コンサルティング営業とは?ソリューション営業との違いや求められる3つの能力

コンサルティング営業とは、顧客が抱えている課題に対してあらゆる手段を考えて解決に導く営業手法のことです。
これまでは自社の製品を売り込む営業手法が一般的だったものの、営業活動が多様化していく中でコンサルティング営業という営業手法が生まれました。コンサルティング営業では多くの能力が必要とされます。
今回はコンサルティング営業とは何なのか、コンサルティング営業の流れはどういったものなのか、コンサルティング営業をするうえで求められる能力は何なのかを紹介します。

更新日:2020.2.25

コンサルティング営業とは

コンサルティング営業とは
©Pressmaster – shutterstock

コンサルティング営業とは、顧客が抱えている課題をヒアリングしつつ、あらゆる手段を用いて解決に導く営業手法のことです。そもそもコンサルティングとは、専門家の立場から相談にのったり指導したりすることを意味します。
つまり、コンサルティング営業では従来の営業活動とは異なり、自社製品や自社商材を売るための営業活動をするわけではなく、顧客の課題の解決が最優先でそのために必要な商材やサービスを幅広く提案します。
コンサルティング営業は、顧客自身も気付いていないような課題の解決案を提供し、顧客の事業の成長に結びつけることで、結果としてリピートにつながりやすい営業手法であるといえます。

通常、コンサルティング営業では、顧客の課題を解決する手段を多角的に考えたり、的確な提案をしたりするための高い思考力が求められます。
そのため、身に付けなければいけない知識の量も自然と多くなります。その一方で、顧客の「売上が伸びた」「目標が達成できた」などの成果が目に見えたときは、顧客と一緒に達成感を分かち合うことができます。
その点で、コンサルティング営業はやりがいを感じやすい職種であるといえるでしょう。

ソリューション営業との違い

ソリューション営業との違い
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コンサルティング営業とほかの営業手法との違い

もちろん、コンサルティング営業のほかにもさまざまな営業スタイルがあります。ここでは、ほかの営業スタイルとしてしばしば対比されるソリューション営業と通常の営業職を例に挙げて、コンサルティング営業とは何が違うのかを紹介します。
ほかにもさまざまな営業手法があるので、一度営業手法を整理したい方は以下の記事をご覧ください。

コンサルティング営業とソリューション営業の違い

ソリューション営業とコンサルティング営業は、基本的には似た営業スタイルだと認識されていますが、場合によって定義が異なることもあります。
定義が異なる場合は、提供する商材やサービスに違いがあります。

そもそもソリューションとは、問題や課題を解決する手段のことを意味します。したがって、ソリューション営業も、顧客が抱える課題の解決策として商材やサービスを提供する営業スタイルであるという点で、コンサルティング営業と構図は同じです。
しかし、ソリューション営業では、取り扱う商材やサービスが自社もしくは提携している企業のものである場合がほとんどです。

対して、コンサルティング営業では、幅広い解決策を提案することが求められるため、解決策として提示する商材やサービスは自社製品のものに限られません。
場合によっては、そもそも何も商材を買ってもらわない解決策を提示する場合もあります。このように、ソリューション営業とコンサルティング営業は通常似た意味合いで捉えられますが、場合によっては定義が異なることもあります。
コンサルティング営業を通じて売る商材は自社製品に限られるかどうかは、企業の方針ごとに異なるのであらかじめ確認しておきましょう。

コンサルティング営業と通常の営業職の違い

コンサルティング営業と通常の営業職の違いは、商材を売る目的の違いにあります。通常の営業職は「物売り営業」ともいわれることがあるように、自社の商材を販売することが目的です。
したがって、自社の商材を顧客に買ってもらうための営業活動をメインにおこないます。

それに対してコンサルティング営業は、営業活動を通じて顧客が抱える課題を解決することが目的です。
したがって、あくまでも課題を解決するための一手段として商材やサービスを提供します。そして、その商材やサービスを購入したのちに顧客の課題が解決されたのかどうかまで寄り添う必要があります。

コンサルティング営業の5つのステップ

コンサルティング営業の4つのステップ
©ra2studio – shutterstock

コンサルティング営業は顧客の課題に合わせて提案をおこなうため、通常の販売営業とは流れが異なるところもあります。
ここでは、コンサルティング営業のステップを説明します。

