するシステムと設計が決まったら、システムを使う管理者とオペレーターへの研修をおこなう必要があります。
CTIシステムは使い方に慣れるとスムーズなお客様対応ができる一方、使い方に慣れるまで時間がかかってしまいます。
特にオペレーターは、お客様とやり取りをしながらシステムを使うため、運用までには使い方に慣れておかないと、お客様対応のなかでストレスを感じてしまいます。
運用を開始する前に、オペレーター同士で本番を想定したロールプレイングをおこなって、使いこなせる状態にしておきましょう。

押さえておきたいCTIシステム3選

これまで、CTIシステムについて、導入までの流れについて詳しく解説してきました。最後に、押さえておきたいCTIシステムをコールセンターのタイプ別に紹介します。これからCTIシステムの導入を検討する人は、まずはここで紹介するシステムを押さえておきましょう。

インバウンドタイプのCTIシステム:BIZTELコールセンター

BIZTELコールセンター
HPより

BIZTELコールセンターは、リンク社とブライシス社が共同で提供しているCTIシステムです。
営業・サポート側をリンク社が、開発・インフラ側をブライシス社が担っています。

クラウド型のCTIシステムとして国内No.1のシェアを誇っており、CTIをこれから検討する人にとっては押さえておきたいシステムであると言えるでしょう。
リアルタイムで入電状況や応答率を可視化することができるため、オペレーターのパフォーマンスを管理することに適しています。

アウトバウンドタイプのCTIシステム:DISH

DISH
HPより

DISHはランドスケイプ社が提供するCTIシステムです。

アウトバウンドに強いCTIシステムを謳っており、SFAと連携できる機能を持っています。
同社は自社でもテレマーケティングをおこなっているため、利用者目線でのサービス開発を実現しています。一方で、データベースマーケティングの視点も取り入れているため、顧客との関係構築・継続化に役立てることもできます。

ハイブリットタイプのCTIシステム:GoodCall

GoodCall
HPより

GoodCallは、Good Relations社が提供するCTIシステムです。インバウンドでもアウトバウンドでも快適に利用することができます。

GoodCallではSFAやCRM、PBXと連携するのではなく、これらのシステムを合体させたオールインワンCTIとして提供しています。CTIシステムながらマップ機能で訪問先を確認することもできるため、外回りの営業担当も使いやすいシステムです。
これからコールセンターを立ち上げるという会社におすすめのシステムであるといえるでしょう。

自社に合うCTIシステムを見つけていこう

今回はCTIシステムについて網羅的に解説しました。
コールセンターで用いられるCTIシステムについて、理解できたでしょうか。
コールセンターでのスムーズな対応はお客様からの印象につながり、結果として売上にも影響を与えるでしょう。コールセンター業務を改善・効率化するためにも、CTIシステムの導入を考えてみてください。

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