メンター制度とは?4つのメリットと導入のポイント、助成金など解説してみた

労働人口の減少により、企業の人材確保は厳しい状況が続いています。また採用ができても入社後、会社に馴染めず、離職してしまう社員も多くいるのではないでしょうか。
このような状況の対策として、メンター制度という人事制度があります。
今回は、メンター制度の目的やメリット、注意点、導入のための流れなど詳しく紹介します。

そもそもメンターとは?

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メンターとは、人生における助言者や指導者、師という意味があります。
メンターは、悩みを抱える者に対して、ロールモデルになるように自らの生き方や成功体験を伝えます。そして相手が、自分で問題解決できるような能力を身につけれるように支援や指導をします。これをメンタリングと呼びます。また指導される側をメンティと呼びます。
社会人になると必ずメンターを持たなければならないということではありませんが、メンターからのメンタリングは、メンティの成長に大きくつながります。

通常、これまでの人生で関わってきた恩師や先輩、上司などから、メンターを見つけことが多いです。しかし、これまで出会ってきた人たちの中にメンターになりうる人がいない、悩んだときに相談する相手がいないという人も多く存在しています。
本来は、自らの人脈においてメンターを探し、メンタリングを受けるものなので、誰かに強制されるものではありません。しかしながら、企業内においては、悩みを持ちながらも相談相手がいないという若手社員と中心に、制度として人材育成をおこなっていこうという動きが広がっています。これを「メンター制度」といいます。

メンター制度とは?

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ここでは、メンター制度が、どのような目的でおこなわれ、どのような効果をもたらすのかを紹介します。

メンター制度って何?

入社したばかりの新入社員は、環境の変化や慣れない業務、人間関係などに苦しんでいても、気軽に相談できる相手がいないことも多いのではないでしょうか。
メンター制度とは、このような不安を抱える社員のために相談しやすい関係性を作る制度です。
メンターとメンティは定期的に1対1の面談を設け、メンティに対する情報提供やアドバイスなどをおこないます。メンターは、メンティにとってなんでも気兼ねなく相談できる相手であり、メンティが安心して過ごせるようサポートをします。

メンターの役割

メンターは、知識や職業経験が少ないとされる社員が、自分で考えて行動できるようになるようサポートをする役割です。対象の社員が悩みを抱えている場合は相談に乗り、お互いの信頼関係を築きます。業務的というよりかは、精神的なサポートが期待されています。

メンターとメンティ

メンター制には、メンターとメンティが存在します。
メンティは指導対象となる社員のことを指し、会社の環境に慣れていない新入社員や若手社員が多いようです。ほかにも女性社員、中堅社員、役職者がメンティになる場合もあります。
またメンターとメンティの関係は、メンティ自身の悩みを打ち明けやすいという観点から、業務上直接関わる人ではない斜めの関係の人が良いとされています。

メンター制度の目的

メンター制度の最終的な目的は、社員の定着による離職率の低下です。
誰にも相談できない環境で、前触れもなく社員がやめてしまったということを経験をした方もいるのではないでしょうか。その社員の悩みにもう少し早く気付いていれば、退職はしていなかったかもしれない事案もあるかもしれません。このような状況にならないよう、メンターによるこまめなフォローでメンティの気持ちの変化を察知し、すぐに改善できるような社内構造が重要です。

メンター制度の4つのメリット

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メンター制度を導入することで多方面にメリットが生まれます。
ここでは、4つのメリットを紹介します。

メリット①:メンティの不安解消

入社したばかりのメンティは慣れない業務や知らない人とのコミュニケーションなどで不安な日々が続きます。そのなかで、悩みを相談できる相手がいることは精神的な支えとなり、自分と世代が近いメンターが実績を積んでることはメンティのモチベーション向上につながります。

メリット②:メンターのマネジメントに対する意識向上

メンターになった社員は、マネジメントへの責任感が生まれます。またメンティとコミュニケーションをとることで、相手に教える難しさに気付いたり、自身のキャリア形成を振り返ったりすることになります。
このように、メンター制度はメンター側にも成長を促す効果があると考えられています。

メリット③:社内コミュニケーションの活性化

多くのメンターはメンティとは異なる部署に所属している場合が多いです。そのため普段関わることのない人同士の関係性が築かれ、社内コミュニケーションの活性化につながります。
社内に活気が出ることで、社員たちのモチベーションが上がり、いつも以上の成果が出せるかもしれません。

メリット④:女性社員のキャリア形成支援

女性社員のキャリア形成を促進させるために、これから成長していく女性社員に対してキャリアを持った女性がメンターになる場合があります。結婚、出産、産休、育児などを控え、今後の働き方について不安を抱えている女性社員が多く存在しています。
そのような社員たちのロールモデルとなるメンターを配置することで、将来のビジョンやキャリアがイメージしやすくなります。
その結果、就業継続への意欲も高まり、女性社員が積極的にキャリア形成できる環境を用意することができるでしょう。

メンター制度の注意点

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ここでは、メンター制度の導入を成功させるために、2つの注意点を紹介します。
せっかく導入したメンター制度が、形だけの制度になってしまわないよう注意点をしっかり把握しましょう。