ステップ①:顧客とまずは接触

ほかの営業職と同様にコンサルティング営業も、まずは顧客と接触することから始まります。
この際、あらかじめ顧客の企業や、属する業界の情報を下調べしておき、顧客の課題を仮説立てて用意しておきましょう。
そうすることで、次のステップであるヒアリングの際にスムーズに課題を抽出することができます。

コンサルティング営業では、顧客が属する業界の動向や顧客自身が抱えている課題について、深い見識をもっていなければいけません。
幅広くさまざまな業界にアプローチしてしまうと、1つの業界に関して得られる情報量が少なくなってしまいます。そしてその結果、提案できる解決策の質が下がり、提供できる価値が減ってしまう可能性もあります。
したがって、顧客にアプローチする際はある程度業界や業種を絞ったうえで営業活動をおこなうようにしましょう。

ステップ②:ヒアリングを通じて課題を抽出

次に、あらかじめ想定しておいた顧客の課題と、実際に顧客が抱えている課題にズレがないかを確認するためにヒアリングをおこないます。
顧客が掲げる目標は何か、そしてその障害となっているものは何なのか、また普段の業務でどんな悩みがあるのかなど、幅広く顧客の声を拾いに行きます。

ここでは、まだ解決策を提示する必要はなく、「一緒に解決しましょう」と寄り添って進めていく意思を示すことが重要です。
顧客側もこの人と中長期的な関係を築けるのかを図っているタイミングであるため、解決策を急ぐことなく、相手に寄り添って必ず解決まで導くという姿勢を示すことが重要です。

ステップ③:課題に対する解決策を幅広く提案

課題の認識を擦り合わせた後は、顧客からヒアリングした内容をもとに複数の解決策を考えます。そしてそのそれぞれの解決策を実現するために必要な商材やサービスを提案します。
この際、実際に取り組んだときにかかるコストや期間、懸念点などを洗い出しておく必要があります。

そして、顧客に対してそれぞれの解決策および課題の解決プランを提案し、どのプランで納得が得られるのかをすり合わせます。
顧客から要望や修正案が提示された際は柔軟に対応するようにしましょう。

ステップ④:受注・契約

解決策を提案し、どのプランで顧客の課題の解決を図るのかをすり合わせたあとは、顧客が納得したプランや計画で受注・契約へと進めます。
何度も商談を通じても、顧客からの納得が得られなければ契約につながらないこともあります。

コンサルティング営業は、契約したら終わりではありません。コンサルティング営業の役割は、商材・サービスを売ることではなく、解決策の提案及びその運用をおこなうことにあるため、契約後は顧客と協力して課題解決のために尽力していきます。
その意味ではむしろ、契約がスタート地点であるといえるでしょう。

ステップ⑤:アフターフォロー

コンサルティング営業は契約後、そのプランの進行中や進行後も効果を確認し、適宜フォローをしていく必要があります。
そのなかで想定していた効果が出ない場合は、その原因を分析して改善案やほかの解決方法を提案します。
長期的にその企業のコンサルティングを任せてもらえるよう、顧客の課題解決に最大限の貢献をすることが大切です。

コンサルティング営業に求められる4つの能力

コンサルティング営業に求められる4つの能力
©Michal Chmurski – shutterstock

ここでは、コンサルティング営業に求められる4つの能力を紹介します。
高い成果を残すためには、以下で紹介する能力を培っておくとよいでしょう。

ヒアリング力

コンサルティング営業は、顧客からのヒアリングで得られる情報をもとに顧客が抱える課題や悩みを見つけ出し、その解決のために尽力します。
ヒアリングがほぼ唯一顧客の生の声を聴くことができる機会であるため、ヒアリングを通じて顧客が話す内容やその意図をきちんと把握できるようになる必要があります。
そして、そのヒアリング内容から、顧客の顕在的な課題・悩みだけでなく、潜在的な悩み・課題を可視化してあげる必要があります。

信頼構築力

すべての営業職に共通していることですが、顧客とコミュニケーションをとる際は、話すスピードや声の大きさ、使う言葉、表情などの細かいところまで気を配るようにましょう。
合わせて、コンサルティング営業は、顧客の業界について網羅的に語れるように準備しておき、質問や不明点には的確に回答できるようにしておきましょう。
ここで的を得ていない回答をしてしまうと、顧客に不安な気持ちを与えてしまう可能性があります。

