顧客満足度とは何か?その仕組みやCS調査の指標、NPS®との違いを解説

企業にとって、自社のサービスや商品に対して顧客がどれほど満足しているかを確かめることは重要ですよね。そのサービスや商品に対して顧客が感じている満足の度合いを測るのが顧客満足度です。
みなさんは顧客満足について理解していますか?顧客満足は重要であるという認識は持っているものの具体的には理解できていないという人も多いと思います。
そこで今回は顧客満足について徹底解説します。

顧客満足とは

「顧客満足」とは、その名の通り、企業が提供する商品やサービスを購入する際に、顧客が感じるの満足感のことで、CS(Customer Satisfaction)ともいわれています。
企業においては、その顧客満足度を測定して自社の商品やサービスの改善をしたり、商品開発に役立てたりします。
多くの企業にとって、顧客満足を意識して商品やサービスを提供することは重要ですが、そのためには顧客満足についての理解を深める必要があります。

「顧客満足」はこうして生まれた

まず、「顧客満足」という言葉はいつから生まれたのでしょう。
一説によると、1970年代アメリカで、ヨーロッパ諸国から入る優れた商品により、アメリカ産業が衰退が深刻化したことの対策として「顧客満足(CS)」の考えが誕生したようです。

日本においての顧客満足という考えの誕生は、時代の変化にあります。
かつての、良いモノであれば売れるという時代は終わり、多くの人が必要なモノをすでに手にし、価値観も多様化した現在では、モノの品質や値段だけでは他社と差別化することが難しくなっています。
そのため、モノに付加価値を付けるという各企業の努力なしでは顧客を満足させることはできなくなりました。
そこで、顧客ごとのニーズに焦点を当て、顧客の心をつかむこと、繰り返し利用してもらう仕組みを作ることが必須となり顧客満足が意識されるようになったのです。

顧客満足は、顧客の課題を解決すること

顧客満足については明確な定義はありません。
しかし、顧客満足は商品やサービスを提供する企業側ではなく、受ける側である顧客や消費者の論理であるのは間違いありません。
前述したように、個人の価値観が多様化し、単にモノを提供するだけではうまくいかない現在では、モノ以上のコトでいかに顧客の心をつかみ、感動を与えられるかが重要です。

そのため、顧客満足は、単に良い商品やサービスを提供しようということではなく、顧客が抱える課題や問題を解決することによって得られるものと考えられるのではないでしょうか。

顧客満足・顧客不満足が生まれる仕組み

顧客満足度の仕組み
©トルテオ編集部

購買プロセスにおける顧客の感情には、顧客が商品やサービスを利用する際に得られるだろうとする事前期待と、実際に利用してから得られる事後評価があります。
顧客満足を考える際には、この顧客の「事前期待」と「事後評価」の二つの関係によって顧客満足または顧客不満足が生まれることを理解する必要があります。

まず、事前期待よりも事後評価が上回れば顧客は感動します。しかし、事前期待よりも事後評価が下回れば失望します。事前期待と事後評価が同じであれば顧客は安心します。
企業は顧客の期待を超えることではじめて高い顧客満足を得ることができるのです。

顧客満足度の測り方

顧客満足といっても、顧客が何に対して満足または不満足を感じているのかは曖昧で、主観で判断することしかできません。そこで、顧客が感じている満足感の度合いを表すのが顧客満足度です。
では、この顧客満足度はどのように測れば良いのでしょうか。

通常は顧客に対してアンケートを出し、それをデータとして分析して算出します。しかし、アンケートで「自社の商品(サービス)に対して満足しているか」というような単一の質問では、効果的な結果を得られず、改善や対策に活かすことはできません。
このように、自社でアンケートを作成してもうまくいかないことも多々あるでしょう。
そこで、顧客満足度を測る上での重要な指標であるJCSIについて紹介します。

JCSI(日本版顧客満足度指数)

JCSI(Japanese Customer Satisfaction Index)は、海外の顧客満足度を測る指標であるCSIを日本版にカスタマイズしたものです。
JCSIは、⽣産性をはかる1つの指標として開発された顧客満足度調査で、業種を超えての比較・分析ができ、統計的な手法による調査で客観的な結果を得ることができます。

JCSIは、「顧客満足」を中心として「期待度」や「知覚品質」など6つの指標からなり、この調査をおこなうことで各企業の具体的な行動指針や戦略を打ち出すことに役立ちます。

顧客満足度調査のメリットデメリット

顧客満足度調査は顧客の意見を聞き、自社の商品やサービスを改善、開発する際にとても役に立つ調査です。一方で、顧客満足度調査にも落とし穴はあります。それをしっかりと理解しなければなりません。

