タレントマネジメントとは?おすすめのシステムや市場規模を徹底紹介!

近年、政府が推し進めている働き方改革。その一環として各企業から注目を集めているのが、タレントマネジメントです。
ここでは、タレントマネジメントとはどういったものなのか、実際に導入するまでのステップなど、タレントマネジメントに関することを詳しく解説します。

更新日:2019.12.26

タレントマネジメントとは

タレントマネジメントとは
©Monster Ztudio – shutterstock

そもそも、タレントマネジメントとは何を意味しているのでしょうか。人的資源管理や人材開発関係の機関・ビジネス書などが示している定義から読み取ると、「タレントマネジメントとは、企業における人材の能力や特性を正確に分析、評価し、それに最適な配置、育成などをおこなうことで最大限の成果を上げること」と解釈することができます。
ここでは、そんなタレントマネジメントについて紹介します。

タレントとは

そもそも、「タレント」とは、本来は才能や素養、素質という意味があり、同時に、そういった能力を持った人を指し示す言葉です。
ビジネス活動においては、このタレントという言葉はもっと広い意味で使われることがあります。
例えば、才能や素質など、専門的な能力を持った管理者やプロ、リーダーのことを「タレント」と呼ぶような場合などが当てはまります。

タレントマネジメントとは

タレントマネジメントは、「人が持つ能力(タレント)を管理(マネジメント)すること」と日本語に置き換えれば、およその意味が理解できるでしょう。
端的にいうと、企業における従業員の能力を正確に把握・管理して、その能力を最大限に引き出すための戦略的な考え方や取り組みのことをタレントマネジメントといいます。

従業員の能力をデータ化して管理する単純なプロファイリング作業のことを指したり、人材データを有効活用して最適な人員配置や管理職候補の育成、能力向上プログラムの企画などをおこなう複雑な人事戦略活動のことを指したりする言葉としても使われています。

タレントマネジメントが注目されている背景

タレントマネジメントが注目されている背景
©Andrii Yalanskyi – shutterstock

近年、タレントマネジメントは多くの企業からの注目を集めています。ここでは、タレントマネジメントが注目を集めている背景を紹介します。

働き方改革

タレントマネジメントが注目されるようになった要因の1つとして、冒頭でもお伝えした「働き方改革」が挙げられます。働き方改革とは、労働人口が急速に減少している日本の現状において、働き方に対する意識改革をおこない、国民1人ひとりの生産性を向上させようという動きです。

日本では少子高齢化が進み、国の予測を上回るスピードで労働人口が減少しています。労働人口が減少するということは、企業が新しく人材を雇用しにくくなっていくということを意味します。
つまり、現状の人員数で企業全体の生産性を向上させる必要があるため、企業はタレントマネジメントをおこなうことで、各従業員のパフォーマンスを向上させようとしています。

転職志向にある人の増加

これまでの日本企業の場合、終身雇用、年功序列といった独自の風土があり、1つの企業に長く務めることが美徳とされてきました。しかしアメリカのような雇用が流動的な国では、もっと多くの人が転職を視野に入れたキャリアプランを考えており、1つの企業で勤め上げる人の方が少ないといっても過言ではありません。

グローバル化が進展するに伴い、日本のキャリアにおける考え方にもそういった影響が色濃く現れ始めています。終身雇用、年功序列は終わりを迎え、1つの企業で長く働くという価値観が変容しようとしているのが今日の労働市場の流れです。そういったなかで、企業としては転職志向にある従業員たちのエンゲージメントを高めて、離職を防ぐためにタレントマネジメントに注目しています。

タレントマネジメントの目的

タレントマネジメントの目的
©DRogatnev – shutterstock

タレントマネジメントをおこなう最大の目的は、「従業員や組織を活性化させ、経営ビジョンを達成すること」です。
経営ビジョン・経営目的を達成するために、経営戦略そして事業戦略・人事戦略を策定します。その人事戦略を実現するために、人材の採用、定着、育成、活性化などを通しての人的資源管理をおこないます。タレントマネジメントの思想や取り組みは、その1つといえるでしょう。

では、具体的にどのようなことをすれば経営ビジョンの達成につなげることができるのか、その点について紹介します。

人材育成

タレントマネジメントの目的の1つに、人材を育成することがあげられます。
労働人口の減少によって十分な人員を確保することが難しくなっていくなか、従業員1人ひとりの生産性を高めることは非常に大切になります。

タレントマネジメントでは従業員1人ひとりの性格や志向性を管理するため、それぞれの従業員を育てるためのコミュニケーションを進めることができます。

適材適所な人員配置

タレントマネジメントで従業員1人ひとりの性格や志向性を把握すれば、その従業員が向いている業務に配置することができます。適性を持った配置をおこなうことでマネジメントする立場の従業員も精神的な負担が軽くなり、組織全体の生産性向上にもつながっていくでしょう。

人材定着

適切な人材育成や適材適所な配置をおこなうことで従業員のエンゲージメントが上がり、結果的に人材定着につながるでしょう。すると、定着した社員をよりふさわしいポジションに配置することで成長を促し、さらにエンゲージメントが上がるといった好循環を生み出すことができます。