こうして顧客とのコミュニケーションを重ねていくことで、徐々に信頼関係を構築することができます。
顧客からの信頼が得られると、顧客の知り合いを紹介してもらえたり、口コミが広がったりすることもあり、結果的に効率良く集客をおこなうことができます。

プレゼンテーション力

コンサルティング営業の提案では、顧客に提案内容を論理的に伝えるのと同時に、顧客の抱える課題が解決できるイメージをきちんと示してあげる必要があります。
そのため、高いプレゼンテーション力が求められます。顧客が抱える課題はどのようにして解決されるのかをきちんと示しつつ、その解決プラン達成のために一緒に寄り添って頑張るという姿勢を見せることで、顧客は提案されたプランを聞き入れやすくなるでしょう。
その際、課題を解決した先にある未来を熱量高く語ったり、相手がイメージできる話を盛り込んだり、提案したプランできちんと納得してもらえるようなプレゼンテーションをすることが重要です。

粘り強さ

提案を何度断られても、顧客の課題解決のために何度も代替プランを提案したり、契約後に成果が出なくても、PDCAを回しつつ成果を出すために尽力したりするなど、コンサルティング営業には粘り強い姿勢が求められます。
必ずと言っていいほど失敗はつきものなので、顧客が抱える課題を解決するために、諦めずにやりきるという姿勢で仕事に取り組み続ける必要があります。

コンサルティング営業で求められる知識

コンサルティング営業で求められる知識
©fizkes – shutterstock

コンサルティング営業では企業の課題に対して最善の解決方法を提示するため、自社のことや顧客のこと、顧客を取り巻く環境のことなど、さまざまな知識をつけておくこと求められます。
ここでは、コンサルティング営業で求められる知識を3つ紹介します。
顧客が抱える潜在的なニーズを解決するために、今から紹介する3つの知識はきちんと身につけておきましょう。

顧客および顧客企業に関する知識

コンサルティング営業では、顧客や顧客企業の知識をきちんとつけておくことは必要不可欠です。
どのような事業を展開している企業なのか、理念は何か、売上はどのくらいなのかなど、調べたら出てくる情報はすべて調べたうえで顧客と相対するようにしましょう。
また、ヒアリングまで至った際には、物事を進める際の決裁者は誰か、意思決定をするうえで発言権を持っている人は誰なのかなど、直接聞かないとわからないような社内人間関係や社内状況についてきちんと把握しておきましょう。

顧客企業が属する業界に関する知識

顧客のことを把握するのと同時に、顧客が属している業界や競合に関してもあらかじめ把握しておきましょう。
これらのことを把握しておくことで、業界が今後どのように変化して、顧客にどのような影響を与えるのか、ということを予測できたり、顧客が抱える課題を業界や競合他社と相対的に比較したうえで発見できたりします。

自社商材を含めた、取扱商材に関する知識

コンサルティング営業も営業スタイルの1つである以上、何かしらの商材やサービスを提供する必要があります。
そのため、自社商材や取扱商材に関する知識をきちんとつけておくようにしましょう。
顧客が抱える課題を解決するうえで、どんな商材がもっとも適しているのかを提案するためには、そもそも数ある商材やサービスに関する知識をきちんとつけたうえで、それぞれの長所や短所を把握しておくようにしましょう。

顧客に寄り添うためのコンサルティング営業を

いかがでしたか。
コンサルティング営業は幅広い知識や、高いレベルの能力が求められる営業手法です。
コンサルティング営業を通じて、顧客自身も気付けていない根本的な問題を指摘して解決するといった価値提供ができます。
また、顧客と達成感を分かち合うこともでき、大きなやりがいを感じられることができるでしょう。

とはいえ、コンサルティング営業は、顧客や顧客の業界について詳しく調べたり、提案内容を考えたりするため、一般的な営業職よりも準備にかかる工数が多く発生します。ほかにも業務報告や顧客との接触履歴も残さないといけないため、業務量は決して少なくありません。そのなかで業務をこなしていくためには、効率化が求められます。
このようなときに役立つのが企業の営業活動を効率化するSFA(Sales Force Automation)というシステムです。SFAは営業活動全般をデータで可視化し、生産性を高めることができるシステムです。
コンサルティング営業で1人ひとりの顧客により多くの時間を充てられるようにするために、SFAシステムの導入も検討してみてください。

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