顧客満足度調査のメリット①:顧客の本音を聞くことができる

いくら顧客のことを考えて商品やサービスを提供したとしても、それが顧客が求めているニーズとずれていたら意味がありません。
普段顧客が自ら意見を伝えるということは少ないです。そのため、顧客満足度調査をおこなうことで、顧客の潜在的なニーズを知ることができ、新しい気づきを得るかもしれません。それによって顧客視点で商品やサービスの改善や対策ができるでしょう。

顧客満足度のメリット②:現状把握ができる

顧客満足度調査では、商品やサービスに関して顧客の期待値と実際の評価を得ることができるため、現状の商品やサービスについてのフィードバックを得ることができます
そのため、なぜ顧客満足度が低いまたは高いのか、顧客満足を獲得するために何が足りていないのか、どのような対策を打つべきか、などを具体的に考えやすくなるでしょう。

顧客満足度のデメリット①:満足度とリピートは関係していない

一方で顧客満足度のデメリットの1つとして、顧客満足度が高いからといってその顧客が今後もリピートしてくれるかは別の話であるということです。
例えば、商品やサービスに満足したとしても店舗や店員の対応など、他の点に不満を抱いていてるかもしれません。そのため、その顧客が今後もその企業やお店の商品、サービスを使い続けてくれるかは判断することは難しく、商品やサービスに対する現状の満足感の把握しかできません。

そもそも、結婚式場や不動産など、一生のうちに何度も必要ないようなイベントや商品ではいくら顧客満足度が高くても今後のリピートを考えることはできません。

顧客満足度のデメリット②:対象顧客の分析のみ

顧客満足度調査は、簡単に言うと顧客が商品やサービスに対してどのように思っているかを調査します。そのため、アンケートの対象顧客が現状どのように感じているのかという点しか確かめることしかできません。そのため、新しい顧客についての連想ができない点はデメリットです。

顧客満足度を向上させるためには

現在では顧客優先で商品やサービスを提供する必要があることは、もはや当たり前となっています。そして、いかに顧客に期待値以上の満足をしてもらうかという取り組みや工夫をすることがこれまでよりも強く求められています。
しかし、顧客の期待値の水準が高まっているため、通常のサービス提供だけでは顧客に簡単に満足感を与えることは難しいでしょう。

また、上記でも述べましたが、多くの人は必要なモノは簡単に手に入れることができるようになり、モノの品質や価格だけでは他社と差別化できず、顧客にも満足感は与えることはできません。
そのため、顧客のニーズを適切に汲み取り、それによって従業員の接客や対応や店舗、服装など、提供する商品やサービス以外の点へも細部までこだわっていく必要があるのです。

最近注目のNPSという指標

NPS-ネットプロモータースコア(NetPromoterScore)の計算方法
©トルテオ編集部

最近は顧客満足度だけではなくNPS®という指標も注目を集めています。
NPS®とは「Net Promoter Score®」の略で、顧客ロイヤリティといわれる企業やサービスに対する愛着や信頼度を数値化する指標のことです。
NPS®は「あなたはこの商品を家族や友人にどの程度おすすめしたいと思いますか。」というようなシンプルな質問から推奨者と批判者の割合によってスコアを算出します。

このような未来の質問をすることにより今後の収益と連動して考えることができます。また、身近な人に薦めるということは回答者にある程度責任感を感じさせるため、自社やサービスに対しての愛着や忠誠心を確かめることができます。

関連記事:NPS®とは?スコアの算出方法や導入までのプロセス・注意点を徹底的に解説

顧客満足度調査は、その名前からイメージがしやすく、多くの企業にとって導入がしやすいでしょう。一方、NPS®調査は、まだ多くの人に認知されておらず、その概念を理解し社内に浸透させたうえで導入するという手順が必要となります。

しかし、NPS®調査は、未来の収益も連想させることができます。そのため、GoogleやAmazonなどの企業で取り入れられており、顧客満足度の代わりとなる指標として認知・導入する企業が増えています。
顧客満足度だけではなく、NPS®にも注目してみてはいかがでしょうか。

顧客満足の向上は最も重要

現代は、いかに顧客満足を生み出すかを考えなければなりません。そのためにはまず顧客満足の基本を理解し、そして顧客満足を向上させるための戦略を考えることが重要です。
顧客満足度を向上させる方法は、企業によってさまざまですが、ディズニーランドやスターバックスなど、顧客から熱烈に支持されている企業の取り組みを参考にするのも良いと思います。

1ついえるのは、何よりもまずは顧客視点に立つということが重要であるということでしょう。ぜひ今回の記事をきっかけに、顧客満足について考え、顧客満足度を高める工夫をしてみてください。

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