タレントマネジメントとは?目的や導入手順を知り人材戦略に活かそう!

近年、政府が推し進めている働き方改革。その一環として各企業から注目を集めているのが、タレントマネジメントです。
ここでは、タレントマネジメントとはどういったものなのか、実際に導入するまでのステップなど、タレントマネジメントに関することを詳しく解説します。

更新日:2020.4.30

タレントマネジメントとは

タレントマネジメントの目的
トルテオ編集部

タレントマネジメントとは、企業における従業員の能力を正確に把握・管理して、その能力を最大限に引き出すための戦略的な考え方や取り組みのことです。
そもそもタレントとは、本来は才能や素養、素質という意味を指し示す言葉です。
ビジネスにおいては、このタレントという言葉はもっと広い意味で使われ、才能や素質など、専門的な能力を持った管理者やプロ、リーダーのことをタレントと呼びます。

タレントマネジメントでは、このタレントを正確に分析、評価し、それに最適な配置、育成などをおこないます。
従業員の能力をデータ化したプロファイリングや、人材データを活用した人員配置や管理職候補の育成、能力向上プログラムの企画などをおこなう複雑な人事戦略活動のことを指したりする言葉としても使われています。

タレントマネジメントの目的

タレントマネジメントの目的
©DRogatnev – shutterstock

タレントマネジメントをおこなう最大の目的は、「従業員や組織を活性化させ、経営ビジョンを達成すること」です。
企業は、経営ビジョン・経営目的を達成するために、経営戦略そして事業戦略・人事戦略を策定します。そして、その人事戦略を実現するために、人材の採用、定着、育成、活性化などを通しての人的資源管理をおこないます。

タレントマネジメントの思想や取り組みは、その1つといえるでしょう。
そのため、タレントマネジメントは企業の経営ビジョンに沿って取り組む内容を変更していくと良いでしょう。

経営目標の達成のために、一般的にタレントマネジメントとして取り組む内容には、「人材の採用」「人材の育成」「適材適所への人員配置」「人材の定着」の4つが挙げられます。以下では4つの取り組みを詳しく紹介します。

人材の採用

タレントマネジメントでは、自社の従業員の能力・適正を正確に把握することができ、自社に不足している能力や人材が明らかになります。
人材の採用をおこなう際には、この不足しているタレントを補える人材を採用していきます。
そうすることで、バランスの良い人材配置をおこなうことができるようになります。

人材の育成

次に、人材の育成が挙げられます。
労働人口の減少によって十分な人員を確保することが難しくなっていくなか、従業員1人ひとりの生産性を高めることは非常に大切になります。
タレントマネジメントでは従業員1人ひとりの適性や志向性を把握することで、それぞれの従業員を育てるためのコミュニケーションを進めていきます。

適材適所への人員配置

タレントマネジメントで従業員1人ひとりの適性や志向性を把握すれば、その従業員が向いている業務に配置することができます。
適性を持った配置をおこなうことでマネジメントする立場の従業員も精神的な負担が軽くなります。
また、従業員を適切に配置することで、限りある人材の能力を最大限に活かすことができます。
そのため、組織全体の生産性向上にもつながっていくでしょう。

人材の定着

適切な人材育成や適材適所な配置をおこなうことで従業員のエンゲージメントが上がり、結果的に人材定着につながります。
そして、定着した従業員をよりふさわしいポジションに配置することで成長を促し、さらにエンゲージメントが上がるといった好循環を生み出すことができます。
また、企業は従業員を採用するために多額の費用を割いています。人材が定着することで、欠員を補うための採用にかかる費用を削減できるようにもなります。

タレントマネジメントが注目されている背景

タレントマネジメントが注目されている背景
©Andrii Yalanskyi – shutterstock

近年、働き方や働き方に対する価値観の変化によって、タレントマネジメントは多くの企業からの注目を集めています。
ここでは、タレントマネジメントが注目を集めている具体的な背景を紹介します。
人材管理のトレンドを押さえるためにもきちんとチェックしておきましょう。

働き方改革の推進

タレントマネジメントが注目されるようになった要因の1つとして、冒頭でもお伝えした「働き方改革の推進」が挙げられます。
働き方改革とは、労働人口が急速に減少している日本の現状において、国民1人ひとりの生産性を向上させようという動きです。

日本では少子高齢化が進み、国の予測を上回るスピードで労働人口が減少しています。
労働人口が減少するということは、企業が新しく人材を雇用しにくくなっていくということを意味します。
つまり、現状の人員数で企業全体の生産性を向上させる必要があるため、企業はタレントマネジメントをおこなうことで、各従業員のパフォーマンスを向上させようとしています。