また、企業は社員を採用するために多額の費用を割いているため、人材が定着することで、減った従業員分を補うための採用にかかる費用を削減できるようにもなります。

タレントマネジメントシステムとは

タレントマネジメントシステムとは
©Funtap – shutterstock

ここでは、タレントマネジメントができる、タレントマネジメントシステムについて紹介します。

タレントマネジメントシステムとは

タレントマネジメントシステムとは、従業員の資質や能力などを人事管理に組み込んで、一元的に管理することができるシステムです。このシステムは、タレントマネジメントの概念が普及するにつれて開発が進んできました。さまざまな機能があるため企業の人材活用を多角的に支援することができます。

タレントマネジメントシステムの主要な機能

  • 人材分析
  • 人材評価
  • 人事情報管理

タレントマネジメントシステムの主要な機能は上記の3つです。これまでExcelや紙媒体にまとめていた人事情報をデータ化して一元管理し、システム上で従業員の評価やその分析をすることができるため、人材の評価、選抜、再配置をより効率的におこなうことができます。

また、タレントマネジメントシステムには製品やサービスごとにさまざまな機能や特徴があります。
人事情報を閲覧する際、従業員の顔写真を使用することで直感的な情報管理ができるようなサービスや、登録した評価項目などを元に人材育成プログラムを自動で作成してくれる機能を搭載したサービスなど、システムごとにさまざまな強みがあります。
また、なかには1つの業務に特化した機能を強みにしている製品やサービスもあるため、システムを導入する際には自社の用途に応じた適切なサービスを選ぶ必要があります。

タレントマネジメントシステムを導入するときのポイント

タレントマネジメントシステムを導入するときのポイント
©Victoruler – shutterstock

では、タレントマネジメントシステムを実際に導入する際、どのようなことに気を付ければいいのか、導入時の注意点を紹介します。
ここで紹介するポイントをあらかじめ把握しておくと、自社に合ったタレントマネジメントシステムを選べるようになるでしょう。

導入する目的を明確にする

システムを導入する際、まず始めに、そもそもなぜタレントマネジメントシステムを導入するのか、その目的を明確にしておく必要があります。
漠然とタレントマネジメントをしたいから、という理由ではなく、経営ビジョンを達成したい、従業員の特性を把握したいというように、目的を明確にしておかなければいけません。

タレントマネジメントをおこなう掲げる目的は多くの場合、以下の4つにわけることができます。

  • 能力開発や人材育成(リーダー性の開花、能力の向上などが目的)
  • 職場風土の整備(組織共有の価値観や特性を把握し、業務を最適化するのが目的)
  • 従業員エンゲージメントを向上(会社に対する愛着心を向上させ離職を防ぐのが目的)
  • 人材補強・人材の調達(人材データをプロファイリングし、採用や育成に活かすのが目的)

目的に沿ったシステムを導入する

目的を明確にしたら、次は目的に沿ったシステムを導入するためのポイントを押さえておきましょう。
ひとえにタレントマネジメントシステムといっても、その機能には製品やサービスごとに大きな違いがあります。そのため、各製品の特徴やサービス内容をしっかりと把握しておき、目的に沿った最適なシステムを選び、導入する必要があります。
タレントマネジメントシステムのなかには、無料トライアルでお試し利用ができるものもあるので、興味を持ったサービスは一度試してみても良いかもしれません。

導入後のイメージをつけておく

  1. 自社の従業員情報をまとめる
  2. 従業員の素質(タレント)を把握し、カテゴリ分けする
  3. 自社の人材資源の価値を正確に把握する
  4. 採用、育成などの人事計画を立て、実際に人員を配置する
  5. 採用、育成、配置後の職場風土を確認する
  6. 不足している点を抽出し、必要に応じて育成、養成をおこなう
  7. 業務が最適化するまで、これまでの内容を繰り返しおこなう

ここでは、具体的な機能を例に挙げて、システム導入時におこなうべきタレントマネジメントの流れを紹介します。上で挙げたものが、タレントマネジメントシステム導入時の代表的なフローです。
まずは「人材プロファイリング機能」などを使い、従業員の能力をデータ化して情報をまとめます。次に、そのデータを元に自社の人材資源の価値を正確に把握し、適正な人員配置などをおこないます。

人員配置後、「人材パフォーマンスの分析、評価機能」を使って、配置後の職場風土を確認しながら、不足している点や問題点を洗い出します。その際、必要に応じて「人材育成計画の管理機能」などで、研修プログラムや育成計画を考え実施し、その人にとってその職場が最適な環境となるようにします。

タレントマネジメントシステムの導入事例

人気のタレントマネジメントシステムを紹介する前に、タレントマネジメントシステムを実際に導入した企業の事例を紹介します。ここで導入イメージをもっておくと、より自社に合ったシステムを選びやすくなるでしょう。

導入事例①:ハイケム株式会社

中国系化学品を扱うハイケム社は、人事制度を改善して企業の持続的な成長を実現するためにタレントマネジメントシステムを導入しました。
同社は元々、日中の架け橋として化学品を製造・開発していました。今後は日中のみならず世界に拠点を拡大していくことを考えると、将来的には人事制度をグローバルに統一する必要がありました。同社は人材情報の一元管理、人事考課プロセスの整備を1カ月という短期間で完了させ、新たな人事制度を確立しました。

