第二新卒とは?注目されている理由と第二新卒採用の4つのメリット

「新卒の採用がうまくいかない」「いい新卒が採用できない・・・」そう悩んでいる人事担当の方も多いのではないでしょうか。最近は売り手市場が続き、満足に採用ができないこともあります。
これからは新卒だけでなく、第二新卒にも注目してみてはいかがでしょうか。
今回は、第二新卒の採用ニーズが高まっている背景、第二新卒採用のメリット・注意点を紹介します。

第二新卒とは?

第二新卒とは
©Brian A Jackson – shutterstock

採用の仕事をしていると、「第二新卒」というワードをよく耳にしますよね。しかし、結局のところ何を指しているのかよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。
ここでは、第二新卒とは何を指すのか、また似たような意味で使われる「既卒」とは何かを紹介します。

第二新卒とは?

そもそも「新卒」というと、高校や専門学校、短大、大学、大学院を今年度卒業する学生のことを指します。
それでは、「第二新卒」とはどのような人たちを指すのでしょうか。第二新卒という言葉は、以下のように、さまざまな意味で使われています。

  • 大学を卒業し、就職をしていない人
  • 新卒で企業に就職し、早期に退職した人
  • 学歴や就職の有無にかかわらず、年齢が25歳までの人(26歳や27歳とする場合も)

また、厚生労働省のある資料では、このようにも紹介されています。

「第二新卒者」とは、それぞれの企業の中で第二新卒の定義がある場合にはその定義によるものとし、特に定義がない場合は、学校(高校、専門学校、短大、高専、大学、大学院)卒業後、おおむね3年以内の者とした(学校卒業後すぐに就職する新卒者は除く。また、職務経験の有無は問わない)。

引用:第57回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会(資料1:若年者雇用を取り巻く現状)|厚生労働省

このように、第二新卒という言葉には、明確な定義がありません。
採用市場においては、新卒と区別して「就業経験の有無にかかわらず大学を卒業して3年以内の人」を指して使われることが多いです。また、中途と区別して、学歴や就業経験の有無に関係なく、大学・大学院を卒業して3年くらいの年齢である「25〜27歳くらいの人」を指すこともあります。

つまり、第二新卒は、それぞれの企業によって独自に定義がされているのです。

既卒とは?

第二新卒と似たような意味で、「既卒」という言葉があります。
これは、おもに新卒と区別して使われており、「高校・専門学校・短大・大学などを卒業後、正社員としての就業経験がない人」と認識されることが多いです。
そのため、第二新卒という意味には、既卒が含まれいる場合があるのです。

第二新卒のニーズが増えている?

第二新卒のニーズ増加
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いろんな意味を含む、第二新卒ですが、最近では、「第二新卒を採用したい」という企業のニーズが高まっているようです。
なぜ、第二新卒の採用ニーズは高まっているのでしょうか。その要因に迫ってみましょう。

新卒の採用が難しくなっているため

近年の就職売り手市場により、新卒採用に苦しんでいる企業が多いのではないでしょうか。
リクルート社のリクルートワークス研究所が調査した「第36回 ワークス大卒求人倍率調査(2020年卒)」によると、大卒有効求人倍率は2012年3月卒で約1.2倍でしたが、2020年3月卒では約1.8倍となっており、8年間で約0.6ポイント上昇しています。

また、従業員300名以下の中小企業に限れば、2012年3月には3.35倍でしたが、2020年3月には8.62倍に膨れ上がっています。
上記の2点からも、新卒採用市場の競争が激しくなっていることがわかります。そのため新卒の代わりに第二新卒の採用をおこない、若手人材を確保しようとする企業が増えていると考えられます。

新卒の離職を補うため

就職売り手市場のなか、やっとの思いで採用した新卒社員が早期退職してしまうこともあります。
厚生労働省が調査した「新規学卒就職者の離職状況(平成27年3月卒業者の状況)」によると、2015年3月に大学を卒業した学生の3年以内の離職率は31.8%だそうです。

つまり、新卒社員の3人に1人は3年以内に退職してしまうということです。
新卒採用の有効求人倍率は年々上昇を続けているため、退職してしまった新卒社員の分を補おうとしても思うように採用ができない可能性があります。
そのため第二新卒にも採用の間口を広げ、若手人材を補う企業も多くあるようです。

第二新卒を採用するメリット

第二新卒を利用するメリット
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採用の現場では、「第二新卒は新卒の代わり」というイメージを持たれてしまうこともあります。
しかし、第二新卒ならではのメリットもあります。ここでは、企業が第二新卒を採用するメリットを紹介します。

ミスマッチのリスクが低い

第二新卒のなかには、一度就職して早期退職した人が含まれます。
このような人は、一度就職した経験から自分にはどのような職種や就業スタイルが適しているのか、学生時の就職活動のときより、深く自分を理解して考えることができます。
そのため転職先の企業分析や選定を慎重におこない、入社後のミスマッチが少なくなると考えられます。

