PDCAとは?知ってるようで知らないPDCAサイクルをうまく回すコツ

PDCAという言葉を知っていますか?
「PDCAを回す」「PDCAサイクル」などのワードはビジネスのシーンでよく耳にすると思います。
しかし、具体的にどういうものなのか、実際にどう活用するのかなどわからないという人も多いのではないのでしょうか。
今回はPDCAについて説明します。
しっかり理解して活用すれば、仕事や作業の質や生産性も上がるはずです。
ぜひ参考にして取り入れてください。

更新日:2018.7.20

PDCAとは

PDCAとは、思考プロセス・フレームワームの1つ

PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取ったものです。
1990年にアメリカの統計学者ウィリアム・エドワーズ・デミング博士が戦後の製品の品質管理のために提唱し、そこから普及しました。

PDCAは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つのフェーズを1サイクルとして、さまざまな問題解決や目標達成のために使われてます。

PDCAは、組織・チーム・個人などのさまざまな規模に対応している

PDCAは、組織やチーム、個人などのさまざまな規模でも取り入れることができます。
組織や個人が抱える問題は、それぞれの規模によって異なります。しかし、PDCAを使えばあらゆる問題へのアプローチが可能になります。
その問題に応じて、PDCAを運用し、問題の改善につなげていきましょう。

それでは、以下でPDCAの要素について1つずつ説明していきます。

PDCAのP(計画):具体的なゴールを決めて計画を立てる

PDCAのPは、Planを指し、日本語では「計画」や「設計」などの意味です。
何かを始めるときは、まず、具体的なゴール(目標)を決めます。具体的なゴール(目標)とは、期日を明確にし、数値を使って表します。

つぎに、現状を把握し、理想とのギャップから課題を洗い出します。そこから足りない要素を補ったり、余分なものをなくしたりするなどの施策を考えます。
施策を考えるときは、いつ(When)、 どこで(Where)、誰が(Who)、 何を(What)、なぜ(Why)、どのように(How)、どれくらい(How many)、いくらで(How much)を用いることが重要です。

無計画にPDCAを進めていくと途中で方向性を誤ったり、目標を見失う恐れがあります。
Planでは、課題を洗い出し具体的な施策を決めるところから、得られるだろう結果の仮説を立てるところまでを、設計する必要があります。

PDCAのD(実行):計画通りに実行する

PDCAのDは、Doを指し、「実行」「実践」「作業」などの意味です。
このフェーズでは、Planで計画したことを実行していきます。ここで重要なことは、立てた計画に沿って実行していくことです。
計画通りに実行しないと、計画に問題があったのか、実行した内容に問題があったのか、わからなくなってしまいます。
また、後から見直すことができるように、実行した内容をしっかり記録を取っておくことも重要です。

PDCAのC(評価):評価・検証をする

PDCAのCは、Checkを指し、「評価」「検証」「反省」「確認」などの意味です。
PDCAのDoのフェーズで実行したものは、やりっぱなしではなく、必ず評価・検証をする必要があります。はじめに計画したことを実行してみてどうだったかなどを確かめます。
ゴールに対しての結果の良し悪しだけではなく、計画通りに実行できていたか、仮説に対して期待通りの結果が得られたのか、などを振り返ります。

PDCAのA(改善):次のPDCAサイクルに向けた調整をする

PDCAのAは、Actionを指し、「改善」「調整」「措置」などの意味です。
Checkのフェーズで出てきた反省点や振り返りの結果をもとに、次のPDCAサイクルに向けた調整をします。
目標設定が適正だったのか、施策を実行するための時間・予算・工数などの見積もりに無理があったのか、もっと効率のいい方法がないのか、やらなくてもいいことをやってたのか、などを、次のPDCAのP(計画)に反映させます。

PDCAのメリット

PDCAのメリット①:目標を明確にして、そこに向けた改善活動を実行できる

PDCAサイクルを回すことのメリットは、目標を明確にして、そこに向けた改善活動を実行できる点です。
企業でも個人においても目標がないと施策を考えることがでません。目標がないなかで行動したとしても、本来の目的とずれてしまう可能性もあります。
特に仕事においては、目標を明確にし、それを達成するための施策を考えていくことが重要です。

また、PDCAは1回で終わることなく、1サイクル目で得られた結果をもとに何度も繰り返し行うものです。
そのため、目標の達成や問題の解決へとつなげることができるのです。

PDCAのメリット②:思考や事象を整理できる

PDCAのもう1つのメリットは、思考や事象を整理できることです。
PDCAサイクルを回すときに、はじめに着手するのはPlanのフェーズです。
目標が設定されていても、現在の状況やその原因が整理されていないと、具体的な施策を考えることができません。思考や事象を整理することによって、課題が明確になり、具体的な仮説を立てるこができます。
その結果、「やるべきことがわからない」という状況を回避することにつながります。

PDCAをうまく回すためのコツ

それでは、PDCAをうまく回すために、具体的にどうすればよいのでしょうか。1つずつ説明していきます。

PDCAをうまく回すコツ①:Planでは、目的と目標をはっきりさせる

目的とは、その組織や個人の活動を行う意味のことを指し、目標は、その活動における具体的なゴールのことです。目標は、期日や数字を使って表す必要があります。
Planのフェーズでは、やみくもに計画を立てては意味がありません。なぜなら、まずはこの目的と目標を明確にする必要があるからです。