参考:中国系化学品商社のハイケム、SAPのクラウド人事システム 「SAP® SuccessFactors®」を1カ月で導入し、タレントマネジメントを運用開始|PR TIMES

導入事例②:双日オートグループ大阪株式会社

BMWやMINIの販売、整備などを手がける双日オートグループ大阪社は、過去の人事情報の管理を効率化するためにタレントマネジメント機能を持つ人事管理システムを導入しました。

同社では従来から人事管理システムを利用してはいたものの、必要な機能を備えていなかったため、人事管理システムとExcelの二重管理をするような手間が発生していました。こうした手間を削減するために、人事情報を一元管理できるシステムを導入しました。

参考:【導入事例のご紹介】双日オートグループ大阪株式会社が人事管理システムにサイレコを採用|PR TIMES

人気のタレントマネジメントシステム5選

ここでは、タレントマネジメントシステムを紹介します。それぞれ導入事例と特徴を紹介しているので、導入を検討している方は参考にしてみてください。

カオナビ

カオナビ
HPより

➤ 公式サイトでチェック

カオナビはクラウド型のタレントマネジメントシステムです。
最大の特徴は顔写真で直感的に人材情報を把握できる点で、文字列だけのデータを扱う場合に比べ、情報処理スピードを格段に早めることができるでしょう。
「ストラテジープラン」「パフォーマンスプラン」「データベースプラン」といった、用途に合わせたプランを選べる点も非常に便利であるといえます。

導入企業

  • 株式会社デンソー
  • 株式会社松屋フーズ
  • エイベックス株式会社
  • 株式会社クラウドワークス、ほか

あしたのチーム

あしたのチーム
HPより

➤公式サイトでチェック

あしたのチームは、中小企業から高いシェアを獲得している人事評価クラウドシステムです。

あしたのチームは人事データを管理するだけでなく、絶対評価による人事評価制度の導入と定着の支援もおこなっています。あしたのチームが提供する「ゼッタイ!評価」を1年間運用してエンゲージメントスコアが1度も向上しなかった場合、人事評価制度の運用支援を半年間無償でおこなってくれるという制度も備えています。

CYDAS PEOPLE(サイダスピープル)

CYDAS PEOPLE(サイダスピープル)
HPより

➤ 公式サイトでチェック

サイダスピープルは、契約から設定までが3分で完了するため、人材情報を即座に管理し、業務に活かしたい場合に便利なタレントマネジメントシステムです。直感的な操作性とシンプルなレイアウトで扱いやすく、データ管理に不慣れな人でも簡単に操作できます。
また、導入前のヒアリングやデモンストレーションもおこなっており、自社の課題をより正確に把握しながら利用を開始できるという強みもあります。

導入企業

  • 全日本空輸株式会社(ANA)
  • 日本KFCホールディングス株式会社
  • 新生銀行グループ
  • 日本電産株式会社、ほか

Talent Palette(タレントパレット)

Talent Palette(タレントパレット)
HPより

➤ 公式サイトでチェック

タレントパレットは、「科学的人事戦略」をテーマに掲げ、人材活用に関するあらゆる機能を網羅しているクラウド型のタレントマネジメントシステムです。
なかでも「人材の見える化」によって人材データ管理を簡略化していると同時に、データの連携や項目設定の自由度が非常に高いのが特徴です。
簡単な操作で人事異動の仮シミュレーションなどもおこなえます。

導入企業

  • 株式会社LIFULL
  • 株式会社エス・エム・エスキャリア
  • 株式会社パーク・コーポレーション
  • ライザップグループ株式会社、ほか

jinjerワーク・バイタル

jinjerワーク・バイタル
HPより

➤ 公式サイトでチェック

jinjerワーク・バイタルは、従業員のコンディションを管理・解析し、組織コンディション向上につなげることができるタレントマネジメントシステムです。
わかりやすい料金プランで利便性が高く、無料トライアルからスタートすることができます。また、勤怠管理システムや人事管理システムなど、ほかの従業員管理システムも提供しているので、それらと連携することでより高い精度で従業員のコンディションを向上させることもできます。
また、タレントマネジメントやサービスに関するセミナーが定期的に開催されてるので、申込みをすれば誰でも受講することができます。

導入企業

  • 三協株式会社
  • 千株式会社
  • 新日本プロレスリング株式会社
  • 愛知日産自動車株式会社、ほか

タレントマネジメントシステムを導入して、組織の最適化を

いかがでしたか。
自社の人材を正しく把握し、分析し、最適な配置をおこなおうとするタレントマネジメントは、今後労働人口が減っていくにつれてますます重要視されるでしょう。これから来る労働人口難の時代を乗り切るうえでの、1つのヒントがタレントマネジメントなのかもしれません。

企業の将来を見据え、継続して大きな成果を上げるためにも、タレントマネジメントシステムを活用してみてはいかがでしょうか。

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