働く価値観の変化

これまでの日本企業の場合、終身雇用、年功序列といった独自の風土があり、1つの企業に長く務めることが一般的な価値観でした。
しかし、 近年では1つの企業に長く務めるよりも、仕事のやりがいや社会的な価値、ワークライフバランスを重視して転職する人が増加しています。
企業としては転職志向にある従業員たちのエンゲージメントを高めて、離職を防ぐためにタレントマネジメントに注目しています。

タレントマネジメント導入の手順

タレントマネジメントの種類
トルテオ編集部

ここでは、タレントマネジメントをおこなう際の手順について解説します。
タレントマネジメントを導入したいと考えている方はぜひ、参考にしてみてください。

導入目的を明確にする

システムを導入する際、まず始めに、そもそもなぜタレントマネジメントシステムを導入するのか、その目的を明確にしておく必要があります。
漠然とタレントマネジメントをしたいから、という理由ではなく、経営ビジョンを達成したい、従業員の適性を把握したいというように、目的を明確にしておかなければいけません。

タレントマネジメントをおこなう掲げる目的は多くの場合、以下の4つにわけることができます。

  • 能力開発や人材育成(リーダー性の開花、能力の向上などが目的)
  • 職場風土の整備(組織共有の価値観や特性を把握し、業務を最適化するのが目的)
  • 従業員エンゲージメントを向上(会社に対する愛着心を向上させ離職を防ぐのが目的)
  • 人材補強・人材の調達(人材データをプロファイリングし、採用や育成に活かすのが目的)

現状のタレントを分析する

次に、従業員の能力をデータ化して情報をまとめます。
具体的には、データ化した人事情報をもとに社員の素質(タレント)を把握し、カテゴリ分けします。
そうすることで、自社ではどういったタレントをもった社員がいて、どういう配置がされているのかが明確になります。

そして、タレントマネジメントによって達成したいタレントマネジメントと現状の運用を比較し、どの部署でどれだけの人材が不足しているのかを分析します。
そうすることで、目標としている人材戦略と現状の人材戦略がどれだけ乖離しているのかが明確になります。

採用・配置・育成の計画を立てる

目標と現状の乖離が明らかになったら、その乖離を埋めるための計画を立てていきます例えば、営業部門で、今後営業管理ツールを導入して業務の効率化を図っていきたいという企業の方針があるとします。
しかし、実際には営業部門でITシステムを扱える人材が不足していた場合には、ほかのIT部門から人材を移動したり、IT人材を採用したり、もしくは社内で研修をおこないIT人材を育成する必要があるでしょう。
このように、不足している人材の採用や配置、育成の計画を立てていきます。

計画を実行する

計画が完了したら、計画の内容に沿って人材の採用や配置、育成を実際におこないます。
特に、再配置をおこなう際には、異動の経緯や理由について十分な説明をおこない納得してもらいましょう。
ここで十分な説明がおこなわれないと、従業員が不満を抱き、離職につながってしまう可能性があります。

効果を測定し改善する

タレントマネジメントを実施した後には、効果測定をおこないましょう。
タレントマネジメントを実施したにもかかわらず、効果が得られなかったり、かえって業績が悪化してしまった場合には計画段階で立てた人事戦略がうまく機能していないと考えられます。
効果測定をおこない十分な効果が得られなかった部分は見直しをおこおない、改善していく必要があります。

タレントマネジメントシステムとは

タレントマネジメントシステムとは
©Funtap – shutterstock

ここでは、タレントマネジメントができる、タレントマネジメントシステムについて紹介します。
タレントマネジメントシステムとは、従業員の資質や能力などを人事管理に組み込んで、一元的に管理することができるシステムです。
このシステムは、タレントマネジメントの概念が普及するにつれて開発が進んできました。
さまざまな機能があるため企業の人材活用を多角的に支援することができます。

タレントマネジメントシステムの主要な機能

  • 人材分析
  • 人材評価
  • 人事情報管理

タレントマネジメントシステムの主要な機能は上記の3つです。
これまでExcelや紙媒体にまとめていた人事情報をデータ化して一元管理し、システム上で従業員の評価やその分析をすることができます。
そのため、人材の評価、選抜、再配置をより効率的におこなうことができます。

また、タレントマネジメントシステムには製品やサービスごとにさまざまな機能や特徴があります。
人事情報を閲覧する際、従業員の顔写真を使用することで直感的な情報管理ができるようなサービスや、登録した評価項目などを元に人材育成プログラムを自動で作成してくれる機能を搭載したサービスなど、システムごとにさまざまな強みがあります。
また、なかには1つの業務に特化した機能を強みにしている製品やサービスもあるため、システムを導入する際には自社の用途に応じた適切なサービスを選ぶ必要があります。

