営業戦略とは?営業戦略と営業戦術の違いや使えるフレームワーク、おすすめ本まとめ

営業経験のある方でも、そもそもどのような営業戦略を立てて施策を立案するのか、そして営業の方法をどうやってするのかを考えるのはまた別の難しさがあります。
営業活動の要として営業戦略を組み立てていくために、営業戦略がどのようなものであるのかをわかりやすく紹介します。
特に、営業戦略を立案する立場になった方におすすめの内容です。

営業戦略とは?

営業戦略とは
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営業戦略を策定する際にはそもそも、営業戦略とは何のことを指すのか、どのようなことを決めるのかについて知っておく必要があります。
ここでは、営業戦略そのものについてや、どういったポイントに注目して営業戦略を立案するべきなのかを紹介します。

営業戦略とは?

営業戦略とは、売上向上、市場シェア拡大のためにどの市場をどのように攻めるのか、中長期的なプランを策定することを指します。
市場においてどういう製品でありたいのか、そしてそのためにどのくらいの利益を上げたいのかということを決めておき、そこに向かってプランを立てるのが営業戦略です。
例えば、商品の価格設定を従来よりも高くしたり、顧客のターゲットを絞った商品を作ることで一定の売上を狙ったりすることが挙げられます。

営業戦略を立てる際のポイント

営業戦略を立てる際に重要なポイントとなるのが、明確な目標を定めておくことです。
市場で商品を展開するといっても、どのような商品を売り出すのかをきちんと決めておかなければそもそも目標を立てることすらできません。
また、営業戦略は中長期的な目で見る必要があるものなので、その点を踏まえてプランを組まなければならないのもポイントの1つです。

営業戦術とは

営業戦術とは
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営業戦略で大まかな方向性や営業部門が歩むシナリオを策定したら、次にその戦略を達成するための具体的方法論や施策を考えます。
この具体的方法論や施策が営業戦術です。

例えば、営業戦略としてインバウンド経由の売上を30%増加させることを目標とします。
そこから営業戦術を考えると、コンテンツマーケティングに着手するべくオウンドメディアを立ち上げて、リスティング広告への出稿を開始するといったことが考えられます。

営業戦略と営業戦術の違い

営業戦略と営業戦術の違い
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営業戦略と営業戦術は混同しやすいものです。
営業戦術がしばしば営業戦略として捉えられることがあると同時に、その逆もまた起こりえます。
ここではその違いを紹介します。

営業戦術は営業戦略を達成するための手段

そもそも、営業戦術は営業戦略を達成するための手段としてあるものであり、言い換えると営業戦略を実行するべく形にしたものが営業戦術です。

営業戦略は中長期的、営業戦術は短期的

次に、営業戦略が中長期的に立てるものであるのに対して、営業戦術は短期的に立てるものが多いことが挙げられます。
基本的に中長期的に設計された営業目標を達成するために、営業戦術は設定されます。
そのため、営業戦略と営業戦術のスパンは異なる場合がほとんどです。

営業戦略ありきの営業戦術

営業戦略は営業戦術よりも上位に位置する概念であるため、営業戦術によって営業戦略の穴を埋めることはできません
営業戦術はあくまでも営業戦略という大きな筋道があるからこそできあがるものです。
それがない限り、営業戦術のプランを立てることはできません。

営業戦略の立て方

営業戦略の立て方
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営業戦略は基本的に経営戦略からの逆算によって作り上げられます。
はじめに自社がどのような経営戦略を掲げているのかを知り、それに紐づけて営業戦略を立案する必要があります。
ここでは、どのように営業戦略を立案するかを紹介します。

自社を取り巻く環境の理解

営業戦略を立てる上で大事なのが、自社および自社を取り巻く環境を分析することです。
具体的には、自社を取り巻く環境を内部と外部の2つに分けて分析する必要があります。
自社が現在どのような状況に置かれているのかを正しく理解することによって、適切な営業戦略を立てることができるようになります。

外部分析

外部分析では自社製品が市場でどのようなポジションにつくべきかを把握します。
自社を取り巻く市場や環境を分析し、自社の立ち位置を明確にするのも外部分析の役割です。
競合する商品との関係を正確に捉えることも重要です。

内部分析

つぎに「ヒト・モノ・カネ」を中心に、自社の商品やそれを販売する組織全体、また自社のリソースはどのくらいあるのかなどの内部分析をおこないます。
今あるリソースの中から、どれくらいのリソースを営業に割くことができるのかを見極めるのが内部分析の大きな目的です。

自社の営業状況を分析し、課題を明確にする

自社を取り巻く環境を把握したあとは、自社の営業活動を細かく整理して分析し、どこに課題があるのかを明確にする必要があります。
例えば、営業活動にかけているコストやプロセス、部署ごとの生産性など、さまざまな切り口から自社の営業状況を分析して、どこに課題があるのかを明確にします。