例えば、「新しい事業を創りたい」という目的があったとします。この場合、最終的な目標として「30歳までに事業プランを20個作る」を設定するとします。
しかし、「30歳までに事業プランを20個作る」という目標では、あまりにも現実とのギャップが大きいので、第1段階では「今年、同期で一番の成果を出す」、第2段階では「来年までに事業開発部へ異動する」というように、時間軸や目標の大きさを細かく分けてマイルストーンを設定します。

このように、1つの目的に対して、マイルストーンを分けて目標を設定することで、大きな目的の達成に向けたPDCAを回すことができます。

PDCAをうまく回すコツ②:Doでは、できるだけ計画通りに

Doのフェーズでは、計画したことをできるだけその計画に沿って実践していきます。
計画通りに行わないと、仮説を立てて、施策を練った意味がなくなってしまいます。
計画をしていてもそのとおりに実行できないこともあります。それは、1つ前のPlanのフェーズに問題があります。
計画にゆとりがなかったり、具体的な施策に落とし込まれていなかったり、行動が明確になっていなかったりするということが考えられます。

また、計画を実行しているうちに「ちょっと違うかも」と思って、立ち止まってしまうこともあります。そのときは、次のCheckのフェーズに進め、計画と現在のを確認しましょう。
「こうなるだろう」と予想した状態に対して、現状がどうであるかを確認し、次のPDCAサイクルへと進めていきます。

PDCAをうまく回すコツ③:Checkでは、評価を念入りに

Checkのフェーズは、次のPDCAサイクルを回すためのカギになります。以下のポイントに注意して評価をしましょう。

ポイント①:結果をわかりやすく見える化する

実行した結果に対して、「○○だから××だろう」という評価では意味がありません。憶測ではなく事実として計画や結果を評価する必要があります。
目標に対して達成したかできなかったのかを判断するだけでなく、データをもとにいろんな側面から検証することが重要です。
そのためには、Doのフェーズでおこなったことを具体的に記録しておかなければいけません。
評価が抽象的だと、改善策も抽象的になってしまいます。改善点が明確になるように数字を使って見直しをすることが重要です。

ポイント②:広い視点を持つ

Checkのフェーズでは、今回の計画と結果に注目するだけでなく、外部のことにも目を向けて行く必要があります。
当時の状況で得られる材料で計画し、実行してきたものに対して、新たな視点や方法があるかもしれません。
評価をするときは、「新たに○○を取り入れてみてはどうか」、「○○と置き換えてみてはどうか」など、広い視点を持ちましょう。

PDCAをうまく回すコツ④:Actionでは、効果が高いものから着手

Actionのフェーズでは、次のPDCAに向けて調整をしていきます。
検証でいくつかの結果が得られた場合、高い効果が得られるものから順に改善していき、次のPDCAに反映させていきましょう。

PDCAはもう古い?PDCAに代わるフレームワークとは?

これまでPDCAについて説明してきました。しかし、現在では、「PDCAはもう古い」という意見もあり、PDCAに代わる新しいフレームワークがいくつか提唱されています。ここでは、それらのフレームワークのなかから2つ紹介していきます。

PDCAに代わるフレームワーク①:OODA(ウーダ)

PDCAに代わるフレームワークの1つが、アメリカ空軍パイロットのジョン・リチャード・ボイド大佐が提唱したOODA(ウーダ)です。
これは、PDCAとは異なり、予想外のことが起きるような状況でも、臨機応変に対応できる意思決定のモデルです。
OODAとは、Observation(観察、データの収集)、Orient(方向性の決定)、Decide(決断する)、Action(行動)の構成です。このサイクルをPDCA同様に回していきます。

OODAのモデルは、まずは現状や現場をしっかりと観察し、その上で方向を決めて行動します。
そのため、状況によって臨機応変に対応できる点がメリットです。

PDCAに代わるフレームワーク②:DCPA

執筆家・IT批評家の尾原和啓氏は、PDCAの順序を変えたDCPAを提唱しています。
尾原氏は著書『どこでも誰とでも働ける―12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール』のなかで「PDCAは周回遅れである」と否定しています。

少し前までは、プラン(計画)を立ててドゥ(実行)し、結果をチェック(検証)して次のアクション(改善)に結びつける「PDCA」サイクルを何度も回せば最適な答えが見つかるといわれていました。しかし、すでにこのアプローチは周回遅れになりつつあります。プランづくりに時間がかかりすぎるという致命的な問題があるからです。

ネット時代にふさわしいのは、とにかくどんどん実行してみて、あとから軌道修正をはかるDCPAです。より正確には、DC→DC→DC→DC→・・・・・・とドゥとチェックを短期間で何度も繰り返して、とにかく答えを見つけること。求められているのは、できる限り速く(あるいは限られた時間内に)結果を出すことだからです。

引用:『どこでも誰とでも働ける―12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール』(著:尾原 和啓)

このDCPAでは、あれこれ悩んでいるよりもまずは行動した方が結果的に早く正解にたどり着くという考え方です。
現代は変化が目まぐるしく、緻密に計画しているうちに状況が変わってしまう恐れもあります。まずは、何でもやってみるということが重要なのかもしれません。

PDCAをうまく活用しよう

PDCAについて理解できましたか?
PDCAをしっかり回すことは、企業や組織でうまく仕事を回すために、個人の成長のために必要不可欠です。PDCAに変わる新しい考え方もいくつかありますが、元になるものはPDCAです。
どれが正しくて、どれを使うべきということはありません。時代や会社、状況に合った適切なものを活用することが重要です。

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