タレントマネジメントシステムの導入事例

人気のタレントマネジメントシステムを紹介する前に、タレントマネジメントシステムを実際に導入した企業の事例を紹介します。
ここで導入イメージをもっておくと、より自社に合ったシステムを選びやすくなるでしょう。

導入事例①:ハイケム株式会社

中国系化学品を扱うハイケム社は、人事制度を改善して企業の持続的な成長を実現するためにタレントマネジメントシステムを導入しました。
同社は元々、日本と中国の架け橋として化学品を製造・開発していました。

今後は日中のみならず世界に拠点を拡大していくことを考えると、将来的には人事制度をグローバルに統一する必要がありました。
同社は人材情報の一元管理、人事考課プロセスの整備を1カ月という短期間で完了させ、新たな人事制度を確立しました。

参考:中国系化学品商社のハイケム、SAPのクラウド人事システム 「SAP® SuccessFactors®」を1カ月で導入し、タレントマネジメントを運用開始|PR TIMES

導入事例②:双日オートグループ大阪株式会社

BMWやMINIの販売、整備などを手がける双日オートグループ大阪社は、過去の人事情報の管理を効率化するためにタレントマネジメント機能を持つ人事管理システムを導入しました。

同社では従来から人事管理システムを利用してはいたものの、必要な機能を備えていなかったため、人事管理システムとExcelの二重管理をするような手間が発生していました。
こうした手間を削減するために、人事情報を一元管理できるシステムを導入しました。

参考:【導入事例のご紹介】双日オートグループ大阪株式会社が人事管理システムにサイレコを採用|PR TIMES

人気のタレントマネジメントシステム3選比較

ここでは、タレントマネジメントシステムを紹介します。
それぞれ導入事例と特徴を紹介しているので、導入を検討している方は参考にしてみてください。

カオナビ

カオナビ
HPより

➤ 公式サイトでチェック

カオナビはクラウド型のタレントマネジメントシステムです。
最大の特徴は顔写真で直感的に人材情報を把握できる点で、文字列だけのデータを扱う場合に比べ、情報処理スピードを格段に早めることができるでしょう。
「ストラテジープラン」「パフォーマンスプラン」「データベースプラン」といった、用途に合わせたプランを選べる点も非常に便利であるといえます。

初期費用 定額費用 導入企業

お問い合わせ

お問い合わせ

株式会社デンソー、日清食品ホールディングス株式会社、株式会社松屋フーズ、エイベックス株式会社、株式会社クラウドワークス、ほか

CYDAS PEOPLE

CYDAS PEOPLE
HPより

➤ 公式サイトでチェック

サイダスピープルは、契約から設定までが3分で完了するため、人材情報を即座に管理し、業務に活かしたい場合に便利なタレントマネジメントシステムです。
直感的な操作性とシンプルなレイアウトで扱いやすく、データ管理に不慣れな人でも簡単に操作できます。
また、導入前のヒアリングやデモンストレーションもおこなっており、自社の課題をより正確に把握しながら利用を開始できるという強みもあります。

初期費用 定額費用 導入企業

お問い合わせ

お問い合わせ

株式会社オービック、キヤノンマーケティングジャパン株式会社、株式会社富士通ラーニングメディア、株式会社日立ソリューションズ、SB C&S株式会社、ほか

jinjerワーク・バイタル

jinjerワークバイタル
HPより

➤ 公式サイトでチェック

jinjerワーク・バイタルは、従業員のコンディションを管理・解析し、組織コンディション向上につなげることができるタレントマネジメントシステムです。
わかりやすい料金プランで利便性が高く、無料トライアルからスタートすることができます。

また、勤怠管理システムや人事管理システムなど、ほかの従業員管理システムも提供しているので、それらと連携することでより高い精度で従業員のコンディションを向上させることもできます。
また、タレントマネジメントやサービスに関するセミナーが定期的に開催されてるので、申込みをすれば誰でも受講することができます。

初期費用 定額費用 導入企業

月額300円/1ユーザー

ユーエヌコンサルタント株式会社、ビュルケルトジャパン株式会社、株式会社石森製作所、株式会社ケイス、株式会社サンケイ会館、など

タレントマネジメントシステムを導入して、組織の最適化を

いかがでしたか。
自社の人材を正しく把握し、分析し、最適な配置をおこなおうとするタレントマネジメントは、今後労働人口が減っていくにつれてますます重要視されるでしょう。

これから来る労働人口難の時代を乗り切るうえでの、1つのヒントがタレントマネジメントなのかもしれません。
企業の将来を見据え、継続して大きな成果を上げるためにも、タレントマネジメントシステムを活用してみてはいかがでしょうか。

\フォローして最新情報を受け取ろう/

カテゴリから記事を探す

記事を絞りこむ

サイト制作・運営

RPA・アウトソーシング

ービジネスに役立つ情報を発信中ー