コアコンピタンスを把握する

コアコンピタンスとは、自社が持つ核となる能力や技術のことを指します。
コアコンピタンスは競合他社には真似できないものであり、優れているものである必要があります。

自社の営業状況を分析したあとは、自社にどのようなコアコンピタンスがあるのかを把握しましょう。
ほかの企業と比べて自社はどのような強みがあるのか、どのような価値を顧客に提供できているのかを把握し、自社ならではの視点を目標設計に活かす必要があります。

目標の策定

最後に、中長期的な営業目標を策定します。
営業組織全体で何を目指したいのか、どのような方向性を目指しているのかを、これまでの分析結果を踏まえて策定します。
この際設定する目標は、容易に達成できるものではなく、少し手を伸ばさなければ達成できないくらいのぎりぎりのものを設定するようにしましょう。

営業戦術の立て方

営業戦術の立て方
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営業戦術では営業戦略とは異なり「やり方」を考えます
顧客の興味度合いのフェーズごとにそれぞれ費用対効果が高い施策を打つべきです。

例えば、「認知拡大」を図るためには莫大な予算をかけてCMを打つのがいいのか、それともネット広告を出すのが適しているのかなど、費用対効果を考慮しつつ最適なものを考えます。
そして、適切な戦術をフェーズごとに組み立てて目標を達成するべく業務を推し進める必要があります。

営業戦略の立案に活かせるフレームワーク

営業戦略に使えるフレームワーク
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営業戦略を立てるためにはフレームワークを応用することもできます。
ここでは3つのフレームワークを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

3C分析

3C分析の3Cとは、「Customer(市場、顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の頭文字をとったものです。
3C分析は企業の現状を把握するためにおこなわれるフレームワークであり、自社がどのような状況に置かれているのかを客観的に捉えるために活用されます。

また、自社だけではなく競合他社との関係性についても考えることになるため、営業戦略を立案する際にも役立てることができます。特に3C分析は内部分析において役立てることができます。
3C分析について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

関連記事:3C分析とは?やり方や目的を事例にそって解説してみた

SWOT分析

SWOT分析のSWOTとは、「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」の頭文字をとったものです。
SWOT分析はこの4つの視点から、自社および自社製品の立ち位置を把握するために活用されます。
長所にばかり目を向けず、脅威となる競合他社より劣っている部分、そして伸ばしていかなければならない部分などを考えていく必要があります。

外部分析をおこなう際には、このSWOT分析の考え方を取り入れることによって、自社が何に力を入れるべきであるのかを把握することができます。
SWOT分析について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:SWOT分析とは?読み方がわからない人にも具体例付きで簡単に解説してみた

KPI

KPIとは、「Key Performance Indicator(重要業績評価指標)」という目標設計方法です。
これは大きなゴールとなる目標までの道のりを細分化して計測した指標のことであり、目標の達成までに必要な条件をそれぞれKPIとして設定します。

最終的な目標から逆算してKPIを設定していくことから、営業戦略を策定する際の目標設計においてKPIの考え方は非常に有用です。
KPIについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

関連記事:KPIとは?目標設定に活かす5つのコツ|マーケティングやコールセンターの事例で解説

営業戦略を立案する際に参考になる本

ここでは、営業戦略を立案する際に参考になる本を紹介します。
営業戦略を立てたことがない方から、ある程度経験のある中級者向けの本までさまざまなものを紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。

最強の営業戦略

営業組織をドライブする理論とその実践方法を解説している本です。
営業力を強化し、強い営業部門を作り上げるためのノウハウと、有用なフレームワークが多数紹介されています。
これから営業戦略を立案しようと考えている方にはおすすめの一冊です。

最強の営業戦略
  • 著 者粟谷 仁
  • 出版社東洋経済新報社
  • 発売日2009/12/17

最高の結果を出すKPIマネジメント

営業目標を管理するうえで重要な概念である「KPI」。
この本はそんなKPIを上手く設計し、最高の結果を出すためのKPI管理方法が書かれています。
組織の目標設計、目標管理について迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

最高の結果を出すKPIマネジメント
  • 著 者中尾 隆一郎
  • 出版社フォレスト出版
  • 発売日2018/6/22

法人営業戦略の教科書

営業戦略を上手く立て、それを達成するためのシナリオ作りと最適な資源配分をおこなうことができれば、営業目標は達成できます。
この本ではそのためのノウハウが書かれてあり、これから営業マネージャーとして営業戦略を立案する方にもおすすめの内容です。

法人営業戦略の教科書
  • 著 者中丸 秀昭
  • 出版社クロスメディア・パブリッシング
  • 発売日2015/4/14

営業戦略を上手く立てて成果を出せるマネージャーになろう

いきなり完璧な営業戦略を立てることができるかといわれると、そうではありません。
必要に応じてPDCAサイクルを回しつつ戦略転換をしていく必要があります。営業戦略を上手く立てて成果を出せるマネージャーになりましょう。

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