企業風土に染まりやすい

社員は勤続年数が経つにつれて、勤めている企業の風土にどんどん染まっていく傾向があります。
そのため、即戦力として期待できる中途社員を採用しても、前職の在職期間や社会人経験が長いがゆえに個人のやり方に固執してしまい、企業風土になかなか馴染めないということが、採用の現場では見受けられます。

一方、第二新卒は大学を卒業後就職していない人、もしくは早期退職した人が対象です。したがって、中途社員のように入社前の経験や考え方の影響を受けにくく、うまく企業に馴染める可能性が高いと考えられます。
第二新卒で採用した多くの社員に企業風土を浸透させていくことで、今までよりも結束の強い組織を作っていけるでしょう。

ビジネスマナーを身につけている

一度就職したことがある第二新卒のなかには、前職の在籍期間などに左右されるものの、新卒研修や実際に働いた経験から基本的なビジネスマナーを身につけている場合があります。
そのため、研修にかかるコストを抑えられ、早い段階から業務に携わることができると考えらえます。

補助金が受けられる

また、厚生労働省は若者の雇用を促進するため、既卒者などを新たに募集して採用後、一定期間定着させた事業主に対して助成金を支給しています。

企業区分 対象者
(助成金コース名)
1年定着後 2年定着後 3年後定着後

中小企業

既卒者等コース

50万円

10万円

10万円

高校中退者コース

60万円

10万円

10万円

それ以外の企業

既卒者等コース

35万円

高校中退者コース

40万円

このような助成金制度を利用することで、採用にかかる金銭的な負担が軽減されるかもしれません。
助成金の受給には一定のルールがあるので、詳しくは、こちらを参照してください。

参考:特定求職者雇用開発助成金(三年以内既卒者等採用定着コース)|厚生労働省

第二新卒を採用する際の注意点

第二新卒を採用する際の注意点
©Roman Samborskyi – shutterstock

これまで、第二新卒を採用するメリットを紹介してきました。
しかし、第二新卒を採用するうえで注意しなければいけない点もあります。ここでは、第二新卒を採用するうえでの注意点を紹介していきます。

スキルにばらつきがある

新卒で入社した社員は、一般的に社会人経験がほとんどなく、スキルは入社後の社内研修や実践経験から身につけていきます。
また中途で入社した社員は、企業から即戦力として採用されるため、スキルは身についていることが前提になります。
一方で、第二新卒は職務経験の有無や在籍期間がさまざまであり、個人によってスキルにばらつきが生じます。

それにより、社内で新卒として扱うのか、それとも中途として扱うのか、という問題が起きる可能性があります。
したがって、企業が第二新卒を採用するときは、スキルの見極めをしておく必要があるでしょう。

教育制度を柔軟に対応させる必要がある

第二新卒として入社した社員のスキルのばらつきによって、研修制度を組み直す必要が生じるでしょう。
新卒と同等のスキルであれば新卒と同じ研修に参加させることもできますが、新たに第二新卒のための研修を設けなければいけない場合もあります。
したがって、第二新卒を採用するには企業側の柔軟な対応が求められます。

第二新卒の採用方法

第二新卒の採用方法
©pikcha – shutterstock

第二新卒を採用するメリットと注意点について、理解が深まったことでしょう。
それではどうやって第二新卒を採用ればいいのでしょうか。
第二新卒を採用する方法はさまざまありますが、代表的なものとして「転職サイト」と「転職エージェント」が挙げられます。ここでは、この2つを取り上げて紹介します。

転職サイト

転職サイトとは、インターネットを利用して企業が求人を出して募集するサイトのことです。
転職サイトの料金形態は大きく分けて「掲載課金型」「採用課金型」「応募課金型」の3タイプがあります。
また、第二新卒向け転職サイトは「第二新卒特化型」「総合型」という分け方もできます。

第二新卒特化型転職サイトでは、第二新卒や既卒の求職者に絞って出会えるため、効率的に第二新卒や既卒の求職者を採用することができます。
総合型転職サイトでは、おもに多くの求職者と出会えるため、採用する求職者を吟味しやすいという特長があります。
募集人数や募集時期、求める人材など、自社の採用方針と照らし合わせて使い分けてみると良いでしょう。

転職エージェント

転職エージェントとは、人材紹介会社が面談を通じて求職者の特性を引き出し、企業とマッチングするサービスです。
転職エージェントを利用するメリットは、かかるコストに対して人材を採用できる確実性が転職サイトよりも高いこと、求職者とのミスマッチが少なくなることが挙げられます。

転職エージェントの料金形態は主に「採用課金型」です。料金相場は業界、エージェントによってさまざまですが、人手不足の昨今は料金が上昇傾向にあるようです。
また、第二新卒向け転職エージェントも「第二新卒特化型」と「総合型」に分けられます。

転職エージェント
トルテオ編集部

お互いの幸せのために

いかがでしたか。近年は新卒の売り手市場が続いており、採用に困っている企業は多いようです。
そんななか、若い人材である第二新卒の採用ニーズが高まっています。

これまで第二新卒に対してネガティブなイメージを抱いていた方も、第二新卒の採用に前向きになれたのではないでしょうか。
企業と求職者がお互いに幸せになれるようなめぐり合わせがあることを願っています。

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