「天才を殺す凡人」とは?自分の中にある才能を理解して活かすための方法

仕事をしていて、「自分の得意なことはなんだろう」「どうして評価されないのだろう」「なぜあの人には理解してもらえないのだろう」と思うこともあるでしょう。
それは自分の中にある才能を正しく理解して、活かせていないからかもしれません。
この記事では、世の中に存在する3つの才能を紹介し、それぞれの才能を活かすための方法が学べる1冊を紹介します。

人の才能には3種類ある

仕事をしていて「悔しい」と感じたことはありませんか。
仕事がうまくいかない時、自分の言いたいことがうまく伝わらない時、なかなか理解してもらえない時、「自分はもっとできるのに・・・」と悔しさを感じることがあるかもしれません。
それは、自分の才能を活かしきれていないことに対する焦りや悲しみによるものなのです。

では、才能を活かすためにはどうすれば良いのでしょうか。
そもそも、才能とは何なのでしょうか。
北野氏は人の才能を「ビジネス世界で必要な3つ」と定義して、それぞれ、以下のような特徴があると述べます。

  1. 独創的な考えや着眼点を持ち、人々が思いつかないプロセスで物事を進められる人
  2. 論理的に物事を考え、システムや数字、秩序を大事にし、堅実に物事を進められる人
  3. 感情やその空気を敏感に読み、相手の反応を予測しながら働ける人

引用:『天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ』(著:北野唯我)

この本では、それぞれの才能を持つ人を1、2、3の順に「天才」「秀才」「凡人」と呼んでいます。
この3つの才能をそれぞれを、「どの職種のどのフェーズで活かすべきか」を考えながら実践することで、成果を上げるきっかけとすることができるかもしれません。

この本では、謎の犬・ケンの助言を受けながら、自分の才能を自覚し変化しようとする主人公・青野トオルのストーリーを中心に、才能を活かす方法を段階的に学ぶことができます。

なぜ凡人が天才を殺すのか?

この本の主人公・青野トオルは、創業社長・上納アンナの才能に惚れ込み、創業当初から10年間アンナの会社で働く広報担当のサラリーマンです。
しかし、ここ最近はいまいち業績が振るいません。

さらには、彼が心服するアンナ自身も新規事業で赤字を出し、社内外から批判を浴びるようになります。
「このままでは上納アンナという天才を殺してしまう・・・」

そんな悩みを持ちながら悶々と過ごすトオルの前に、言葉が通じる謎の犬ケンが現れます。
ケンはトオルにこのように言います。

「ええか、組織には天才が率いる時代がある。だども、その次代が終われば、次は秀才が率いる時代が来る。そのとき、組織は凡人が天才を管理する時代に突入する。そして、天才は死んで『イノベーション』を起こせなくなる。こういう構造なんや。なして、こういう構造になるか、それを理解すること。これが才能を理解するすべてのスタートや」

引用:『天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ』(著:北野唯我)

天才は組織の変革の過程でつぶされるものなのだとケンは指摘しています。
それも、大抵の場合は凡人によってもたらされることがあるというのです。
その理由は、天才、秀才、凡人でそれぞれ「評価と軸」が異なるからなのです。

軸・・・その人が「価値」を判断する上で、前提となるもの。絶対的。
評価・・・軸に基づいて「Good」や「Bad」を評価すること。相対的。

引用:『天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ』(著:北野唯我)

ここでは、「天才」「秀才」「凡人」の評価基準とその軸がどこにあり、それが組織内においてどのように作用するのかを学ぶことができます。

自分の才能を活かす方法

新規事業で赤字が続くなか、アンナは次の事業がうまく行かなければ退職しなければならないという窮地に立たされます。
アンナの退職を防ぎたいトオルは、自分ができることを実践してみるものの、まったくうまくいきません。
そんなトオルにケンは彼の旧友スヌーピーが発した言葉を送ります。

『なぜ犬かだって?仕方ないだろ、人生は配られたカードで勝負するしかないのさ』

引用:『天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ』(著:北野唯我)

ほかの才能を羨むのではなく、まずは自分に与えられた才能を受け入れてその才能で勝負していくことが何よりも重要だとケンはいいます。
自分の才能は何かを自覚し、その才能の使い方を知ることができれば与えられた才能で勝つことができるようになるのです。
ここではそれぞれの才能の特性やそれを活かすためのノウハウを学ぶことができます。

相反する才能を理解する力が人間関係を円滑にする

ケンによると、3つの才能はそれぞれが異なる評価基準や軸を持つため、相反するといいます。
ただ一方で、会社にはそれぞれ異なる才能を有している人が集まっているにもかかわらず、コミュニケーションが断絶して組織が崩壊することはありません。
その理由についてケンはこのように述べています。

「んだべな、実は、コミュニュケーションの断絶を防ぐ際に、活躍する人間がいる。『アンバサダー』と呼ばれる人たちや」

引用:『天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ』(著:北野唯我)

アンバサダーとは2つの才能を兼ね備えた人物のことで、「エリートスーパーマン」「最強の実行者」「病める天才」の3タイプが存在します。
良い組織はお互いの才能を殺し合うのではなく、支え合って進化していきますが、これを可能にするのがアンバサダーの存在です。

ここでは、このアンバサダーが果たす役割とそこから見える人間関係について解説されています。
組織内の人間関係をうまく整理し、円滑にコミュニケーションをとることができるようなヒントが得られるでしょう。

人や自分の可能性を信じることがイノベーションを起こす

トオルは物語の最後で企画の原案を通すことに成功します。
それは、トオルが自分の才能に合う武器を見つけることができたからだといいます。

「つまりな、天才とは『自分にあった武器』を手にした上で『ストッパー』を外した人間のこと。それなんや」

引用:『天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ』(著:北野唯我)

ケンによると、「天才」「秀才」「凡人」は全て、自分の中にも存在しているといいます。
それぞれの才能の濃淡は人によって異なりますが、全ての人が天才になる可能性を有しているということなのです。
多くの人は成長する過程でその天才を自分で殺してしまっているのです。

世の中における天才にも、自分の中の天才にもストッパーとなる存在がいます。
このストッパーとなる存在を外すことによって、新たな自分に生まれかわることができます。

この本の主人公トオルのストーリーを最後まで追えば、ストッパーを外し、自分の才能で戦うためのコツをつかむことができるでしょう。

人間関係の捉え方が変わる1冊

北野氏は、この本を執筆した理由について以下のように語っています。

「人の可能性を阻害するものに、憤りを感じるから」です。

引用:『天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ』(著:北野唯我)

なにか新しい事をはじめようとする時、それを邪魔したり潰したりする人やモノが現れることがあるでしょう。
特に、「天才」「秀才」「凡人」の3つの相反する才能が入り交じる世の中では、お互いがお互いの才能を潰しがちです。
このような状況では、個人の才能がうまく発揮されないだけでなく、組織自体が停滞してしまうことがあります。

この本は相反する人たちが混在する社会の中で「自分の才能を高めるにはどうしたらよいか」「自分の才能を活かす方法とは何か」「相反する才能を組織でいかに活かしていくか」を見つけることができる1冊となるでしょう。

天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ
  • 著 者北野 唯我
  • 出版社日本経済新聞出版社
  • 発売日2019/1/16

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