メンターの業務負担が増える

メンターは通常業務にプラスで、メンティへのフォローをおこなわなければなりません。
自分の業務が忙しく、メンティとの面談との時間が作れなかったり、メンターがいつも忙しそうでメンティが声をかけづらい状態になったりしてしまうと、メンター制度の効果は薄れてしまう可能性があります。
メンター本人には決められた時間内で計画的に業務をおこなう能力が求められますが、合わせて社内全体でメンター制度への理解を深め、サポートできるような体制を作りましょう。

メンターによってサポート度合いが異なる

メンターの経験や能力によって、メンティへのサポート度合いにばらつきが生じることがあります。
メンティが、「自分とぺアになっているメンターは周りのペアに比べてコミュニケーションの機会が少ない」、「メンターからのアドバイス内容が適切ではなくあまり相談したくない」などの不満にならないようメンターに対しては指導方法をレクチャーしておく必要があります。

メンター制度の導入ステップ

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メンター制度を導入をするためにはどのようなことが必要なのでしょうか。
ここでは、メンター制度の導入ステップを紹介します。

メンター制度の目的・ルール設定

メンター制度の導入にあたって、経営者や人事部など制度を運営者で集まり、メンター制度の目的の認識をすり合わせます。そして目的に合った運用ができるようルール決めをおこないます。
ここで認識がずれてしまうと、人によって実施するメンターやメンティへの指示や指導がずれてしまい、現場が混乱してしまう可能性があるので注意しましょう。

メンター制度に関するマニュアル

メンター制度の内容は、それぞれの企業が自社にあった内容を考える必要があります。
初めてメンター制度を導入するという場合は、厚生労働省のホームページにはメンター制度のマニュアルが公開されているので、それを参考にまずは考えてみるという手も有効でしょう。

参考:女性社員の活躍を推進するための「メンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル」|厚生労働省

メンターを選定

一般的にメンター制度は運営側がメンターになる人を選び、依頼をします。今までの実績や経験、人間性などから公平に判断をし、適切なメンターを選びます。
メンター制度において、メンターはとても重要なポジションであるため、日頃から人事部側は社員の情報収集やヒアリングをしておきましょう。

メンターとメンティのマッチング

一般的にマッチングは人事部側でおこなわれます。メンターとメンティの個性を見極めたうえで、マッチングするようにしましょう。
またメンターとメンティは相談しやすい関係性が必要なため、お互いの世代が開きすぎておらず、業務で直接関わらないような関係が好ましいとされています。

メンター制度の社内周知とメンターの事前研修

まずメンター制度を導入することを社内全体にアナウンスしましょう。メンターは通常業務に加えてメンティの指導の役割を担わなければならないため、社内全体にメンター制度の内容を理解してもらい、周りのサポートが十分な環境を作ります。
またメンターへは、メンター制度の目的の意義や指導方針を共有する事前研修の場を設けましょう。

定期的な面談・フォローを実施

メンターとメンティは定期的に面談をおこない、メンティが日々抱える不安や悩みを解決していきます。基本的な面談の内容に関しては当人たちが主体になりますが、任せっぱなしにならないよう、人事部側からも定期的にフォローを入れましょう。
また面談の環境は、メンティがリラックスして話ができるような環境作りを心掛けることも大切です。

メンター制度期間終了後の振り返り

メンター制度期間が終わった後は、人事側からメンターとメンティにヒアリングやアンケートを実施します。メンター制度の実施を通して、両者にどのような変化や成長があったのか把握し、結果からPDCAを回して、次回からのメンター制度実施に活用しましょう。

導入時の注意ポイント

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メンターとメンティの信頼関係の構築

メンターとメンティの間で、信頼関係がなくなると、メンティは自己開示をしなくなってしまいます。そのうえ、メンターもメンティのことがわからず、適切なフォローがおこなえなくなってしまいます。これではメンター制度の意味がありません。
したがって、メンター制度では信頼関係の構築が最優先になります。メンターはメンティの聞き役となり、人間性においてもメンティの期待を裏切らないような行動を常に心掛けるようにしましょう。

メンターへ制度の方針を徹底共有

メンターとメンティ間の会話の内容は基本的にはお互いしか把握することができません。
メンター制度の目的やメンティの理想像をメンターの共通認識にして、メンター自身の性格や考え方にメンティが影響を受けすぎないようしましょう。

メンター制度で助成金が受けられる

企業の人事制度の改善や生産性向上などの取り組みによって従業員の職場定着の促進を図るために、厚生労働省は人材確保等支援助成金を支給しています。メンター制度も対象の1つで、適切な運用をおこない、従業員の離職率を低下させることができたら、目標達成助成として57万円(生産性要件を満たした場合は72万円)が支給されます。
詳しくは、厚生労働省の「人材確保等支援助成金」を参照してください。

参考:人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース、介護福祉機器助成コース、介護・保育労働者雇用管理制度助成コース)|厚生労働省

メンター制度は、離職を減らし、社内を活気づかせる

いかがでしたか。
メンター制度は社内環境を整え、離職を抑えることができます。さらに社員の育成もでき、優秀な人材が育てば、社内の活性化にもつながります。
せっかく導入したメンター制度が形骸化した制度にならないよう、上記で紹介した注意点をしっかり押さえてメンター制度を有効に活用しましょう。

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